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断る

 私は依頼を断ることにした。再び彼女の顔を見るのが辛かったからである。男にはどう足掻いても、拭いきれない過去がある。

 私は大きな溜め息をつくと、ブルーマウンテンを喉に流し込んだ。喉の奥に熱いものを感じる。コーヒーの熱さではない。込み上げるあの日のロマンス。



 それから数日後、彼女の死を知った。



 浮気に逆上した旦那と揉め、口論の末の惨劇だった。

 私は何故依頼を受け、助けてあげなかったのだろうと、嘆いた。

 依頼人に特別な感情を抱いてはいけない。この世界の鉄則だ。しかし、私は自分の感情に負けたのだ。

 救える命があれば救う。ごく当たり前のことだが、それが私は出来なかった。

 私は涙を拭うと、いつもよりほろ苦いブルーマウンテンを飲み干した。



BAD END

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