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大嫌い

私は、空野さんにひと気のない学校の裏まで連れて行かれ、掴まれた手を離された。


でも空野さんは、黙ったまま後を向いている。


き、気まずい…。


私…どうしたらいいのよ?


そう思っていると


キーンコーンカーン♪


ホームルームのチャイムが鳴った。


私「そ、空野さんチャイム鳴ったよ?教室戻らないと!」


なぜ、付き合ってるなんて皆んなに言ったのか知りたいけど…何故か聞きづらかった。


その前にこの雰囲気から逃げたかった私。


やえ「大っ嫌い!」


私「えっ?」


いきなり、『大っ嫌い』と言う空野さん。

私は、空野さんから聞いた事のない声のトーンに驚き反応してしまった。


てか、大嫌い?

何が?

意味が全く分からない私の頭は?マークだらけだ。


やえ「アンタの事、一番嫌い。」


と私の方に振り向く空野さんの顔は、また見た事もない冷たい目をした表情だった。


えっ?

てか、ちょっと待って?

私の事が一番嫌い?

何で!?

だって、絡んだ事もないのに何で嫌われてるの?


意味が分からない。


え?じゃ、なんでさっきあんなことを?


私「ちょ、ちょっと待って。私が嫌いなわけ?私達一度も喋ったこともないんだよ?それに、何でさっき皆んなの前であんな事言ったの?はなに手あげられそうな時だって、助けてくれたじゃん!」


そうだよ!

嫌いな人を助ける意味ないじゃん。

逆にいい気味とか思うはずじゃ…。


やえ「はぁ?助けた?何、バカな事言ってんの?」


私「えっ?」


更に冷たい目をし冷たいトーンをする空野さん。


てか、空野さんってこんな人だっけ?


いつもニコニコしてて優しいくて、それに優しい喋り方だったはずなのに今私の目の前に居る空野さんは、まるで別人のようだ。


やえ「本当、脳みそお花畑でウケる。さぞかし親がアンタみたいな子を育てたのが分かるわw」


とバカにするように笑う空野さんにイラっとした。


私「はぁ?何で親がでるわけ?それに、私の両親はちゃんと怒る時は怒るし褒めてくれる時は褒めてくれる、ちゃんとした両親だから!馬鹿にしないでくれない!」


と言い返すと空野さんの眉毛がピクッと動いたのが分かった。


やえ「ちゃんとした、両親ねぇ。本当かね?まぁ、どうでも良いけど。私は、アンタが一番嫌い!」


また、私を嫌いと言う空野さん。


流石に3回も言われるとショックと言うよりイライラする!


私「もう、何回も言わなくても分かったから!もう貴女と関わらないようにするからっ!じゃ」


ドンッ!


私「いっ!」


振り返り教室に戻ろうとした時、腕をまた掴まれ今度は壁に身体を押し付けされ、逃げられない様に腕を上に上げ掴んだまま私は空野さんに壁ドンされてる状態になっている。


やえ「アンタ、バカ?私等、付き合ってるって

皆んなに言っちゃってるわけなんだけど?」


私「はぁ?そんなの勝手に空野さんが言ったんじゃん!!私には関係ないっ!」


やえ「はぁ?私を嘘つきにさせる気?」


はぁ?空野さん、何言ってんの?


私「別に嘘つきにさせるつもり無いけど?それに、嘘つきって思われるの嫌なら、私を助けるためにって言えば皆んな納得するじゃん!」


やえ「別に皆んなに納得させるつもりないからっ。」


何…言ってんの…?

この人…


私「つもりないってどう言う…」


やえ「だーかーらー、皆んなの前だけ、アンタは私の偽装彼女になってもらうって意味!分かる?」


と自分の頭を指刺し聞いてくる空野さん。


イラッ


私「はぁ?何で私が貴女の偽装彼女しないといけないわけ?」


やえ「なぜって、忘れた?」


私「え?」


やえ「私、アンタの潔白証明してあげたよね?」


私「そ、そうだけど…。何?お礼言えばいいの?」


やえ「はぁ?お礼なんていらないけど?」


はぁ?


私「じゃ、どうすれば?」


やえ「だから、言ってんじゃん!アンタは今日から皆んなの前だけ、私の偽装彼女してれば良いわけ。」


え…ヤバい

この人、ヤバいよ!!


私「そんな嘘、すぐバレるに決まってんじゃん。」


やえ「はぁ?私を誰だと思ってんの?」


なに?

その自信?


でも、何故だろう?

空野さんのあの自信あるような感じ…

納得する…。

でも…


私「空野さんが大丈夫でも、私はには無理!」」


空野さんのバレない自信があっても、私はすぐにバレるに決まってる!

付き合った事もないのに偽装恋人になんて私ができるわけない!


やえ「そんなのアンタはただ私が言ってる事を黙って頷いてれば良いだけ。あとは、私がどうにかする。分かった?だから、私達は今日から偽装恋人だからっ!以上っ!」


と言い私から離れ、教室の方に歩き始める空野さん。


そんな簡単に出来るわけがないし空野さんと偽装カップルなんて納得するわけない!

それにっ!


私「なんでよ?私の嫌いなんでしょ!そんな人が私の偽装彼女なんて出来るはずが無いに決まってる!」


空野さんは、私が大嫌いだ!

そんな人が嘘でも私と偽装恋人何かになれるわけない!

続けられるわけがないっ。


やえ「ねぇ、さっきも言ったけど、あの時私はアンタを助けたわけじゃないって言ったけど何故だと思う?」


足を止めたけど後を向いたまま、私に問いかけてきた。


私「何故…?」


空野さんが何を言っているのか?

     何を考えているのか?

     何を思っているのか?


              …全く分からない。


空野さんは、ゆっくりこちらに振り向き今まで以上に一番冷たい目で


やえ「アンタを…。アンタの人生をめちゃくちゃにする為だよ。」


と答えた。


私「え…。」


何…言ってんのこの人…

それに何で、私の人生をめちゃくちゃにするって何?

何で、空野さんに私の人生めちゃくちゃにされるわけ?

理解ができないまま、空野さんがまた話始めた。


やえ「その為なら私は大嫌いなアンタと恋人のフリをする。」


驚いて私は、何も言えなかった…


いや…言葉が出なかったんだ。


でも、これだけは分かった。

この人は、本当に私が大嫌い何だと…


やえ「それにっ。」


え?

また、あんの?


やえ「私が誰かと付き合ってるって知ったら、告白する人達も減るし、面倒も減る」


私「え.いや、はぁ?」


な、なにそれっ?


やえ「とりあえず、アンタは私に借りがあるわけだから、ちゃんと偽装恋人しなさいよ!これで話は、終わり。授業始まる前に戻るよ。」


と勝手に決めて勝手に終わりにする空野さんは教室の方にまた歩き始め、私は何も理解もできず…

空野さんの後について歩き始めた。


え、てか…

私には拒否権もなければ、人権もないの?

え、私このまま空野さんの言われるがままに偽装カップルしないといけないの?

それに私の人生めちゃくちゃする人に?


正直、何を考えてるのか分からない冷たい空野さんが怖いと思ったけど、それ以上に何故私をそこまで嫌われているのか分からない!

し気になってしょうがない!!


空野さん本人に聞いても教えてくれそうにないのは、分かる。


どうしたらいいのか考えていると嫌な考えを思いついてしまった…


それは…私は空野さんの偽装恋人なって理由を突き止めれば分かるはず!!!

でも、気になる…


と考えていたら、何かなつまずき転びそうになった。


私「えっ!?」


でも、私の運動神経の良さがここで発揮し転ばずにすんだ!


けど、そんな私を横目で見ていた空野さんが見下す目で


やえ「はっ?ダッサ」


と私に言ってきた。


イラッ!!!


何!?この人!!!

いくら嫌いでも、普通「大丈夫?」でしょ!!

何!?あの小馬鹿にするようこ態度!!!

ムカつくー!!!!!!


こんなんだったら、絶対「私を嫌いな理由を」突き止めやる!!

そして、空野さんの弱味も握ってやる!!

と心に決めた。


だこら今日から私は空野さんの言う通り偽装恋人になってやる!


そうして、私と空野さんは偽装カップルになった。


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