表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/95

10.あ、やっぱりうちの村、美形ばっかりなんだ

村人たちの名前の由来全部わかる人がいたら多分すごいと思います。ちなみに夫婦や家族同士で繋がりがあるんです。

「あらあら、ロゼちゃん、ゼノンくん、おかえりなさい。その方たちはどうしたの?ついにあなたたちは人を作り出したのかしらぁ、生き物はむやみやたらに人工的に作り出してはいけないのよ」


「お母さん違うよ!この人たちは連れてきたんだよ」


私はお母さんに人間を作り出したと誤解され慌てて反論する。


「そうですミラさん、この2人が困っていたので村に来ないかと誘っただけですよ」


「まあ!じゃあじじとばば達が若い時に一回だけ来たという外人というものね!伝説かと思ってたけれど、本当にいるのね!」


「ミラ?ロゼ達が帰ってきたのか?」


そこにお父さんが帰ってきた。


「お父さん!ただいま!」


「こんにちは!メイナードさん」


「おかえり…?その人達は…?」


「メイナード、この人たちはじじとばば達が昔話していた外人さんよ!」


お母さんがお父さんに興奮しながら話しかける。


「外人!?それはたまげた!村のみんな総出で盛り上がるだろうなぁ!じゃあじじ達の家に急いで伝えに行ってくるよ」


そう言ってお父さんはじじたちの家に走って行った。


「ふわぁ〜…ミラ〜騒がしいけどどうかした?あら、ゼノン、ロゼちゃん、おかえりなさい」


あくびをしながらゼノンのお母さんのユエさんが帰ってきた。


「母さんただいまー」


「ただいまですユエさん」


お父さんと一緒にじじ達の家には行かず、ここにいたお母さんがユエさんに話しかける。


「あっ!ユエ!見てみてこの方達、外人さんなんだって!あのじじ達の話に出てきた別のところに住んでいる人たち!」


「もうお母さん!その前にこの人たちに自己紹介してあげてよ」


「あっ、そうね!はじめまして。私はそこの可愛い女の子、ロゼリアの母のミラです。さっきメイナードって呼んでたのが私の夫でロゼのその真っ赤な髪は夫が与えてくれたのよ!」


「はじめまして。ミラ様。私はアクセルと名乗らせていただきます。この度ロゼリア様とゼノン様に怪我をしていたところを助けていただき、村に来ないかとお誘いを受けました。つきましてはこの村に住まわせていただけないかと思っております」


アクセルさんはデフォルトの無表情ながらも丁寧に話す。


「は、はじめまして。僕はアレンです。同じく師範と一緒に2人に助けてもらいました。よろしくお願いします!」


アレンも続いて顔が堅いけれども自己紹介をする。


「まあ〜2人と同年代の子供が増えるのは嬉しいわ!きっとここにいていいとハルカナ村の村長も言ってくれるから安心してね。村長はさっき話してたバリーじじでその奥さんがモリーばばよ。」


「はじめまして〜。私はそこのゼノンの母親のユエ。夫のユーリは川に魚獲りに行ってるはず〜。」


ユエさんはいつもの調子で話す。


「ユエさんとユーリさんはどっちも黒髪に赤い瞳だけど、親戚なんだよー!ハルカナ村は髪色とか瞳の色とかみんな色々で、親と似た色合いに必ずなるとは限らないんだけど、偶然ユエさんとユーリさんはどっちも同じ色だったから、すっごく珍しくて昔から運命って言われてたんだって〜!」


ユーリさんの説明をユエさんは全くしないので私はユエさんに代わりゼノンの両親の話をする。


「それをいうならミラさんとメイナードさんだって村で一番の美男美女のお似合い夫婦って呼ばれてたらしいけどな」


ゼノンは私の両親の話をする。まあ確かに村の美形の中でもお母さんとお父さんは美形中の美形だと思うので、多分事実だろうな〜と思う。


「うふふ、もうやだゼノンくんったらメイナードが一番の美男だなんて…わかってるじゃない!メイナードはいっつも明るい太陽のような素晴らしい人なのよ」


私のお母さんがゼノンに褒められたことで調子に乗る…


「隙あらば夫を褒めたたえるんだから…よくこれでメイナードも調子に乗らないよなぁ」


ユエさんが白けた目で私のお母さんを見る。


「ユエ達2人が視線だけで会話をしているのと違って、私とメイナードは視線だけじゃなくて声に出して愛を伝え合って周りに幸せを広めているのよ」


「まあ、うちの村みんな仲良いからさ、君たちもすぐに上手くやっていけると思うよ」


「ちょっとユエ!無視はひどいわ!」


お決まりのお母さんの惚気話が始まりかけたところでユエさんは会話を無理やり切り上げて家に戻って行った。


「またお昼寝に戻っちゃったわ。じゃあロゼちゃん、ゼノンくん、あとはお願い。そちらの男性と話したら、メイナードが一日中泣いて拗ねちゃうわ。アレンくんと会話をしたいけれど…親代わりの方と離れて私と会話をするのは緊張しちゃうわよね」


「はい…ごめんなさい」


「そう。それなら多分今夜歓迎会が開かれた時にきっとたくさん聞かれるだろうからその時の話を楽しみにしているわね。ふふ、よかったわね、ロゼちゃん、ゼノンくん、お友達が出来て…でも、同年代の友達ができたことに喜んだり、もっといたらいいななんて言わないでね。今まで通り、間違っても言わないで…ごめんね」


「もちろんです!俺はロゼリアと一緒に暮らせて、村のみんなに可愛がられてそれだけで幸せです!」


「そうだよお母さん!」


ゼノンと私は慌てて返事をする。


「そうね、その言葉が本心だってちゃんとわかっているわ。それじゃあ私はユエちゃんの家に遊びにでも行こうかしら」


そうしてお母さんはユエさんの家に向かって行った。


「君たちの村は、子どもが君たちしかいないのか?」


アクセルさんが私たちに尋ねる。


「うん…うちの家族もユラさん家族ももう子どもは産めないし、他の人たちもみんなもう産めない。私たちのお母さんとお父さんが同日で合同結婚式を行った時、2日目のパーティーで出された食事の中にあった果実が等価交換の実って呼ばれているやつで、男の人も女の人も全員子どもが出来なくなるっていう対価を差し出す代わりに、永遠の平和をもたらすっていう完全に矛盾した贈り物をよこしたの。」


「え…」


アレンが驚きに目を見開く。


そこから私たちはその事件について話した。


今まで結婚式ではこの実が伝統的に料理に使われていた。等価交換と言いつつ、基本結婚式の時にこの実を食べて、よりこの村は繁栄していた。


だけど、この等価交換の実は食べた後じゃないと等価交換されるものがわからない。食べた後に頭の中に等価交換する物が浮かび上がるらしい。同時刻同じ場所で食べると同じ物が等価交換されるから、誰も嘘がつけない。だから、いくら違う人と結婚し直したところでどうにもならないことはみんなわかりきっていたのは、きっと救いだったこと。


そして、奇跡的に結婚式初日の初夜が身を結んでいた私たちの夫婦だけは子どもを授かれたこと。


今までこの実を食べて、村が危機から救われた過去が何回もあった。ある結婚式の時食べた等価交換の実はとある日に高熱を出す対価にその日に限り川が氾濫する日だったというもの。もし実を食べてなかったら、何人かは川の氾濫に巻き込まれて亡くなっていた。


等価交換の実は如何なる対価を差し出したとしても、良い結果に繋がる事がわかっている。村人全員子供が作れないということはそれ程の対価を求める何かが本来あったということ。


私たちの両親の結婚式で食べた等価交換の実がどれほど最悪の対価を求めたからと言って、両親は咎められなかった…けれど、両親と同世代の友人たちは両親の結婚式の後に結婚式を開く予定で、子どもはもう望めなくなってしまったので、友人たちが仕方ないと言ってくれても、自分たちだけ子どもを授かる事ができたと知った時、とても複雑な気持ちになったと両親が話してくれたこと。


その話をしてくれた時のことは覚えてる。両親は滅多に泣かないのに、泣いていたから。


―望んでいた人との子ができて嬉しい。だけれども周りの大切な人たちは自分たちのせいで愛する人との子どもができない。自分たちが原因だけど自分たちだけが悲しい目に遭わずに済む。それを心から憂いなく喜べたら人として最低だ。いっそのこと流産の方がいいのかもしれない。自分たちだけ幸せなんてだめだろう。それでも…無事に産まれてほしい、健康に育ってほしい。友人たちは、自分たちのことは気にしないでほしいという。すくすくと育ってほしいと思ってると言ってくれる。でも、子どもができなくて、一番辛いのはきっとみんなの方のはずなのに。みんなは許してくれる。それが余計に辛いことなのか、気持ちが楽になることなのかもわからない―


「まぁ、話された時点で絶対に言わない言葉として心に深く刻んだよ。他にも友だちがいたらいいのにとか、兄妹がほしかったとかを」


ゼノンは雰囲気が重くならないよう軽く話す。


「…でも、私たち、最強の魔法使いじゃん?だからこの村の文明を何十世紀も発展させる事ができるわけで、他の幸せをたくさん提供できるわけ。それでとにかく、美味しいものを作り出して、音楽とかも作り出して、綺麗な景色とかも作り出して、娯楽を作りに作りまくったら、逆にみんな、子どもができなくてもこんな天使が神から遣わされたのなら、よかったのかもしれない、もともとこの村はみんな家族だしねーってなって一件落着」


実際私は魔法を使って、村の人たちで子どもが欲しいと思っている人たちがもういないことを知っているから、話を上向きにして切り上げる。


「だから今では子どもができないことに関して唯一傷ついているのはロゼの両親ぽく見えるんだよね」


「まぁ、みんな子どもができなくてもいっかぁって両親のこと恨んでないし、むしろ私たち産んでくれてありがとうって思っているのが本当なんだよ。でも私の両親だけは私たちのこと普段から天使〜って言ってなんでも信じてくれるのに、子ども云々に関しては未だに引け目に思ってるの。ゼノンの両親なんかは信じてくれて、もう落ち込まないのに」


「そうなのか…大分、君たちの村は優しい人たちでいっぱいなんだな…実は気になっていたんだが、さっきから出会う村の人たちは皆顔がとても整っていて、貴族でもそうはいない程でそこに驚いているが、それもその等価交換の実のせいか?」


「え!こっちの世界でもやっぱりうちの村、美形ばっかりなんだ!?」


私大歓喜案件だ。


「というか僕は君たちの両親に関してはとても人とは思えないほどの美しさでびっくりしてるよ…?」


アレンが戸惑ったように言う。


「美の価値観に関しては、この村では俺ら天使扱いされてたけど、世界的にはわからなかったからなぁ〜今日一の収穫だわ」


ゼノンは嬉しそうに返す。


「…それで、質問の答えは…?」


アクセルさんが質問の答えが飛んだことに対し、うながす。


「ああ!この私たちの類まれなる美貌は等価交換の実の恩恵じゃないよ!今までの歴代の等価交換についての書物に、顔の良さを提供なんてするものなかったもの」


私は自信満々に答える。


「その割には、髪色とか瞳の色が様々だな…」


アクセルさんは疑心暗鬼だ。でも事実なんだよね。


「あー、髪色とか瞳の色は、顔の作りとは違って遺伝が確実にはしないんだよ。だから、父親が銀髪、母親が水色とかでも、子どもが緑髪の場合も十分ある」


「私も初めて聞いた時は驚いたんだよねー。私もゼノンも、親と全く同じ色彩を引き継いでいるから」


その後少しだけ話を続けていると、村のみんなを引き連れてお父さんが帰ってきた。


「ロゼ〜!ゼノン〜!戻ってきたぞ〜!」



出来れば登場キャラは全員関係性がわかるような名前にしていきたいです。後々どこかに答えは書こうと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ