第五日
文を少し編集致しました。
「そうね。今日の気温は36Le。人を放置していい日ではないし、リア様を放置するなんて私を侮辱したいのかしらね。あの侍女長。本っ当に。」
「えぇ。勿論です。痛い目を見せてやりましょう。私が招かざる客とはいえ、この所業はあんまりですので。」
「そうね。今日の気温は36Le。人を放置していい日ではないし、リア様を放置するなんて私を侮辱したいのかしらね。あの侍女長。本っ当に。」
(36 Leはとても暑い。ドレスはとても暑く、30Leを超えると暑さとの戦いとなるのよ。)
「とりあえず、宮に入りましょう。」
「はい。」
♢♢♢
「早速だけども、作戦を立てましょう。まず、侍女長がその地位についた理由よ。私のお祖母様。先代国王の亡くなったとき、お父様はまだ王太子の地位でしたの。お祖父様はお祖母様の亡くなられる数年前に亡くなっていましたわ。そして、お祖母様の侍女はお父様の乳母でもあったの。お祖母様が病床に臥すと、その侍女はお祖母様が言ったと嘘をつき、王宮内で権力を振り翳していました。当時の侍女長を自殺に追い込み、騎士団長を辺境に追いやってしまったり、自分の都合が悪くなる存在を周りから追い出してしまったのよ。そして、その侍女は侍女長となりましたの。その侍女長が今の侍女長ですわ。お父様はその頃、侍女長の命令によって逆らえなくなった侍女達の手で北の塔へ押し込まれて幽閉状態だったの。そして、侍女長が侍女長になった一年後に侍女長は北の塔に幽閉されたお父様を助けた。「話を遮るようで悪いのですが、ロッド様は何故そんなに知っておられるのですか?」
(国王ですら、知らない情報を何故ロッド様が知っているのかしら。)
「私含め、四人の王子、王女は好奇心旺盛なの。この情報はアクティドームで調べましたの。大変でしたのよ?侍女長にバレないように行動することは。リア様。侍女長の名前はルェノーシュ・ヴェラン。この国の五大侯爵家の血筋の者です。そして、ここ最近五大侯爵家の動きが不穏です。」
(目が変わりました。第二王女の目へと。)
「この国の北の辺境地の次期当主フィテァドール・アリシア。半年後、北で成果をあげることができたのならば、この案件に手を貸すことを願います。」
(私は居候の身。恩を返すことができるのならば、手を貸しましょう。)
「承知いたしました。北の辺境地にて、満足のいく結果になるよう精進致します。」
「うふふ。では、折角ですし小さいですがお茶会をしませんか?サロンに移動しましょう。」
「はい。」
♢♢♢
数日後
「数日間ですが、ありがとうございました。ブラッドリーにて成果を発揮できるよう精進致します。ロッド様。また会う日まで!」
「また会う日まで!」
これから、ブラッドリーでの生活が始まる。
Leとはリルと読み、気温の単位です。
30Le=30℃です。