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26.考えがまとまらない

小説紹介、ここらで短編のおすすめに入ろうかと思います

私が子どもを身籠っている時、それによるストレスなのか、それともあいつの体液への禁断症状なのか、精神が不安定になることが多くなった。


――どうして私がこんな目に遭わなきゃいけないの



「ゼノン…ごめんなさい…嫌だよ…」


「俺ももうあいつのいうことなんか信じられない。だけど、徐々に回数と量を減らさないといけないのか、それとも一気に絶って大丈夫なのかわからないんだ…」


ゼノンや私が使える魔法に、『真偽の魔法』が存在する。嘘か偽りかがわかる魔法だけれども、『自白魔法』は作れなかった。


『真偽の魔法』に関しては簡単。前世だって心拍数とか目の動きで嘘かどうか粗方わかるというのが物的証拠にはならなくとも有力なものになっていたのだから、それをイメージすれば簡単だった。


でも、『自白魔法』というのをイメージするのが難しかった。自分が尋ねた事に関して正直なことを言わせるために何をイメージすればいいのかわからなかったのだ。


だから、あいつの体液を摂取することを徐々に減らしていくのか、断絶していいのか、わからなかった。


――「調べていない」と、答えたから。


自白魔法ならこういう時、薬の作成者だからこそわかる多分の見解を告白するだろう。


でも、真偽の魔法なのだ。


聞いたことに対してしか力を発揮できない。


あいつは私たちが真偽の魔法を使えることを知っている。あいつに教えたことがあるから。


――だから、あいつは()()()調べなかった。


そして私は、あいつと関係を持つよりかは、と、人間ではあるまじきあいつの血液を飲むということをしている。


これに関してはまだましだと思わなければいけないのかもしれない。


前世、輸血というものがあったのだから、ある意味それだと思えばいいのかもしれないから。


ユカリが、あの液体じゃなくても大丈夫だと言ってくれたおかげだ。


私が禁断症状に陥って、「アレンが欲しい」なんぞ(おぞ)ましいことを言った時に、ゼノンも混乱して、誰もがあの行為をしなくちゃいけないのかとパニックになった時に、ユカリが、血液で大丈夫だと、言ってくれた。


ユカリは優秀だった。「あいつの体液は摂取すればするほどあいつに好意を持ってしまう」と教えてくれた。


だから、ユカリは私からあいつの記憶を無くしてくれたから。


あいつに関する記憶がないのだから、なぜこの血液の人を恋しいと思うのかも不審に思う。あいつに会っても愛おしい目で見ずにすむ。


ゼノンへの愛する気持ちは変わらないのだから、私が禁断症状で頭がおかしい時以外はあいつのことは忘れる。


ユカリが措置をしてくれなかったら私とゼノンの関係は今より壊れていただろう。


ゼノンは私を今でも好いていてくれる。普通、他の男と関係を持ったら、それが襲われたものだとしても、好きが減るはずなのに。


私は、きっと私はそうだ。だって、創作物で魅了されて関係を持ったとかそういうの、ダメだった。許せなかった。


勝手だね。

ごめんね。

ありがとう。

許してほしい。

私が私を許せない。

でも許したい。

つらいよ。

いやだよ。

好きになりたくないよ。

こんな事したくないよ。

でも生きたいよ。

だってゼノンとずっと長生きしたい。

私とゼノンの孫を見たい。

だんだん動けなくなって死を感じていく恐ろしい病気じゃないから。

治療方法はわからないけど、でも依存症は大抵完璧には直せないけどどうにかすることは出来ると習っていたから。

でもフラッシュバックがある。

完全には治らない。

どうして?

どうして?

助けて。

浮気じゃない。

違う。

違う。

これは。

ネガティブは周りにもいけないのに。

違う。

これはこの忌まわしき妊娠のせいだ。

殺してやる。

殺してやる。

殺してやる。

私が出来ないとでも?

私は被害者だ。

被害者が加害者の処罰を決めて、直接下して何が悪い?

止めないで。

大丈夫。

だって私はあんなのよりずっと強い。

どうして?

まだ生かす必要がある?

どうして?

まだ治療法がわからないから?

そうだね。

そうだったね。

ふふふふ。

あははは。

……あはははははは



体液の中で最も他人の受け入れたくないものだったら、いわゆる淫魔みたいな性質の生き物になったら、私は多分生まれた瞬間自殺をしたと思う。


自殺をしたら地獄に行くなんて知るか。死ぬよりも辛いことは実際にあるんだ。少なくとも、私はそう思ってる。


誰が死ぬよりかは回復魔法を掛け続けられながら殴られたいと思う?刺されたいと思う?人体実験されたいと思う?


つまり私はその中にそれが入っているのだ。


私は悪役令嬢ものの本来の断罪パターンの娼館送りとかですら大嫌いで、それが本来あると書かれている時点で、もしくは、誰か、たとえ悪人でもそういった目に遭うと書かれている時点で、その小説はすごくお気に入りになる事はないだろうと確信するくらい忌避感を持っていたのに。



それくらいには、私の()()()()()()に関する許容範囲が狭いのだ。


――滅多に叶うことのない、生まれた時からご近所さんで、好き同士で、お互い初めての相手で、結ばれて、子どもも生まれて、家族みんな仲良く生き続ける、それが出来るだなんて、幸せだと―確かに幸せだったのに。


あいつのせいで。あいつのせいで。あいつのせいで。



「ごめんな…守ってやれなくて。おやすみ、どうか幸せな夢を」






ロゼちゃんは壊れてしまいました…が、麻薬とは違いひらがなしか書けないとかの元の知能が低くなることはありませんでした。アレンが知能が低くなっていないから、間接的摂取だったロゼちゃんもなりません。ただ、焦っているとまともに判断できないとかと一緒で、そんな状態です。アレンは覚悟を決めたので、いつも通りの能力を発揮できます。



前書きからの続き〜


短編おすすめです!

作者 棚本いこま 題名『初夜のベッドに花を撒く係VS式当日に花嫁を攫いに来た魔族』


作者 瀬尾優梨 題名『私に冷たい夫の胸元に、『ツンデレ意訳』という文字が見えるのですが』


作者 quiet 題名『君を愛することはない」「私が……見えるんですか?」なんでより複雑な状況を被せてきちゃうんだよ』


下はほぼ短編です!

作者 五月ゆき 題名『噴水の俺いわく「あなたにふさわしい男になる。それまでどうか待っていてください」と告げてから10年経過は許されん所業』


このほぼ短編が一番おすすめですね!ちょっと涙のあるところもあり、笑いもあります。

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