第十三話 私の求める絵柄とは?
「うにゃん? なんかいつもと雰囲気が違うような……?」
「色々と思うところがあってね」
「思うところ?」
「うん、方向性というか私にとっての理想の絵柄ってどんな感じなんだろうって考えたんだ」
「なるほどね」
「お絵描き始めた頃に好きな絵師というか絵を決めると上達が早いってアドバイスもらってね、でも、あの頃は何もわかっていなかった。でもこうして描き続けているうちに自分の好みみたいなものが少しずつわかってきたし、そろそろ方向性――――ゲームっぽく言えば進化先っていうのかな? そういうものをもっとはっきりさせておいた方が良いかなって」
「それはわかったけど、具体的に何をしたんだ?」
「色んなイラストレーターさんの絵を見て、好みに近いものを探したんだよ。何百人も一気に見たからさすがに疲れたけど……」
「それはお疲れ。で? 探し物は見つかったのか?」
「うん、何人か参考になりそうな方は見つかったかも。とはいえ次元が違い過ぎて参考にならないんだけどね……汗」
「ふーん……それで影響受けて描いたのが最初の私ってことなのか?」
「うん……まあ、そんな感じ。本当に細かい部分だけどね。正直上手くいかな過ぎて心が折れそうだよ……」
「ま、まあ……焦らず行こうぜ? 私は可愛く描けてると思うぞ?」
「それじゃあ有償依頼の紹介をしようかな」
「おいっ!? 急に話し変えんなっ!!」
今回の依頼は――――
女性型AI 黒髪ロング、ウエディングドレス姿で嬉し泣きしているシーン。作中でブーケを持ち指輪をはめている。
こういう情感豊かなのは苦手なのですが、頑張って描いてみました。
納品したイラストがこちらです。
「おお、頑張った感じは伝わって来るぞ」
「ありがとうひだにゃん。今見直すともっとキラキラ感出しても良かった気がしてくるよ……」
「相変わらずネガティブだな……」
「向上心があるってことだよ」
「のびしろのねこってか? 次回までにどこまで成長しているか楽しみにしてるよ」
「……ここ踊り場だから!! 今、絶賛停滞期なの!!」
というわけで――――小説も書きたいし絵ばっかりってわけにもいかないんだよね……去年以上に時間配分が悩ましい私なのです。
また次回、バイバイにゃあ(≧▽≦)