表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

1.非日常


俺の名前は魅崎輝(ミサキアキラ)

高校2年。


県下でもトップレベルの学力を誇る学校で、

学年1位を誇っている。


ゆえに、周囲の人間を見下してしまう。

すなわち自己中心主義。

以上。





【2-B名簿】


1.阿部春木(アベハルキ)  安藤里奈(アンドウリナ)


2.伊賀浩太(イガコウタ)  石住遥(イシズミハルカ)


3.池田俊輔(イケダシュンスケ)  井上夏帆(イノウエカホ)


4.猪野本潤(イノモトジュン)  江川未来(エガワミライ)


5.上野陽平(ウエノヨウヘイ)  沖野那美(オキノナミ)


6.尾崎響(オザキキョウ)   越智愛香(オチアイカ)


7.岡田篤弘(オカダアツヒロ)  神崎(カンザキ)あゆみ


8.奥本翔太(オクモトショウタ)  城野灯(キノアカリ)


9.九条翼(クジョウツバサ)   栗田萌(クリタモエ)


10.河本蒼麻(コウモトソウマ)  紅月美佳(コウツキミカ)


11.須藤進矢(スドウシンヤ)  高橋麻帆(タカハシマホ)


12.野本大輔(ノモトダイスケ)  辻田美咲(ツジタミサキ)


13.橋本智也(ハシモトトモヤ)  朋千奈美(トモチナミ)


14.槙野太陽(マキノタイヨウ)  羽山可奈(ハヤマカナ)


15.魅崎輝(ミサキアキラ)   兵藤桃(ヒョウドウモモ)


16.森田祐二(モリタユウジ)  山本千秋(ヤマモトチアキ)


17.矢野元気(ヤノゲンキ)


18.渡辺悠弥(ワタナベユウヤ)



俺が所属するクラスは、

男子18名、女子16名、計34名である。


団結力は強く、いじめの「い」の字も無いほど皆が仲良し。


学力における優越感を持っている俺だけど、

皆のことが大好きだ。


特に九条翼と井上夏帆。


翼とは、幼稚園から現在までの長い付き合い。

かけがえの無い親友だ。


夏帆は中3のときから付き合っている俺の彼女。

すっげぇ可愛いし、大好きだ。



 ブゥン…ブゥン…


ケータイがポケットの中で震える。


1時限目の授業が終わり、今は休み時間――



偶然なのかどうかはわからない。

クラス全員のケータイが同時に鳴る。



 メール 1通



俺は送られてきたメールを開いてみた。


「ちッ迷惑メールかよ」



 Time 2011/1/20 9:29

 From SKY HUMAN

 Sub 無題


 ―本文―


 空を見上げよ


 ―END―



「ハァ??」


全員が呆れ顔をする。

全員に同じ内容のメールが送られてきたらしい。


「くだらねぇ」


メールを削除しようとした。


…消えない??



「消えないよこれ」


「なんで??これ…」


皆が異変に気付く。



 ブゥン…ブゥン…



 メール 1通



また新たに送られてくるメール。



 Time 2011/1/20 9:30

 From SKY HUMAN

 Sub 無題


 ―本文―


 早く


 ―END―



「何なんだよSKY HUMANって…」


「とりあえずさ、空…見てみようぜ??」


俊輔の言葉に促され、

全員が窓から顔を出した。


空……特に異変は無い。



「なんにもねぇじゃん!」


その声を聞いて気付いた。

2-Cの男子の声だ。

隣のクラス…いや、1年~3年の全ての生徒が窓から顔を出している。


全校生徒にメールが??



 ガラガラッ



教室のドアが開き、担任が入ってくる。


「空、何かあったかぁ??」


何だ、知ってるのか。ってことはメールは教師にも??


輝は学校の敷地外の歩行者たちに目を向けた。

彼らも一斉に空を見上げている。


どういうことだ…。

この一帯の人間全てに同じメールが送られたのか?


「やっぱり迷惑メールだな…。おもしろくねぇ」


全員が各自の席に戻った。



  ゴゴゴゴゴゴゴ…



「ぇ…何の音!?」


突如響きだした轟音に

クラスの女子たちが騒ぎ出す。


「飛行機の音じゃねェの?」


男子は飛行機の音だと言い張り、

特に気にも留めない。


でも俺はすぐに異変に気が付いた。

席が窓際だったから、いち早く。


そして同じ列に座る生徒たちも表情を凍らせる。



「どしたんだよお前ら。空になんか見つけた??UFO??」


再び生徒たちが窓際に押し寄せる。

――そして溢れ出す… 戦慄 。


異常なほど鳥肌が立つ。


背筋が凍りつくような圧倒感。



身の毛もよだつ朱。



血のごとく朱い空。

一面の大空が朱に染まっている…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ