65. 第十六章 夏祭り ジットリン・テンキでstrawberry
私の中で夏祭りはいちごのバンドさんイメージです。
カバーだと知った時はびっくりしたなあ…
夏休み、順調に何もしない日もありつつ楽しんでいたある日。
ケータイをいじっていると、フレアから連絡が来た。
『おはよう、今度の日曜日、地元の夏祭りに行かない?』
(そういえばいつもフレアと近くの夏祭り行ってたな…私は食べたいものは迷わず買ってたから、手に持ちきれなくなって、魔法で浮かせて…夏祭りしか出番がない浴衣着てメイクでばっちり気合い入れてたなあ)
『いいよ!17時に現地集合でいい?』
『わかった、楽しみにしてるよ』
(今年の浴衣はどんなものにしようかなあ)
今世、私はシャツにスカートで行っていた前世とは違い、毎年夏祭り用の浴衣を新調している。
家も私自身が稼いでいるお金も、そこに注ぎ込むことができるくらいには余裕があるからである。
「よっしゃ!馴染みの呉服屋に行くぞ!」
――――
「こんばんは、今年の浴衣は花火なんだね、すごく似合ってる」
「へへへ〜!」
私は馴染みの呉服屋に行って、花火の柄の浴衣を購入した。
ちなみに下駄は毎回買い換えようものなら毎回靴擦れで死ぬだろうことは想像に易いので、赤色ベースの鼻緒の下駄を毎回履いている。
今日は日本の夏みたいにジットリした天気である。蒸し暑くて『アヂィー』と言いながらスカートをパタパタしたくなるけれども、雲のない晴れの夜でこの雰囲気は夏感があるので逆に最高だ。
かき氷も美味しいのは暑いからである!
(だがしかしお祭りでかき氷を食べる派ではない)
「フレアも似合ってるよ!今年の浴衣も素敵!」
フレアは青色を基調とした浴衣を着ていた。
「じゃあ行こうー!」
「あっ!いちご飴だ!」
「本当だね」
「うーーーん!みかん飴といちご飴…ぶどう飴が売ってるところもあったしなぁ…りんご飴は食べるの大変だから外すとしてどうしようかなあ…?」
「全部買えばいいんじゃないかな?」
「いーや!飴だから飽きちゃうよ!…決めた。いちご飴にする!」
「すみません、いちご飴一つください!」
そう言って私はお金を渡す。
「あいよ!お代はちょうど貰ったよ!すきなのとってきな!」
「これにしよ〜」
食べるといちごの果汁が口の中で溢れて美味しくて私はにっこりした。
「ふふ、うま〜!」
「そっか、美味しそうだね」
「僕はあそこで売ってるチョコバナナを買おうかな」
「おーあのお店はバナナがカラフルだねー」
フレアが指差したチョコバナナ屋さんはチョコ色、ピンク色、水色、白色のそれぞれにコーティングされたチョコバナナが売っていた。
「いてら〜」
私はフレアが並んでいるのをいちご飴をあっという間に食べ終わりつつ待った。
古き良き、はよく使いますが、なんと『古式ゆかしい』という言葉もあるそうですよ!古くからのやり方にのっとった、みたいな意味らしいです…へえ…




