モテたいmini
新しいiPadminiが発売された。
還暦過ぎの純三は、ネットのほとんどの作業を
タブレットでこなしている。
小説家になろう、の文章もタブレットで書いている。
ついにこの時が来たと思う。
新しいiPadminiを買って、カフェデビューだ。
iPadminiとキーボードを、おしゃれなカフェのテーブルに置く。
そこにはアメリカンがひとつ。ケーキとかは糖尿ちゃんなのでパス。
健康のためだ、ケチじゃないぞ。
何を書こうか。
とにかく女性の多くいるカフェで、iPadminiとキーボードを見せると
誰かに声をかけられるんじゃないかと、期待しているのだった。
女性にモテたい、その一心で文芸活動をしている純三だ。
だから、実際には何も書かなくていい。
でもそれでは手持ち無沙汰なので、思い出した詩を書いてみる。
汚れつちまつた悲しみにーー。
中原中也。カッコいい。
誰か俺をカッコいいと勘違いしてくれないかな。
そう思って、そのへんの女性客を見渡すが、当然、こっちは見てない。
つまんないので、テーブルにコーヒーを少しこぼして、
汚れちまったテーブルにコーヒー、と書いてみる。
面白くない。
テーブルの上に何をのせれば、カッコいいのか。
女性客が見て素敵と思ってくれるのか。
小説家になろうの女性仲間に聞いてみたいな
そう思う純三だった。
てな、妄想を頭で巡らせて、iPadminiの値段を見て
フリーズする彼だ。
そのまんま天国に召されたかは、神のみぞ知るところ。




