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二番手の子がちゃんと幸せになる話  作者: 牡丹のボタン
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やっと見つけた運命の人

第二話 例のあの人


「紗良!起きて!もう時間になるって!」

「んん、、、まだ早いじゃん、、あと5分、、。」

「さっきからずっとあと5分って言ってるじゃん!はぁ、こうなると思って早めにきておいて良かったよほんと、、、」


 親は朝早くに仕事に出ていて、家には誰もいない。けど、朝は弱いのでこうして蘭が遅れないように起こしに来てくれている。おかげで遅刻せずに済んでいて、蘭様様だ。


「おはよう、紗良。」

「おはよう!」

「ほんと、寝起きとは別人なのを疑うくらい元気じゃん。」

「そりゃ元気にもなるよ!昨日言ってた彼、何組で名前なんて言うんだろう!」

「あ、そういえば昨日そんなこと言ってたね。同じクラスになれるといいね。」

「うん!!同じクラスになれるように願ってる!」

「、、、今から願っても意味ないでしょそれw」

「え、、、待ってほんとだ、意味ないじゃん!www」


 学校へ向かう道でそんなこんな蘭と雑談をしながら歩いていると、後ろから自転車が通過していった。

その自転車に乗っている人は、座っていても背が高く、足が長いのが分かる。ヘッドフォンをしていて、一瞬見えた顔はとても整っていた。まるで芸能人みたいだ。その道を通る多くの学生がみんな彼の姿に目がいく。


「かっこいい、、、。そうそう、私が一目惚れしたっていう彼がまさにあんな感じの、、、って!!あの人だ!!!!」

「え、えぇ!?今通った自転車に乗ってた人?」

「そうだよ!ほんとにかっこいい、、、王子様みたい、、、」

「確かにすごく綺麗な顔してたね〜。あれは面食いの紗良が一目惚れすんのも無理ないね〜」

「でも、王子様すぎて近づけなさそう、、、あれはすぐファンクラブできるよ、、、」


 昨日の入学式で見た時よりもさらにカッコよさが増してる、、。あわよくば友達として、、、と思っていたけど、これじゃ友達にもなれない。


「蘭、私来世は絶世の美女になる。」

「いや、来世だと遅いでしょ。」

「あれ?、、、確かに。」


 とりあえず、せめて同じクラスになってクラスメイトとしてずっと顔を眺めていたい。


「紗良、同じクラスになってもくれぐれもずっとその人を眺めるなんてことしないでね。、、、きもいよ。」

「、、、、、」


 ば、バレてた。やっぱ蘭にはなんでもお見通しか。しかも、きっぱりきもいと言われると、、、気をつけよう、、、。


「自転車だし、先ついてるよね、」

「そーだね〜。とりあえず席どこか確認して座ろっか。」

「うん!」


 私は蘭と座席表を確認し、一緒に教室に入った。まだホームルームまで少し時間があるので、ほとんどの人が着席していない。


「まだ、か、。。」

「もうちょい待ちな、他のクラス覗いたけど、例のイケメンいなかったし。トイレにでもいるんじゃない?」


 そうして蘭と話していると、先生が来た。ホームルーム開始の時間まであと3分。先生が来ると、全員席に着いた。流石に一年生で入学したばかりはみんなとっても真面目だ。そして、私は軽く辺りを見回したが、彼の姿は見当たらない、。


「よし、じゃあホームルームを始めます!皆さん初めまして、一年七組担当の小林健人です。一年間よろしくな!」


ガラガラガラッ


 扉が開く音がして全員扉の方に注目した。

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