激怒
偽装恋人になった当日以外、私達は何もないまま二週間がたった。
空野さんは、たまに私の所に来て皆んなに付き合ってますよってアピールするだけで私に何かを求める事はなかった。
だから私は、前と何も変わらず生活を送っている…
と言うと嘘になる。
私達の関係を素直に祝福してくれる人もいれば、良く思わない人も中にはいる。
その中でも、どう思ってるかはその人次第でその人が表に出すか出さないか。
あるいは、裏で言っているか言っていないか…
。また、あるいは両方か…。
だから、私はある程度覚悟はしていた。
していたけれど、流石に部活の子達にそう思われてたのを知った時は応えた。
変だな?って思ったのが部活の練習最中。
部活の一部の人達が私がディフェンスをしている所には、責めて来なかった事があった。
たまたまかな?って思って、次はオフェンスの番。私は、責めに行くと一部の子達が私に触らない様に避けていたのが分かった。
それは、周りには分からない様にギリギリで避けていたので私本人しか分からなかった。
だから、先生もゆみもれいなもさやも気づかなかった。
それが、毎日続いた。
別にその子達に何かを言われたわけでもないし、何かをされてる訳でもない。
ただ、私に触れない様にしているだけだ…。
でも、ある日部活の試合の後に一人外の水道で顔を洗いに行くと私を避けてた子達がその場にいた。
私は、何故かとっさに隠れてしまった。
だから、隠れた私は今更みんなの前で現れる勇気もなく、音を出さずにこの場を去ろうとした時。
るな「てか、ひなたが居ると部活やりづらくない?」
と一人の子が言い出したので私は思わず止まってしまった。
私の名前を聞いたと同時に心臓がうるさくなった。
だって、絶対空野さんとの事だとすぐ分かったからだ…。
言い出したこの子は、この三人の中でリーダーみたいな存在な子。
えみ「分かる〜。私達まで、好意持たれたらって思うと何か気持ち悪いって言うかさぁ」
ドクンッドクンッドクン
うっ。心臓がうるさい。
るな「それ思ったっ!スキンシップもそうだけど、練習の時も身体当たっただけで、意識されても困るよね〜」
えみ「本当それw」
ゆいな「てか、聞いてっ!」
えみ「なにー?」
ゆいな「今日さぁ、ひなたの教室の前通ったらさぁ。あの二人、超べったりくっ付いてんの!」
るな「えっ!まじっ!?キッモ!!」
ゆいな「ねっ!その光景見たらさ、本当に付き合ってんだって思ったらさぁ、余計ひなたと一緒に居るのも何か気持ち悪く思っちゃったんだよね。」
ドクンッドクンッドクン。
胸の音は、止む事はなくずっと激しく動いていて苦しくなった。
でも、部活の子達の話は終わらなかった。
るな「わぁ。本当、引くわ〜」
ゆいな「ねっ!いくら、空野さんが美人でも同性同士は、無理だわ〜」
えみ「だよね。」
ゆいな「マジこれから、ひなたと練習って言うか、関わるのも嫌だな〜。」
るな「ねぇ。気をつかって、部活辞めてくれないかな〜」
えみ「分かる〜。てか、空野さんといれば幸せなんだろうから、部活辞めたって良くない?」
ゆいな「ねー!マジ、欲張りなんだけど!」
るな「本当だよ!レギュラーにも入れて、マジウザっ!」
えみ「てか、もう休憩終わりそうだよ!戻ろう!」
と言い体育館に戻って行った。
私は、とっさに皆んなに見えない場所に移動したお陰でバレずに済んだ…。
私も練習に戻らないと立ち上がろうとしたけど身体が動かった。
それに胸が苦しくて苦しくて、息も苦しくなった。
あ〜、空野さんが言う私の事めちゃくちゃにするってこの事か…。
これは、結構きたよ空野さん…。
私は、しばらくして何とか身体を動かして体育館へ戻った。
れいな「どうしたの?遅かったじゃん。」
と私を心配して駆け寄ったくれた、れいなとゆみとさや。
私「ごめんごめんっ。ちょっと、お腹痛くなって。」
私は、嘘をついた。
さや「大丈夫?何か、顔色悪いよ?」
私「あれ?本当ー?」
ゆみ「本当だよ!大丈夫なの!?」
れいな「無理しちゃ、ダメだよ?」
さや「辛かったら、休んだ方がいいよ?」
と三人は、私を心配してくれている。
そんな三人に私は、また嘘をついてしまった。
れいな「熱は、ないの?」
私「えっ!?」
私の顔色が悪いから熱が無いか、おでこを触ろうとするれいなに思わず私はさけてしまった…。
私「ご、ごめんっ!やっぱり、少し気持ち悪いから帰るねっ!」
と言い私は、三人から逃げるように顧問の所に向かい早退させてもらう事にした。
あの場面を見た後だから正直本当に心配してるのかな?とか三人も本当は私の事、気持ち悪いと思ってるんじゃないかと疑ってしまったら、身体が勝手に皆んなを避けてしまう…。
それから、私は二、三日部活を休んだ。
れいな達にお昼も体調があまり良くないといい、一人屋上で食べている。
空野さんは、というと別に変った様子もない。
今の私の状況を空野さんは、知らないだろうし。
私に興味がないから気づきもしないと思う。
まぁ、空野さんが知ったとしても何もないだるうしそれにこの状態を知ったら喜ぶに違わない!
空野さんには、何が何でもバレるわけにはいかない。
それに早く、嫌われてる理由と弱味を掴んで別れないとって思っているけど今の私には正直…
何も変わらない空野さんが一緒に居ると、ホッとしてる自分がいる。
嫌われてるのは、知ってる。
けど…空野さんとは偽装だけど恋人って言う言葉の契約がある限り空野さんは学校では私と一緒にいてくれる。
それが今の私には救いだ。
空野さんが原因だけど!!!
状態は何も変わらないまま、合同体育が体育館で行われた。
授業の内容は、クラス対抗バスケだ。
しかも、よりによって対抗相手は私を避けている部活の子達のクラス。
当然の様に、バスケ部達が得意なポジションに優先的に入り、クラス対抗試合いが始まる。
勿論の様に、その子達も得意なポジションついている。
だから、私の前はその子たちが立っている。
あの日から二、三日休んだけど、いくら何でも休み過ぎるのは良くないと思い…部活には行っている
けど、あの子達の言葉が忘れられず思い通り部活が出来ないでいた。
そんな状態でこの授業も思い通り動けるわけでもなく…私はクラスの子にずっとパスを回したり、ボールを奪いに行く事もなければ攻める事もないまま後半が終了した。
はな「どうしたの?調子悪い?」
そんな私を見た、クラスメイトのはなが声をかけてくれた。
私「うん。ちょっとね…。ごめんね。」
私は、ここでもまた嘘をついた。
はな「そっか、無理しないでよ?先生に言って、休む?」
私「そ…そうだね。ごめんね。そうさせてもらうね…。」
私は、ここでも逃げた。
はなの言われた通り私は先生に言いに行こうとした時っ。
私「えっ?ちょっ!」
こんな時まで空野さんは抱きついてきた。
私は、るな達の目が気になり空野さんからすぐ離れた。
私「な、何!?」
空野さんの顔が見れない。
こうなったのも空野さんのせいだけど、ちょっと今のはあからさまに避けてしまって少し申し訳ないとも感じてしまった。
やえ「ねぇ、ポジションの場所変わってよ。」
私「えっ?」
私は、空野さんの言葉に驚き空野さんの顔を見ると笑顔だ。
やえ「私がいた、ポジションできるよね?」
私「う、うん。できるけど、私今あんまり体調良くないか、休もうと思って。」
やえ「後、1試合も体調的にキツイの?」
私「体調的にっていうか…。」
精神的にキツイんだよ…。
空野さんのせいでっ!!
やえ「じゃ、パスだけで良いから。大丈夫な時だけ、シュート打ってよ。ね?」
と私の手を掴みお願いする空野さんに私は、
私「うん」
と答えてしまった。
はぁ…。
休もうと思ったのになんで、こうなるんだろと思いながらも後半の試合が始まった。
私は、空野さんの言う通りって言うか…前半の時とやることは変わらずパスだけ回して居ると空野さんがシュートに向かった。
私とポジションを変え、空野さんの前にいるるなは、私達を気持ち悪がってるから勿論、空野さんが近づくと避けていた。
空野さんは、気づいたかは知らないけどプレイを続けシュートを入れた。
はな「空野さんナイシュー!」
とはなやクラスメイトとハイタッチをする空野さんが私の前に来て、両手を上げ
やえ「はいっ!」
空野さんは、私にハイタッチを求めた。
えっ、るな達の前でスキンシップなんて…
て思もい空野さんの顔を見ると満面の笑顔に思わずハイタッチをしてしまった。
私「ナイ…シュー…。」
また、すぐプレイが始まった。
空野さんがボールを奪い、私にパスをしてくれた。
そのまま、速攻に行けば一対一でシュートまで運べるのに足が動かなかった。
そんな私のボールを奪った相手チームがるなにパスし相手の攻撃が始まろうとした時っ
ドサッ。
るなが勢い良く尻もちを付いた。
と言うか、ボールを奪おうとるなに勢い良く近付いた空野さんに驚き急いで避けようとしたら、尻もちをついてしまったのだ。
るな「いった!何すんのよっ!」
と声を上げて、空野さんを睨むるな。
やえ「え〜?何もしてないよ〜?」
るな「はぁ?」
るながとぼける空野さんにイラってしてるのが分かった。
私は、ヤバいと思い空野さんの所に行った。
私「ちょ、空野さん?」
その時の空野さんは、いつもと雰囲気が違かった。
何故だろう…
笑っているけど、凄く怒ってる様に見えた。
やえ「ん?何〜?」
るな「何?じゃないわよ!転ばせた事、謝りなさいよ!」
やえ「当たってないのに〜?」
るな「っ!!!!」
その言葉を言われたるなは、図星をつかれたのか私達に睨むよう自分こポジションに戻っていった。
多分、いや…空野さんも避けられているのを気づいたのだろう。
私「じゃ、私も戻るよ。」
と言いポジションに戻どろうと空野さんの横を通り過ぎると
やえ「勝つよ!」
と言いプレイが始まった。
空野さんのあの「勝つよ!」と言う時の表情は、マジだった。
その言葉通り、攻めまくる空野さんに対してるなも当たらない様に止めに行くけどバスケは、そんな簡単なものじゃない。
それに対し、どんどんシュートを入れる空野さんのお陰で私達のクラスはリードした。
そんな空野さんを気にいらない、るなは攻める空野さんの足を引っ掛け転ばせた。
バンッ!
やえ「いっ!」
私「空野さんっ!?」
私は、急いで空野さんの所に駆け寄った。
私「大丈夫!?」
はな「ちょっと、アンタ!何してんのよ!」
と私の言葉と同時にはながるなを怒った。
るな「何が?」
としらばっくれる、るな。
はな「何が?じゃないでしょ!アンタ、空野さんの足引っ掛けたでしょっ!」
はなもその一部始終を見ていたらしい。
るな「はぁ?私、ただ守ってただけだし。そのまま、攻めてきたのそっちでしょ。」
はな「はっ?なにそれっ!」
るなは、空野さんが勝手に転んだと言い決して認めなかった。
私は、空野さんの足を見た。
すると、赤くだんだん腫れているのが分かった。
それを見た私は、流石に許せなく立ち上がりるなの方に行こうとすると
私「!?」
空野さんに手をつかまれた。
やえ「ちょっと、手貸して。」
私「え?あ、うん。」
私は、空野さんを立ち上がらせると空野さんはボールを拾い行った。
私「そ、空野さん?い、今すぐ保健室にっ。」
やえ「試合終わったら、行くよ。」
多分…いや相当、痛いのに平気なフリして試合を始めようとする空野さん。
はな「本当に大丈夫なの?」
はなも心配しているのに、空野さんは笑顔で
やえ「うん!大丈夫!こんなラッキー試合い滅多にないから、最後までやりたいんだっ!」
と答えた。
はな「えっ?ラッキー試合い?」
やえ「うん。あの子が私を避けてるお陰シュートしやすくてっ!ねっ?」
とるなを見た。
るな「つ!!!!」
そんなるなは、顔を真っ赤にして自分のポジションに戻って行った。
はな「え?何で避けてんの?」
やえ「ん〜。知らない。」
いや、知っている。
知っていて、るな達を煽ってるんだ空野さんは。
やえ「でも、お陰でこの試合勝って終わりにできるなんて嬉しくない?だって、あっちはバスケ部三人だよ?バスケ部いる3人のクラスに勝てるなんて、ヤバい気持ちよくて次の授業頑張れそうじゃん!」
と満面の笑みで言う空野さんは、るな達を見た。
そんな、笑顔の空野さんに対してるな達は、顔をまた真っ赤にして睨んでいる。
試合いが再開し
私は、空野さんを横目で見ると空野さんも私の方を見て口パクで何かを言っていた。
私は、空野さんの口元を良く見た。
やえ「勝・つ・よ」
えっ。
空野さんは、また私に「勝つよ」と言った。
何だろ…。
私は、空野さんの言葉通りこの試合いを勝って終わりにしたいと思ってしまった。
バスケ部じゃない、空野さんがここまで頑張ってるのに…
足を捻って痛いのにこの試合いの為に頑張っているのに…
私は、何をしてるんだろ…。
逃げて逃げて逃げる事しか考えないで…。
最低だっ!
私はもう逃げない!
立ち止まるらない!
私は、頷きパスを貰った。
そして、攻めてシュートしゴールを決めた。
私「…。」
やえ「ナイシュー」
と言い手を上に上げハイタッチを待っている。
パンっ!
私は、さっきよりも強くハイタッチをした。
そんな私を見て空野さんが笑っているように見えた。
「ナイシュー!」
クラスメイトにも声かけを貰らい、私は…嬉しくて嬉しくて泣きそうになった。
久々にバスケが楽しいと思えたっ!
私は、バスケが好きで好きで小学生がらずっとやって来た。
そんな、バスケを嫌いになりかけていたのに…。
空野さんのお陰でバスケが好きだとまた思い出させてくれた。
まぁ、空野さんが原因なんだけど…。
だけど私がメンタルが弱いせいなのも原因だと分かっている。
だから今日は、空野さんに感謝だ。
ピーー
先生「終了〜。」
先生の笛と共に私達の試合が終わり私達は、空野さんの言った通りるな達のクラスに勝った。
私達のクラスメイト達も喜んでいる。
もちろん、私もだ。
空野さんも勝ち誇った態度をるな達にしてるに違いないと思い空野さんを見た。
私「えっ?」
いつも余裕な表情の空野さんが以上なぐらいの汗をかいてい自分の裾拭いていた。
それに息も上がっていた。
あっ、足っ!
思い出した私は、空野さんの足を見た。
最初の時より、腫れているのが遠くからでも分かった。
急いで空野さんの所に駆け寄った。
私「空野さん、急いで保健室行こっ!」
やえ「ふぅ。うん。」
また、空野さんは余裕がある様に笑顔で答える
。けど近くで見ると結構、痛いだと分かる。
私はクラスの子達に保健室に行くと言い、空野さんに肩を貸し体育館にでた。
保健室に向かう途中、水道で水を呑んでいたるな達に遭遇した。
気まずい…。
と思いながらも、るな達の横を通ろうとした時、空野さんが私の肩から離れた。
私「っ!?」
やえ「勝たせてもらって、ありがとう!」
と話をかける空野さん。
えっ…
ちょっと、それ言ったら…
しかも、そん時の空野さんは、満面の笑みだ。
私は、恐る恐るるな達を見た。
やっぱりぃ…。
るな達は、空野さんをめちゃ睨んでいた。
わぁぁ。
私「そ、空野さんい、行こっ。」
と私は、空野さんの腕を掴むと
るな「きっも!」
ドクンッ!
初めてるなから、直接言われて私は酷く心臓がうるさくなった。
ドクンッドクンッドクン
更にうるさくなる心臓に私は、るな達の方を見れなかった。
そんな私を横目で見てきた空野さんが私の手を掴んだ。
やえ「何でー?」
私「ちょっ、そ、空野さんっ!!」
るな「はぁ?何でって分かるっしょ!アンタら同性同士で付き合ってるとか、キモすぎるっしょ!」
と馬鹿にする言い方をする、るな。
やえ「ふーん。そうだよねっ!人それぞれ、考えは違うしね!そう思われるのも、仕方ないよねっ!」
空野さんもいつもと変わらないトーンで話している。
やえ「でもー、その人を嫌な思いをさせて良いって訳じゃないよね。」
と急に声とトークが変わった空野さん。
私は、思わず顔を上げて空野さんの顔をみた。
私「つ!!!」
その時の空野さんは、凄く怒った表情だった。
私以外では、いつもニコニコ笑ってるのに空野さんが今は私以外の人に凄く怒っていた。
るな「ふw何、言ってんの?」
やえ「へー、分からないんだ?」
るな「はぁ?」
やえ「気持ち悪いからって、部活仲間なのに部活の練習の時まで避け、バスケが好きな子をバスケを嫌いにさせてまで追い込んで。更に、その子を人間不信まで追い込もうとしてるのに?」
えっ…。
な、何で…知ってるの…。
るな「っ!」
やえ「ねぇ、この子が貴女達に何かしたわけ?この子が貴女達に不愉快な思いさせたわけ?この子が貴女達に酷い事したわけ?」
るな「つ!!」
るな達は、皆んな気まずそうに空野さんを…
いや、私から目を逸らした。
やえ「別に、避けるのも気持ち悪がるのも勝手だけどさぁ。バスケが好きで真剣にバスケしてる人を邪魔すんなよっ!」
ビクッ!
急に怒鳴る空野さんに私…嫌、ここにいる皆んなが驚いた。
こんな、空野さんは二人でいた時でも見た事はなかった。
やえ「それに、真面目に練習してる中、貴女達の自分勝手な気持ちに振り回されてる部活仲間にも迷惑だと思わない?そんなに、嫌なら貴女達が辞めれば良くない?」
るな「っ!!」
るな達は、返す言葉が無いのかずっと黙っている。
やえ「ふぅ〜。まっ、そのお陰で試合にも勝てたし、言いたい事は言えたから今日は許してあげるけど次、また私の恋人に酷い事したら私許さないから!!覚えておいてねっ。」
といつもの笑顔と声のトーンに戻る空野さんにるな達は、また驚いている。
私は、この急変するのはもう慣れているのでそこに関しては、驚かなくなったけど
あの時の本気で怒った空野さんには驚いた。
やえ「いこっ!」
と空野さんが私の方を向き私の腕をまた掴んだ。
私「う、うん」
私達は、また保健室に向かおうとした時、
やえ「あっ!」
何かを思い出したかのように声をだす空野さんはまたるな達の方をむき捻った足を庇いながら、るなに近づき、るなの顎を持ち自分の方に向かせた。
るな「っ////」
やえ「言い忘れたけど、私と付き合ってる限りこの子が他の人に目をつりしたり、他の人を好きになったりする事は、絶対有り得ないから安心してね。それに私もこの子以外、絶対好きになる事はないから。」
と言い離れた。
私「っ/////!」
な、何にをっ////い、言ってんの////?
こ、この人は////
るな「////」
るなの方を見るとるなも頬を赤く染めていた。
やえ「保健室に行こっ!」
と私に肩をまた借り、保健室行こうとする空野さん。
私「え、うん。」
私は、空野さんと保健室に歩き出した。
保健室に着くまで、空野さんは一言も喋らなければ私の方を見る事もなかった。
保健室に着き、先生に処置してもらったが、捻挫が酷かったのか先生が病院に連れて行く事になり、空野さんはそのまま早退する事になった。
あの時、あそこまで怒っていたのは多分自分以外私を苦しめているのが許せなかったんだと思う。
正直、そう思うとイラってくるけどあの時の私は正直嬉しいと思ってしまった。