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24.愛されなくてもいい、君が欲しい

おすすめなろう小説ベスト3の最後の一つをご紹介しますね

「……?」


彼女が起きた気配がする。僕は寝たふりをし続ける。


「え…?」


彼女は僕と裸でベッドにいるのが信じられないのだろう。


物音がする。服を急いで着る音だ。


「アレン…アレン。起きて」


「…あれ?夢じゃなかった…?」


僕は事前の計画通りに演技をする。


「ゆ、夢ってどういうこと?私たち、何も起きていないよね?そうでしょ?」


ロゼの声が震えている。顔も青ざめていて今にも泣きそうだ。


でも、ごめんね。そのお腹を見ればわかるだろう?


「こ、このお腹何?…な、なんで私のお腹こんな…太ってるの?」


どう考えても"太ってる"のではなく"妊娠"している見た目なのに、ロゼは膨らんでるとも言わなかった。


「ごめんそれは…僕とロゼが関係を結んで、子どもが出来たからだ」


「……え?」


「僕が創造神様に望んだ祝福は、子種を与えれば必ず妊娠して相手が堕ろせない段階まで妊娠ステージが進むこと」


「え……え?」


「だから、僕が関係を持った相手は必ず妊娠して、すぐにお腹が膨れるんだと思う」


「やめてよ!!!」


ロゼが大声を出す。この調子じゃきっと、深い眠りにつかせた他の人たちも起きるんだろう。


「ちがうちがうちがうしてないしてない!!」


「ロゼ、落ち着いて」


「してない!!してない!!絶対嘘!!!」


「ロゼ」


パシンッ


「触んじゃねーよ!!!」


バンッ


「ロゼ!どうした!?」


ドアが開く。ゼノンがそこにはいた。


ゼノンはロゼの膨れたお腹を見て驚いた後、駆けつける。


泣いているロゼを抱きしめてゼノンが僕を殺しそうな目で見る。


「……どういうことだ。全て真実を話せ。クソ野郎」


――


「え……できるけれど…どうしてそんな祝福を希望するのですか?」


僕が願ったのは、自分が少しでも相手に(そそ)げば子どもを宿し、堕ろせない段階まで一気に成長が進むことだった。


「僕は王です。でも、僕が早くに相手を妊娠させることができなければ側室や妾などは法で禁止されているからできないしということで、相手を(おとし)める世論のみが横行するでしょう。なので、一回で必ず妊娠して、堕ろせないステージまで進ませたいのです」


「ふむ…わかりました。では、その祝福を授けましょう」


この時創造神様に言った理由なんて嘘だ。僕はロゼ以外に関係を持ちたい人間はいないから、ロゼとの子どもを作るためにそれっぽい理由を考えた。



僕はもう、だいぶ前から自分に薬を投与していた。

相手に自分の体液を注ぐと、相手が自分に依存して、なおかつ回数を重ねれば重ねるほど好意を抱く薬だ。つまり麻薬。


その薬は自分が作ったものだった。ロゼやアレンが麻薬や依存症というものの危険性を教えてくれて、その時は僕もその教え通りに受け取ったが、叶うことのない恋を持て余し続けて、いつか、を思い描いて可能性にかけて作った人道に反する薬。


効能は完全に自分が狙ったものを作ることができた。


薬は副作用があるものだけれど、僕はこの薬は僕にしか使わない。マウス実験だけで人体は僕にしか投与していない。


だから副作用がどういうものなのかいまいち分かり切っていないけれど、ロゼとの子どもができるなら代償なんて安いものだ。


ロゼとゼノンの間に生まれた子どもが、顔立ちも透明度も違うとはいえ、憎き父と同じ髪色、瞳の色だった。


黒色の髪の毛、緑色の瞳。


ロゼとゼノンのそれぞれの特徴を引き継いだ結果、その見た目で生まれた子どもを見た時、僕は憎しみを隠すにはどうしたらいいだろうと思った。


だから一番僕を怪しんでいたのはゼノンじゃない。

ユカリくんだ。


それはそうだろう。嫌われている相手に対し友好的な感情はそう持てない。


僕の恋心にあの歳で気づいていて、尚且つ、それが害を与えるものだと理解していた。


ロゼは言わずもがな、ゼノンも妊娠中のことについてあけっぴろげに話してくれた。


お陰で僕がロゼとの子どもを作ることは不可能ではないと確信できた。


ロゼとゼノンが子どもを作ろうとしている時、彼女の妊娠中。この期間はロゼは結界を全て外す。ゼノンも結界の数を減らしている。


そこでゼノンやロゼの意識を奪っている間にロゼと関係を持てばいい。


――結果、上手く行った。


嘘はつかない。彼らが嘘を見分ける魔法が使えるのは知っているから、妊娠させた後どう対応するかまで完全に予行練習済みだ。




愛されなくても、君が欲しかったんだ。


これからどうなるかなんてわかっている。


依存性のある体液を注いだところで、解決策を見出して、きっと僕と関係を持つことは二度とないだろう。


殺されても、憎まれても、欲しかった。


愛されなくても、欲しかったんだ。


君が。





では紹介しますー


作者 かざなみ 題名『私と陛下の後宮生存戦略―不幸な妃は巻き戻れない―』


『旧題:後宮という名の魔境をデスループで切り抜けてきたら、皇帝にブチ切れられました』



本文の一部を抜粋しますね↓


「もちろん皇帝陛下には、助けていただき心より感謝しております!! しかし、大変申し訳ございませんが、これは今までずっと私の役に立ってきた自慢の愛刀なのです! なので、たとえ皇帝陛下のご命令であっても手放すことなど出来ません! 大切な護身用なのでございます!!」

「おい、貴様ァ! 先日にその小刀は自刃用だと言っていただろうが!! しかも、どうせそのご自慢の愛刀とやらは、貴様自身の血しか吸っていないのだろう!? なら、そんな呪われた刃物、さっさと捨ててしまえ!!」

「いいえ! 全てが無かったことになっている以上、まだ・・使ってはいません!! 新品も同然です!!」

「屁理屈を言うな屁理屈をッ!!」



〜〜

終始こんな感じで笑いの旋風を起こしております。


なんとこのヒロインとヒーローは2200回くらいは時を巻き戻したり巻き戻しに巻き込まれています。


ヒーローは12才から20才になりヒロインを見つけるまで、いつ自分のしてきたことがどれくらいなかったことになるかわからない恐怖に陥れられた…笑


ループや回帰は最初がシリアスや悲劇で終わる、もしくはループで疲弊する鬱物語、というテッパンを打ち破りました!


『──こいつぅ……! さすがに何度も時間を巻き戻しすぎだろうがァ……。』


陛下ぁ……! さすがにここまでのループでまともでいられるなんてヤバすぎだろうがァ……。


巻き込まれるヒーローも不憫ですが、ヒロインも全く責める点がないんですよねヒロインも不憫…マンボウよりすぐに軽率に死ぬ…


巻き込まれすぎて人間を超える何かに進化した皇帝と死にすぎてある意味人間を辞めた男爵令嬢からの妃にジョブチェンジした女の子のお話です!


書籍化していて文庫本なので持ち運べますが、ぶっちゃけページを捲るたび吹き出しちゃうので電車で読むともれなく怪しい人です!!


一応恋愛はあるはずですが、これは完全に男子が勧めてもドン引きされないし、女子ウケもいいはず!


ちなみに、後宮と書いてあって、「何人も妃いるのねはいはい地雷地雷」と思う私のような人!安心してください!代々歴代の皇帝は後宮にお妃候補を集めて、その中からただ1人の妻を決めるので、ヒーローだけ一夫一妻でもなく、国の者全てが一夫一妻だと思われです!



以上!私のお気に入りベストスリーでした!



…あれ、本編と落差が激しいな?と今更気づいた…



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