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第一日

100万G=10億円となります。

少し文を編集致しました。





「貴様には失念した!フィテァドール公爵令嬢との婚約を破棄し、メリッサ男爵令嬢と婚約をする!」 

煌びやかなシャンデリアの下で学生達が着飾り、楽しむ時間に宣言された場違いな言葉。辺りは、静かになり、楽団の音楽も止まる。

(はぁ。殿下は何を言っているのでしょう?

それに今日は学園の卒業パーティーですよ?

けれど、脳内お花畑の王太子殿下の事を私は嫌いでしたので問題ありません。だから、婚約破棄を申されても私は何とも思いません。)

王太子の隣には、ピンク色のふわふわとした髪の令嬢が王太子の瞳の色と同じ色のドレスを着ている。反して、婚約破棄をされた令嬢は夜空のようなドレスを着ている。

「そうですか。では、手続きはお願い致します。王太子殿下、メリッサ令嬢。どうかお幸せに。邪魔者は屋敷に帰ります。」

「貴様は偽物か?」

「どういう事でしょうか?

私はフィテァドール・アリシアですよ。」

「はぁ!?メリッサの話では学園でメリッサの私物を盗み、壊した事もあったそうだ。暴言や暴力を振ったそうだ。それに噴水にメリッサを落としたりしたと聞いている!お前らもメリッサから聞いているだろう!フィテァドール令嬢の行為は許すに値しない。」

(全く心当たりがございませんわ。それに私とメリッサ令)「無言という事は肯定と見做しても良いという事でいいか?」

メリッサと言われた令嬢の周りに守るように令息達がアリシア令嬢の前に立ち塞がる。

(我が弟のフィテァドール・アルファールですか。大分洗脳されていますわね。次期宰相候補だというのにも関わらず現を抜かしておいてその言い様はないと思うのです。そして私は肯定している訳では無いのですが…)「罪を認めたらどう?君は昔から頑固だよね。」(国一の業績を誇るカルベタ商会の跡取りのカルベタ・アメルダ子息……)

「何故無言なのだ?我々が聞いてやっているのに無言という事は認めたという事だが。」

(騎士団長の息子のラファレロ・アーベルト子息……)

「私とメリッサ令嬢は今此処で初めてお会いしました。王太子殿下の主張では私がメリッサ令嬢と会っていることが前提かと思もわれます。何故会わなかったかというと私は特待コースですが、メリッサ令嬢は一般コースです。まず校舎が違います。」

「放課後に行われたと聞いている。」

「放課後は御妃教育の時間ですので王宮にいます。放課後に学園にいる時は他の令嬢と共にいますし、私の周りには侍女と護衛もいます。つまり、私がその様な行為をしたのならば、目撃者がいるはずですわ。」

「ぐ、しかし、メリッサ令嬢は被害者だ!

被害者が言っているのだから容疑者は確定なのだ!反逆罪と暴虐罪に窃盗罪で処刑する!

何をしている!近衛兵!さっさとこの女を捕えろ!何故だ!何故動かない!さっさと捕えろと言っているんだ!」

アリシア令嬢に言い負かされ、王太子は頭に血が上ったのか強引な罰を与え始めた。

(当たり前でしょう。殿下は私を偽物扱い致しましたもの。近衛兵も偽物を捕らえるほど馬鹿ではないと思いますよ。)

「殿下。身に覚えのない罪を突きつけられたと思ったら、偽物扱い。偽物を捕らえるわけないですよね。私は本物だと主張しておりますが、殿下は私を偽物だとおっしゃるのでしょう?」

「あ、あのウィル様。処刑は可哀想です。せめて国外追放にしてあげて。お願い致します。ウィル様。私は罪を認めてもらえれば構わないんです。」

(きゃるんという音が聞こえそうなくらい殿下と取り巻きに媚びていますわね。殿下も愛称で呼ぶ事を許しておられるのですね。)

「メリッサは優しいな。メリッサの温情を汲み国外追放で許してやろう。」

「何をおっしゃっているのですか?殿下。

メリッサ令嬢の言う罪とは私に取って冤罪です。それに、元は婚約破棄の話ではございませんでしたか?殿下からの婚約破棄を認めたら偽物扱いに冤罪をかけられ国外追放?

やりたい放題ですねわね。両陛下に宰相、騎士団長が居ないから千載一遇のチャンスと思われたのですよね。そこまで私は目障り……いや、邪魔者でしたか?」

「アーベルト。フィテァドール公爵令嬢を地下牢へ連れて行け。」

「は。」

「何をなさるおつもりですか?ラファレロ子息。お嬢様は罪を犯しておりません。」

「貴様らは誰だ。」

「フィテァドール公爵令嬢の護衛のソニアと申します。」

「フィテァドール公爵令嬢の侍女のジーナと申します。」

「自分の主であろうと今反逆をしたら殺されるかもしれないだろう。主と命だったらどちらが大切だ?」

「「お嬢様です。」」

「二人とも、大丈夫よ。ありがとう。

殿下、私は領地で自主的に謹慎を致します。王が帰国してから王と判断をしてください。

では、ごきげんよう。」

「ふん!今はそれでも構わないぞ!」


「フィテァドール公爵令嬢。会場を抜けられてどうしましたか?」

「馬車を用意してもらってもいい?」

「…承知致しました。」


「王都にある屋敷に行って頂戴。」

「かしこまりました。」

「お嬢様。大丈夫でしたか?」

「えぇ。大丈夫よ。寧ろあの脳内お花畑の殿下と婚約を解消…破棄できて良かったわ。」

「そうですね。」

「屋敷に戻ったらもう翌日には領地に向かいたいのだけど用意出来そう?」

「「勿論です。」」

「二人には迷惑をかけるわね。」ガタンゴトンガタン

「王都にこんな整備のされていない道ってあったかしら?」

「おい。御者!」

「どうしましたか?」

「今何処を通っているんだ?」

「…はぁ。気付くのが早いな。ちょっと気ぃ楽にしときな。」

「うわっ。なn!」

「お嬢さm!」

「貴様!一体なn!」

「聡い奴らは嫌いだよ。まぁ、これで隣国に持ってけば100万Gだから文句は言わねぇがな。この馬車が王家の紋章も公爵家の紋章のどちらも付いてなかったのに気づかねぇんだからもう嬢ちゃん達は終わりだよ。眠り薬持っといて良かったよ。おい!」

ガサガサ

「荷馬車だな。用意してあるぜ。頭。」

「葉ぁ落としとけ。バレねぇ様にな。」

「あぁ。」




「頭。ようやく来たのか。待ちくたびれたぜ。んじゃ、俺は荷物を村の小屋に放り込んでくるよ。」

「おう。」












「此処は何処かしら?」



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