ある日突然に0070
戸をスライドさせて開けると…そこは雪国ならぬ召喚世界でしたってか。
っかさぁ、此処の全ての世界にて各界の者が全て集まれる場は今迄なかったそうな。
つまり、此処にしか存在しない世界なのだとか。
そして別の世界を訪れるには可也の実力を有した実力者でないと不可能であるらしい。
そして、その様な実力者は何かの役職に着いているものなのだとか。
故に他界へと自由に赴いた者は居ないっと言いたいが…
実は1人だけ居る訳でぇ…
須佐之男命様…今日も各界にて知り合った知り合いと、久し振りとばかりに酒盛りされておられます。
いやぁ~自由な方だなぁ~
そんな須佐之男命様が俺に気付く訳でぇ。
「おおガリルぅ、来たかぁっ!」
ってね。
いや、実にフレンドリーれすねぇ。
そんな須佐之男命様を見て親父が戸惑いながら尋ねて来た。
「知り合いか?」ってね。
だから素直に応えた訳よ、須佐之男命様だってな。
したら親父が行き成り畏まった感じになって、須佐之男命様へと…
「私ぃガリルの父であるゼネティスと申しまするぅ。
実は私目は須佐之男命様を崇拝しておりまして…
御尊顔を拝謁させて頂く機会を得られるなど光悦至極に御座いますぅ」
ガチガチになって須佐之男命様へ挨拶している。
っとぉ、そう言えば武人にとって武神の須佐之男命様は人気があったんだったけか?
他にも多くの武神様が居られるが、特に須佐之男命様の人気が高いらしい。
まぁ、騎士や兵士にも人気は高いが、どちらかと言うと傭兵や冒険者達に人気が高いらしいぞ。
なにせ強く逞しいのは当然として気っ風の良い性格で侠気があり、更には自由なその気風が受けているのだとか。
んっ?
なんだが親父殿の行動原理の根底が須佐之男命様に思えてしまうのだが…気のせいかな?
そんなガチガチの親父を見た須佐之男命様はニカッて笑うと親父殿へと告げる。
「ほぉぅ、おぬしがガリルの父御かい。
ふむ、良い面構えじゃねぇか。
随分と嗜んでいると見える…うむ、気に入ったぁっ!
さぁ、呑むぞぉっ!」
って親父殿を捕まえると一緒に酒盛りをば。
最初は戸惑っていた親父殿も巻き込まれて酒盛りですね、分かります。
ってさぁ…任務はどうした、任務はぁ。
ふぅ、困った、困った親父殿ぉってくら。
ま、此処は外とは時の流れが違う。
歳も取らねば病や怪我とも無縁な場所だからね。
放っておくわさ。
そんなん思いながら講義と実験や体験の日々へとね。
って、行こうとしたらティナ先生に服の裾を掴まれやした。
どったの?
っか、幼子の服裾を掴まんで頂きたい。
変な所で器用やねぇ。
そんなティナ先生が尋ねて来る訳でぇ…
「ガリル君、お父様を放っておいても良いのかしら?」
ってね。
いや、5歳児の俺にどうしろと?
「いや父は大人ですし子供の私が口を出す話では無いでしょう」
「それは、そうかもしれませんが…
ガリル君はどうするのです?」
いや、俺がどうしようと俺の勝手だと思うのだが…
って、いや、一応はティナ先生は俺の先生な訳で…
そら、関係するわなぁ。
だから今からの行動予定を告げてみました。
したらな。
ティナ先生が絶望的な顔へと…
どったの?
「そんなぁ~
教える事がありませんわぁ」
困った様に告げられてもなぁ~
此処で学ぶ内容は現界の人族が有する技術レベルを遥かに凌駕する。
そんな学び舎にて数万年の時を過した俺に現界レベルにて学ぶ事は既に無い訳でぇ。
うん、授業は無用れすね。
っても、此処で学ぶ事は多い。
学ぶのも楽しいからねぇ。
取り敢えずは練成術を完全にマスターすべく動くのが課題となっております。
それを告げるとティナ先生が諦めた様に…
「では、私は部屋の外へ」
トボトボと落ち込んで歩き始めたのだが…
「そこの女子、何故落ち込んでおるのや?」
不思議そうにティナ先生に尋ねる方が…
うや、あのお方はゼウスの旦那の御内助であるヘラ様ではあ~りませんか。
あの方は婚姻を司る愛の神様なのだけれども、家庭の神で家事の神様でもある訳なんだよね。
そんなヘラ様は女性の味方でもあるんだけど、嫉妬に狂った場合は要注意なのだとか。
普段は女性の味方だけど嫉妬の対象となれば敵対者と看做され酷い事に…
いや、ゼウスのとっさぁんが控えれば宜しいんですがねぇ。
あの御方には無理なのだろう…困った御方であ~るぅ。
して、そんな困った方の御内助たるヘラ様は現在通常モードでしてな。
落ち込んだティナ先生を見過ごせなかったとみえます。
そしてティナ先生から話を聞いたヘラ様は…
「ならば、そなたも此処で学んで実力を付ければ良いのではないか。
さすれば、何れガリルへ教える事も出来よう故にのぅ」
その様な事をね。
って、えっ?
ティナ先生も此処で学ぶの?
いや、それって良いのかな?
まぁ、ヘラ様が許可したのだから大丈夫でしょう。
なにせ、此処の空間において上位の実力者であらさられます故に。
下手をすると、一番の強者かもしれませぬ。
間違いなく、ゼウス様はヘラ様には頭が上がりませんからね。
コレだけでも強者の証と言えるでしょう。
だってさぁ、此処の責任管理神はゼウス様なんだぜぇ。
そのゼウス様が頭が上がらない御方なのだから、実質の支配者と言っても過言では無いでしょう。
そう様に思うのでしたぁ。




