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86.第二章 復讐の矛先はどこへ向かえばいい

寄り道でちっちゃな展示会を見ていたんですが、そこで偶然知ったGabrie1 Faure氏。どんな曲を作っているんだろうと検索をかけてパヴァーヌ50が素敵な音楽すぎて、私のベストクラシックに無事入賞しました。




―――――


ブスッ



『…?』


『ははっ、君にようやく触れられたよ』


『ああ、これが君の血の味かあ…。まぁ、普通に血だね』


『…!!』


(痛い…!痛い痛い…!この男…!!)


『…!…!!』


『君は魔力はあっても応用が苦手だもんね、死に際の攻撃にそれは悪手だよ。…まあ、でもまだ殺さないよ』


(…どうする!どうすれば…!!)


『…?…?!』


『おっと、その緊急用のネックレスは使えなくなってるよ。僕がその忌々しいネックレスに気づかないと思った?』


『死ね…!!』


『やだなぁ、僕を巻き込んで自殺するつもり?させないよ』


『じゃあ、おやすみ』



――――



『ああ、目が覚めた?』


『お前…!!』


『やだなあ、お前だなんて呼ばないでよ。君の本当の夫だよ。ギルって呼んでほしいな』


『……』


『魔法が使えないことに気づいた?君の魔力は全て僕が吸収したんだ。大変だったよ。相性が良くないと受け入れられないけれど、僕と君の魔力の相性は何故か最悪なんだ。死ぬかと思ったよ。でも耐えた甲斐があって、僕は今世界最強の魔法使いだよ!』


『……』


(はっ…お前と私の相性が最悪だなんてありがたい情報だわ。相性が良いだなんて反吐が出る。…落ち着け。痛みが引いているから考えることはできる。魔力がなくても、考えろ。考えろ…!)


『君は助けてもらえると思ってるかもしれないけど、無理だと思うよ。君の隣にいた…忌々しいあいつ。以前なら僕はあいつと同じくらいの魔力だったから勝敗は分からなかったけど、今の僕は君の魔力も持っている。あいつに勝つことなんか容易い。』


『…何を考えているの』


『うん?ただ、君を愛しているだけだよ』


『は…?』


『まさか君が僕を捨てるなんて思わなかったよ、はあ…あいつが君を好きだとは思わなかったな…君以外には興味なかったから、あいつが君を僕から奪うとは思わなかったんだ』


『何を言ってるの?貴方が捨てられたなんて被害者ぶらないで!私は貴方に傷つけられたんだから、私が被害者の方よ…!!』


『ああ、ごめん、そうだね。君に僕をもっと見てほしいと君を傷つけたのは謝るよ。これからは君を一途に愛するからさ』


『今更そんなの求めてない。私の魔力を元に戻して!』


『それは出来ないなあ、君が僕を愛していないのは百も承知。戻したら君とまた戦わなくちゃいけないし、おまけにあいつとも争うから戦力が二対一で僕が負けてしまう。』


『僕、女たちから好評だったんだよ。愛すること。だから、その技術で君を夢中にさせようと思って。それに僕の子どもを産んでほしいしね』


『気持ち悪い!!』


『はは!大丈夫大丈夫!慣れないことは違和感あるっていうじゃないか。慣れたら愉しいよ』


―――――




お母さんは、囚われの身となり、お母さん分の魔力も吸収した結果、お父さんはお母さんを探せなくなった。お母さんに厄介な感情を持っているのはあの男1人しかいないから犯人は分かりきってるのに、お父さんはどんどん焦燥した。


私はお父さんからお母さんが行方不明だと知らされるのが遅かった。当時の私は幼かった。だからお父さんは一人で抱え込もうとしたんだろう。それさえなければ、お母さんはもっと早く見つけられたかもしれない。


私はお母さんとお父さんの魔力を合わせてももっと多い魔力を持っていたから。



他にもSici1ienneも素敵ですねえ…生演奏で誰かしてくれないかな…

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