22.愛妻家の彼は、一度切れた縁はもう二度と戻らないと確信した。
人生で一番好きな小説はブラまどであり続けると確信していますが、他にもオススメ紹介しようと思います。
――俺とロゼの結婚式を挙げて、最初の子どもを産んだ後、アレンに呼び出された。
『大事な話がある。一生のお願いなんだ。だから、直接会って話したい。暇な時を教えてくれ』
そんな手紙の内容が、まさか、あんなことだなんて、思いもよらなかった。
「久しぶりだな、アレン!」
「ああ、久しぶり」
「あ〜、革命のリーダーの誰かはまとめ役として残らないといけねーから、アレンが途中で『王様飽きた』とか言わないで仕事し続けてて本当俺らは感謝してるぜ?」
「…うん。」
「…で?一生のお願いって、何?」
「……」
「なんだよ、王様辞めたいとかか?ったく、そんな責任感じなくていいよ。俺らが割と人外認定されてるから代替わりしても、上が俺らをびびって誠実に仕事するさ」
「……いや、違うんだ。この仕事は放り出そうとは思わないし、ちゃんと続けたい」
「ふーん…」
「…単刀直入に言った方が誠実だと思うから、先に願いを伝えさせてもらう。…ロゼと僕の子どもが欲しい」
「は?」
「君たちも知っていただろうけど、僕はロゼが好きだ。王になって、君たちと少し距離ができてしまったし、他の女性ともより関わるようになった。でも、僕もロゼ以外を好きになることはできない」
「……」
「君たちも言っていたじゃないか、性的接触は本当に好きになった人としかするべきじゃないって。遊びで手を出す事を戒める法律だって君たち主導で作ったじゃないか。」
「……」
「結婚は無理だとしても、子どもだけはほしいんだ。世継ぎがどうと言われ続けるし、君たちの子どもの方が僕と誰かの子どもより魔力量や頭脳、容姿まで飛び抜けているだろう。世界の上層部を一掃して、象徴が必要だけれど君たちや君たちの子どもがいることが明白な時点で、少しでも象徴たりうる存在…「なあ」」
「このこと、ロゼに言ったのか?」
「…いいや、言ってない。君に言ってから話そうと思って…」
「そうか。じゃあ俺がロゼの返事を代弁してやるよ。『無理』」
「ロゼはお前に好感は持ってる。けど、それは親しい仲間としてだ。」
「他人なら言わずもがな、ただの仲の良い友人とも性的関係を持てる倫理観、俺もロゼもしてないんだわ」
「お付き合いの時点で浮気は拒否。お前の提案は完全にソレだろ?ロゼはそんなクズにはなりたくないと思うだろうから、される側じゃなくてする側だとしても不快だろうな」
「でも、」
「お前、政治的メリットだなんだ挙げてたけど、結局のところ上辺の理由だろ?お前がロゼとの子どもが欲しいのは、政治的理由じゃないはずだ」
「まあ、お前が政治的理由からって言い訳したとしても、普通に好きな子と自分の子が欲しいって言ったとしても、どっちでも俺の返事はNOだ」
「ロゼが冷たく拒否するわけがないと思ってるなら、それとなく聞いとくよ。ロゼとお前の関係にヒビが入らないようお前が浮気を提案してるとは言わないけど」
「俺らと縁を切られたくなければ、ロゼにこの提案は言うな」
「ゼノン」
「お前がちゃんとロゼのことが好きなのは知ってた。俺もロゼも。最初から両思いだった俺たちのことを見続けるのがどれほど辛かったのかなんて当事者じゃないから知らねえ」
「…だけど、俺もロゼも他の誰かに互いを渡すつもりはないんだ。」
「謝るつもりはない。俺はロゼに対しても、お前に対しても真っ当だった。」
「俺とロゼの愛は俺たちだけで綺麗に完成している」
「……忘却の魔法を掛けられたくなければ、諦めろ」
「……うん。わかった。……はは、そうだよね、君たちにとって僕はいわゆる恋のスパイスとかでもなんでもなく、ただ迷惑な存在だったよね」
「お前のことは俺もロゼも好きだよ。お前のその恋心が…」
「邪魔だった?」
「……」
「ごめん…じゃあ僕も王宮に戻って、臣下に『結婚はしないし、適当に子どもだけつくるなんて事もしないから、死にたくなければ口を出すな』と言っておくよ」
「この恋心は大切にしまっておく。もう…高望みはしないよ。忘却の魔法は掛けないでくれ。辛くても、この想いは消したくないんだ」
「……」
「……じゃあ、また。」
「……ああ、またな。」
俺は、アレンと俺の関係がもう戻らないと実感した。一度切れた縁が元通りになることはない。
切れた紐は結び直しても完璧に元の形には戻らない。
―――俺がこの時もっと、言葉の意味を理解していれば、きっとあの場で忘却魔法をかけた。しようとしていることを考えたら、きっと殺したくなっただろうけど、ギリギリ抑えて忘却の魔法をかけた。
―――あの時アイツは、『結婚はしないし、適当に子どもだけつくるなんて事もしない』と言っただけで、ロゼと自分との間の子どもをつくることを諦めたとは言っていなかった。
―――そう『適当に子どもだけつくるなんて事もしない』という言葉に、ロゼとアレン自身との間につくった子どもが適当につくった子どもになる訳がないと、気づくべきだった。
なろう全年齢ブックマークが2139いってたんですが、私は割とちょっとでもいいなと思ったらつけてますので、実は、つけただけで読み進めてないものとかもあるのですが…
自称センスが良いので、全人類老若男女問わず気にいるだろうものを基本的に大好きになります。←
ではどうぞ!
作者 琴子 題名『婚約破棄を狙って記憶喪失のフリをしたら、素っ気ない態度だった婚約者が「記憶を失う前の君は、俺にベタ惚れだった」という、とんでもない嘘をつき始めた』
琴子さんのお話は基本地雷要素が少ないものが多く、(ただしヤンデレは多い。ヒーローがヤンデレな場合もあれば当て馬がヤンデレの場合もあります。)ヒーローも当て馬もとても魅力的だったりするのが多いです。なので作者さんのお話はどれも人気なのですが、その中でもこの作品はギャグと、恋愛ももだもだキュンキュン純愛もので、おすすめです。おもいっきし女子向け作品ですが、イチャイチャが小学生向け漫画よりピュアなので男の人もいけますよ!




