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7.辺境伯みたいな色合いの男の子は取り敢えず守ってやることにした

この話に出てくる映画が邦画で一番好きです!

俺たちが5歳の頃、金髪の子どもが森に入ってきた。本を手に持っていたのでよくよく見たら草が表紙に描かれている薬草図鑑だった。


まあただの子どもに害はないだろうからと結界の通り抜けを許可したら、そいつを俵抱きにしてやたら豪奢な軍服らしきものを着た男が物凄い勢いで森の中を走っている。その後を続く普通の軍服の兵士達。この森は入り口は馬が走れない位入り組んでいるので森の入り口で皆馬を置いて追いかけている。


情報量が多いな。取り敢えず兵達が狙っているのは金髪の子どもではなくあの大将みたいな格好の男の方だろう。まあ、「また殿下が、稽古をおサボりになられた!捜索せよ!」ではない。絶対ない。なんせ殺そうとしてたからな。


それはそうと困った。子どもの方は結界を通り抜ける許可をしたので結界範囲に入っても弾かれないが、この大将風の男はどうしようか…まあ戦闘技術に関しては追いかけてきている周りの兵達より圧倒的で、宮崎作品の中でも屈指のイケメンが主役の、もののけプリンセスのヒーローばりに飛んできた弓矢を素手で掴んでいるので、鍛錬を積んでいる戦神ではあるだろう…よし、この謎の大将も結界の通過許可をしよう。


しばらくして2人が結界と認識阻害範囲に入り、兵を引き離すことができた為か話し始めたので魔法で盗み聞きしていると、どうやら俺の判断は正しかったことが判明した。


戦神は今日できたばっかりの国の、強くなりすぎて排除されそうな王弟という史実によくある系、子どもの方はついさっきまでそこに存在していた国の恐らく虐げられていた系母の身分低いけど誰よりも賢い小説テンプレ亡国王子だった。


俺は彼らに期待した。この大分古い世界で、あの世界に基づく精神がないのに、俺たちと通じる部分がある人間なんて絶対そうそう居やしない。よって、俺は彼らを将来的に仲間に加えて、この世界を新しく作っていこうと独断で決めた。ロゼに相談しなかったのは、まだ様子見だからだ。そなたは美しい系男はともかく、幼い王子の方はこれからどう成長するかはわからない。


その後森の中でひっそりと修行しつつ隠遁生活をしているのをたまに魔法で覗き見していた。


そして月日は半年ほど経った頃、彼らが危機的状況に陥っていた。

もののけプリンセスがわからない人は(いないと思うけれど)Princessを一字で日本語訳して、もののけにくっつけると本来のタイトルがわかるよ!

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