〜親友と伝統〜
今回長いですよ!でも大丈夫!文章的には読みやすいようにはしています!是非最後まで読んでいってください!
部屋に入ると大きな和室、イメージとしては大政奉還があった部屋の真ん中に1つの座布団が敷かれてあった。
その座布団に座ると母が話しかけてきた。
「よく来ました、博一。あなたを呼んだのには訳があります。」
「母上、それはもしかして"仇鬼討ち"でしょうか。」
「その通りです。貴方の同期であり、親友であった荒鷹の持ち妖が人を襲っていると報告があったのです。よって荒鷹を除名、討伐対象とします。」
仇鬼討ちとは、本家または分家に所属している陰陽師、妖使いが人々に危害を加えた場合に使われるものである。
仇鬼討ちはその者と親しかった同業の同期に討伐命令が下される。
その理由として、裏切り行為以外にも、自身の妖に襲われる怨返しも対象となっているため、出来るだけ親しかった者に介錯させることが温情だとされているためである。
「そして、この仇鬼討ちが終われば、博一。あなたを小仁から大仁へと昇格とし、弟子を取る事を許します。そろそろ弟子を取った方が良いでしょう。」
陰陽師と妖使いには階級がある。
上から、大徳・小徳・大仁・小仁・大礼・小礼・大信・小信・大義・小義・大智・小智となっており、これらは全て冠位十二階の位となっている。
その理由は陰陽師が初めて出来たのが飛鳥時代であり、その時に位で分ける際分かりやすいように冠位十二階が使われたからである。
「分かりました。それでは行ってまいります。それと父上もお元気そうでなによりです。」
「……」
父、宏昌は陰陽師の1番上であるため、掟に従って妖使いである俺とは話さない。
「博一よ。生身では危ないですよ。何か持っていきなさい。」
「ならば……」
俺は話が終わったため部屋を出ようと席を立つと足元にお椀を被った妖精のようなものが近づいてきた。
見たところによるとこいつは父の式神のようだ。
「宏昌様より伝言だ。怪我の無きように、そして久しぶりに顔を見れてよかった。だそうだ」
「父上に伝えてくれ。ありがとうってな。」
そう伝えると俺は部屋を出た。
すると向こう側から逸花が走ってきた。
「博一さん!仇鬼討ちに行かれるのは本当ですか!?」
「ああ。そのつもりだが?」
そう言い切る前に逸花は先程まで俺の居た父母が待つ部屋へ、駆け込んで行った。
微かに部屋の中からの音が聞こえる…
どうでしたか!?博一が何を武器に選んだのか気になりますね〜!次回は部屋から聞こえる会話のみにしようと思っているのでとても短くなります!
ご了承くださいませ!m(_ _)m