第九話 ハロウィンといえばイラストだよね
「にゃはああ!! トリック・オア・トリート!! お菓子くれネコ!!」
「ふん……この西洋かぶれめ!! 貴様にくれてやる菓子などないわ!! 獣らしくこれでも喰らっているが良い!!」
私はピンク色の塊をひだにゃんめがけて投げつける。
「にゃああ!! すあまじゃないか!! このツンデレさんめ!!」
まあ……年に一度のハロウィンだからね。せっかくひだにゃんも頑張って仮装しているし。
「ところで……もぐもぐ……最近は……むしゃむしゃ……イラスト……もきゅもきゅ……どうにゃんだ?」
「……食べながら話すのお行儀悪いからやめなさい!! すあま取り上げるよ?」
「へっ、そうはいかないぜ、全部口の中に入れちまったからな!!!」
まったく……食い意地が汚いのは誰に似たんだか……。
「うん、順調に描いているよ。ただ、体調が悪かったり時間が無かったりで紹介する余裕が無くてね……公開出来ない案件もあるから出せる絵はあまりないんだけど……」
「今回はどのイラストを紹介するんだ?」
「せっかくだしハロウィンに関係あるイラストにしようかな」
今回のご依頼は――――ハロウィンで妖精さんの仮装をするので参考になるようなイラスト――――特に髪型を意識してというものです。とは言ってもかなり自由に描いて良いということでしたので、私なりにイメージする妖精さんを描いてみました。
そのイラストがこちら。
「おお!!かわいいじゃないか!!」
「そうかな? 私の描き方だと透明感とかキラキラ感が出ないんだよね……なるべくスッキリ感が出るようにはしてみたんだけど……」
「まあ……完璧な絵なんて無いだろ。ネコはネコのスタイルを磨いていくしかないんじゃないのか? 私は好きだぞ、お前のイラスト」
「……一心同体のひだにゃんに言われてもね」
「なっ!? せっかく褒めてやったのに――――」
「嘘だよ、ありがとひだにゃん」
絵が描けるだけで幸せ。
それは間違いないことなんだけど、やっぱりもっと思った通りに描けるようになりたい。
このまま続ければ出来るようになるのかな……?
教えて 未来の私。
なーんてちょっぴり弱気な私なのです。
初めて小説を投稿してから四周年を迎えました。
今年は何も企画出来そうにありませんが――――
皆さまの創作活動にたくさんの幸がありますように。
幸せいっぱいの週末を迎えられますように!!