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モテたいmini

作者: しゅうきち
掲載日:2026/10/30

新しいiPadminiが発売された。


還暦過ぎの純三は、ネットのほとんどの作業を

タブレットでこなしている。

小説家になろう、の文章もタブレットで書いている。


ついにこの時が来たと思う。

新しいiPadminiを買って、カフェデビューだ。


iPadminiとキーボードを、おしゃれなカフェのテーブルに置く。

そこにはアメリカンがひとつ。ケーキとかは糖尿ちゃんなのでパス。

健康のためだ、ケチじゃないぞ。


何を書こうか。

とにかく女性の多くいるカフェで、iPadminiとキーボードを見せると

誰かに声をかけられるんじゃないかと、期待しているのだった。


女性にモテたい、その一心で文芸活動をしている純三だ。


だから、実際には何も書かなくていい。

でもそれでは手持ち無沙汰なので、思い出した詩を書いてみる。


汚れつちまつた悲しみにーー。

中原中也。カッコいい。

誰か俺をカッコいいと勘違いしてくれないかな。

そう思って、そのへんの女性客を見渡すが、当然、こっちは見てない。


つまんないので、テーブルにコーヒーを少しこぼして、

汚れちまったテーブルにコーヒー、と書いてみる。

面白くない。


テーブルの上に何をのせれば、カッコいいのか。

女性客が見て素敵と思ってくれるのか。


小説家になろうの女性仲間に聞いてみたいな

そう思う純三だった。



てな、妄想を頭で巡らせて、iPadminiの値段を見て

フリーズする彼だ。

そのまんま天国に召されたかは、神のみぞ知るところ。


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― 新着の感想 ―
 しゅうきちさん、こんにちは。 「モテたいmini」拝読致しました。  タブレット作家さん。  色気を出して、カフェで見せびらかします。  夢かーい!  まあ、高いもんな。         …
素朴な語り口と、時々飛び出す自虐的なユーモアが持ち味の面白い作品でした。
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