ある日突然に0076
親父様の誕生日プレゼントとして造り出したフルプレートアーマーの魔導具と武器。
コレを念動の魔導具にて宙へと浮かせ移動れす。
一応は降臨界から校舎へと移動し、現界での最終チェックも行いました。
自動修復装置が出力不足を起こす事が判明するなどのトラブルがありましたが、ジェルマを組み込む事にて解決ですね。
なにせ降臨界には潤沢にマナが溢れている形なのですよ。
ですので、それにてマナが自動補給されて気付かなかったのです。
それを解決する為に組み込まれたジェルマ。
これはマナを圧縮して固形化させた宝石の様な代物ですね。
数個ほど設置致しましたが、1つで全機能を数千年は維持できるでしよう。
まぁ、攻撃にマナを転換して放たねばですが。
しかし、良い仕事しましたよぉ~
これなら絶対に親父様も大満足れしょう。
レッツらゴーなのれす。
現界でのチェックに些か手間取りましたが、学術院にて定める下校時間には間に合いました。
なので現在は帰宅しております。
ただ俺の後ろには漆黒のフルプレートアーマーがフヨフヨと浮いて追随してましてな。
コレが非常に怪しかったり致しやす。
いやね、芸術的な装飾を施したフルプレートアーマーは芸術品と言っても良い品なのですが…
中に人が入っていなくても人型で異様な存在感を放つ代物だったりするのです。
なので無人だとは思われなかったみたいで…
「ガリル様。
申し訳ありませんが、後ろの方を調べさせて頂けますか?」
って門の検閲にて引っ掛かっちゃいました。
ぐっすん。
なので告げてあげます。
「私の後ろに人は居りませんけど」ってね。
だが、これは悪手でやした。
途端に門番達がワラワラと鎧を取り囲み…「何ヤツ!」って誰何をね。
いやいや、それ、人じゃ無いのよねぇ。
俺は慌てて釈明をば。
「済みません、言い方が悪かったですぅっ!
これは私が造った父へプレゼントする魔導甲冑なのですよっ。
中は空ですので、慌てないで下さい」ってね。
したら…
「はぁぁぁっ?」
皆さん、キョトンってなりやした。
いや、理解できない?理解できないの?こら又、失礼しやした。
っう事でぇ、魔導甲冑の兜を外して見せてあげる事に。
って、コラコラぁっ!
伯爵屋敷の門番達ぃっ!
興味があるからって、此方へ来ないのっ!
えっ、待機中の者達だから大丈夫?
いやいや、此処は魔術学術院の敷地内なのですよ。
勝手に入って来ては…
えっ?
門番の派遣先部署は同じ?
ローテーションで配置が替わる事となっている?
さいですか。
んでな、皆さんへ説明してから移動の再開です。
無用に疲れやした。
ま、自宅でも同じ悶着が発生したんだけどなっ!
そんな騒ぎを振り撒きながらも用意した親父様へのプレゼント。
屋敷では当主の誕生を祝うパーティの準備に追われておりやす。
そら伯爵家当主たる親父様の誕生日ともなればパーティ位はね。
っても、親父殿は自分が受け持つ近衛隊の部下しか招待していません。
いやいや親父殿さぁ、こう言うセレモニーは他の貴族などを招待したりして関係をねぇ。
いや、面倒臭い?
さいですか…そら、俺も思うけどさぁ…もっ、良いです。
っう話しもありやしが…結局は家族と親父様の部下だけの内輪パーティとなっております。
そしてな、我が家は使用人も参加型のパーティなのです。
貴族のパーティとしては前代未聞なパーティなのでしょうね。
困ったものです。
そして、いよいよ親父様が部下を伴って御帰宅な訳ですが…
玄関へ親父様が入ると…
「お帰りなさいませ旦那様」
「誕生日おめでとう」
「おめでとう御座います」
ってフラワーシャワーがね。
この花びらは神界、魔界、仙界、幻界の花々の花びらなのれす。
以前は神界の花びらだけでしたが、今回からは色々と用意しましたよ、ええ。
これも降臨界の賜物と言えるでしょう。
「「「おおおおおっ!」」」
親父様の部下の方々から歓声がっ!
そら現界では存在しない花々の花びらですからね。
その美しさは筆舌できぬ程でぇ…それがフラワーシャワーで降り注ぎ舞う訳でぇ。
そら感動ものな訳なのです。
そんな入場から立食形式のパーティへな。
ウィンティアからは親父様を描いた絵のプレゼント。
「むふぅ、ちょーたん、かいらろっ!」
何故かドヤ顔で自慢気ですが…非常に可愛らしいから良いのです。
そして、俺からのプレゼントとなり…隣室より魔導甲冑をね。
「こ、これは…」
親父様、絶句ってな。
「僕が降臨界で研究開発した最新技術を注ぎ込んで造り上げたフルプレートアーマーと武器だよ。
ゼネティス専用魔導甲冑0式だね。
お仕事にも役に立ては良いんだけど…」
そう告げてプレゼントってね。
更に機能を説明すると、親父殿が興奮。
部下の方々が羨ましそうにするものだから、余計に親父様が舞い上がる感じでねぇ。
盛り上がるのは良いけど、盛り上がり過ぎです。
俺的に一番良かったのは…ウィンティアからキラキラした尊敬する様な目で見られた事かな。
「ふぅ。
最初に魅了した私の料理、そしてウィンティアの絵と来て…
最後にガリルに持って行かれましたわねぇ」
お袋様が溜息。
いーじゃん、オイラも頑張ったんだもぉ~ん。
まぁ、喜んで貰えて良かったれす。
頑張った甲斐がありましたよ、ええ。




