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#5 再戦

 あの激しい祝賀会から2日。


「現れませんね、あの艦隊は」


 どこか寂しそうに僕に呟くのは、ヴァルモーテン少佐だ。


「いや、いいんじゃないか、現れない方が平和だ」

「提督、何をおっしゃいますか。あの白色艦隊がどこから現れたのかすら、把握できていないのですよ」

「それはそうだが、前回の敗北に懲りて、2度と現れてくれない方がこちらとしては助かる」

「そんなことなるわけないですよ。あの得体の知れない、いかにも好戦的な種族と思しきあの連中が、この程度で諦めるとは思えませんが」


 申し訳ないが今の言葉、ヴァルモーテン少佐の願望が少し混じっているような気がする。「諦めるとは思えない」のではなく「諦めてもらっては困る」のではないか? 連盟との戦闘が望めない今、新たな敵を欲し過ぎているだけじゃないのかと勘繰ってしまう。


「おやおや、相変わらず好戦的な幕僚長ですわね、丸焦げヴァイスヴルスト少佐は」

「あらあら、お久しぶりでございます、賞味期限切れチキナゲチーズピザ少佐殿」


 マリカ少佐が現れた。この両者、ますます呼び名に悪意を込めることに注力し過ぎている気がするな。そういう余計なところに、限られた時間と思考力を使わないで欲しい。


「……で、マリカ少佐、ここに来るとは珍しいな。何か分かったことでもあるのか?」

「いいえ、提督。私は何か新たな発見でもなければ、この艦橋に立ち入ってはならないのでしょうか?」

「いや、そういうわけではないが」

「ならば、よろしいではありませんか。時にはこの場に顔を出すことも、私の務めでございますから」

「何をおっしゃいます、提督はあなた様に、給料分の仕事くらいはしろとおっしゃっているだけなのですよ、ブルーチーズバーガーピザ少佐殿」


 なんだか臭そうなピザだな、それは。いや、そんなことはこの際、どうでもいい。


「それよりもだ、なぜ急に白色艦隊が現れたのか、その考察の件はどうなっている?」

「ああ、それですか。ですからそれは、あの黒い艦隊が出現しなくなったから、としか申し上げられません」

「それはそうだが、ギリシャ神話でも聖書でもいいが、何かそれに結びつくような神話なり言い伝えなりがないかと聞いている」

「そんな都合のいい話が、ぽんぽんと湧いて出てくるわけがないではありませんか。せっかちですねぇ、提督は。もしかしてレティシアさんは、提督のそういうところがお気に召されたのでしょうか?」


 こいつ、いちいち神経に触るようなことを口にするやつだな。レティシアは別にせっかち好きではないし、僕自身、せっかちだとは思っていない。


「あの白い艦隊に、敵対する連合と連盟が互いに手を取り合わなければならないほど、切羽詰まっているんだ。得意の仮説とやらは、何かないのかと聞いている」

「仮説というのは、論証も定かでないあやふやな説ですよ。そのようなものを聞き出して、どうなさるおつもりで?」

「決まっている。この先の軍事作戦の決定においての参考とするためだ」

「あやふやな仮説で、1000隻、10万人の将兵の生命を左右する作戦を決定するというのでありますか? それはいくら何でも、無謀というものではありませんか?」

「今のように、何の拠り所もない状態で決定する作戦の方が、よっぽど無謀だ」

「ならばなおのこと、仮説などというものを申し上げることはできませんわね。この先、私は10万人もの命の重みに見合うほどの説を提示せねばならないことになりますわ」


 いちいち言うことが尤もだが、ここ最近はこいつは、何の成果も出さず、ただ艦内をうろつくだけの徘徊士官と成り下がっている。

 軍人といえど、この士官は軍務に関してはからっきしダメだし、砲撃音で失神するほど軟弱な体質で戦いにはとても向かないしで、頼りとなるのは科学技術的知識と洞察力のみ。だが、それが過去に別銀河につながる道と、その先の「クロノス」との戦いで大いに発揮された。

 が、この「ウラヌス」との戦いにおいては、ほぼまったく役に立っていない。相変わらず滅多に姿を現さないし、時々現れてもこの調子。役に立つのかな、この先。


「提督、こんな腐ったチーズピザの士官など放っておいて、我が艦隊の行動についてお話したいのですが」

「ちょっとソーセージ少佐! だれが腐ったチーズピザよ!」

「艦隊を前進させ、この地球(アース)065星系外縁部のさらに外側に進めることを進言いたします」

「さらに外側? なぜだ」

「あの白色艦隊の出現ポイントが、この星系の第11惑星よりも外側にあるからです。こんな内側で網を張るよりずっと遭遇する確率が上がると、小官は愚考いたします」


 好戦的なヴァルモーテン少佐だが、この発言には聞くべきところもある。こんな外縁部でただ無為にじっと待つより、ここは艦隊を動かした方が兵士らの士気も高まるだろう。


「ヴァルモーテン少佐の意見に同意だ。これより第8艦隊は前進し、全力で白色艦隊の探索を行う」

「はっ! ではこれより、全軍に伝達いたします!」

「アマラ兵曹長! 地球(アース)065に打電、これより我が艦隊は星系外部に進出し、白色艦隊捜索に向かう、と」

「はっ、了解しましたにゃん!」

「ジラティワット艦長、艦隊前進に伴い、旗艦の警戒態勢を厳にせよ」

「はっ、了解です! 旗艦オオス、警戒レベルを引き上げます!」


 それまで静かだったこの艦橋内が、一気に活気付く。航海長の声が響き渡る。


「取舵45度! 両舷前進半速!」


 宇宙空間にただ浮いているだけのこの旗艦では、することもなく操艦席に座っていただけの航海科の乗員らが、この指令を受けて一気に奮い立つ。これはこの旗艦に限ったことではない。他の駆逐艦でも同じだろう。ただ、駆逐艦は時折、補給や周囲偵察のために動くことがあるが、この旗艦はこの間の戦闘終了以来、ひたすらここに止まっていた。姿勢制御以外でこの艦を動かすこと自体、ご無沙汰だった。

 何も発見できなくても、これだけでも彼らのモチベーションを引き上げることにつながる。人間、何もしないことは辛いことだ。何か打ち込めるものがないといけない。

 そう、何も発見できなくても、だ。

 ところが、僕が艦隊を動かしてからわずか1時間後のこと。


「レーダーに感! 艦影多数、2時方向、距離100万キロ、数およそ100!」

「何だと? 100万キロって、至近じゃないか! 光学観測は!?」

「はっ! 光学観測、艦色視認、白! 白色艦隊です!」


 なんということだ。まさかこんなに早く見つかるとは。


地球(アース)065に連絡、これより地球(アース)001、第8艦隊は白色艦隊を発見、これに接近し排除する、と」

「了解ですにゃん!」

「ヴァルモーテン少佐!」

「はっ!」

「直ちに迎撃態勢へ移行、全艦に伝達、取り決め通り、まずは停戦を呼びかける」

「了解であります! で、その後は殲滅ですか!?」

「いや、威圧して撤退させる」

「は? ただの威圧、でありますか?」

「そうだ」

「提督に伺います。それはつまり、あの艦隊を逃すと?」

「その通りだ」

「ですが、それでは再びこの星域への侵入を助長することになりかねませんか?」

「狙いは2つだ。一つは前回、艦隊の大部分を消滅した艦隊が、まだここに止まっていることを後方に知らせるためだ」

「はぁ、なるほど、つまり特殊砲撃を行うので?」

「そうだな、警告する必要はあるだろう。そして、もう一つ」


 なんだか不満そうな顔だな、ヴァルモーテン少佐よ。だが、戦いは何も殲滅戦ばかり目指すものではない。僕は続ける。


「未だに我々は、やつらの出現ポイントを知らない」

「はい、おっしゃる通りです、提督」

「だからやつらを撤退に追い込み、その後方から追撃してやつらのワープポイントを探る。これが第2の目的だ」

「……なるほど、そのポイントを把握し、次は我々がそのワープポイントからあちらの本拠地に突入する、と」

「その通りだ」

「了解であります! では『ウラヌス』のやつらに思い知らせてやりましょうぞ! こちらの宇宙一の艦隊の実力とやらを!」


 僕の提案を聞いて、急にやる気満々になったヴァルモーテン少佐。敵の本拠地に行けると聞いて、何か感ずるところのものがあったか?

 そのやる気のおかげか、この幕僚長はすぐに作戦を提案してくる。


「提督、あちらの数は、我々の10分の1です。このため、縦深陣による会敵を具申いたします」

「縦深陣って、我が艦隊を縦に並べるのか?」

「左様です、提督」

「だが、具体的にはどのような陣形を取るんだ?」

「200隻ごとの戦隊群を横陣形にして、5つを縦に並べます。我が艦隊の構成ならば、その方が合理的です」

「だろうな。が、どの戦隊を前面に?」

「威圧しつつも、あちらに損害を与えず撤退に追い込むという作戦の性格上、最前列はステアーズ隊が望ましいかと」

「確かに、あの戦隊は防御が得意な上、整然とした動きをとるからな」

「その後方にはワン隊、以下、メルシエ隊、カンピオーニ隊、エルナンデス隊と続きます。で、旗艦はワン隊の左翼側に配置いたします」

「ええと、前から2列目に、この旗艦を?」

「最前列のステアーズ隊が戦闘を開始した直後に、この2列目から特殊砲撃を放つのです」

「いや、だがそれでは、射程外ではないのか?」

「どうせ当てるつもりではないのですから、それでよろしいのでは?」

「まあ、その通りだが……」

「重厚な布陣に、強烈な砲撃、感じる恐怖、たちまちにしてあの100隻は恐れをなして撤退を決めることでしょう。まるで中までじっくり焼き上げるピザ釜に放り込まれたように、我らの熱量を感じるはず。どこかの少佐のように腐ったピザでも、じっくり焼き上げる究極の釜、この『ピザ釜作戦』を、小官は提案いたします」


 途中から、妙な感情が混じり込んでいる気がするな。まあいいか、作戦名はともかく、内容に異論はない。


「分かった、その作戦を承諾する。直ちに全軍に、陣形転換を伝達せよ」

「はっ!」

「陣形転換を行いつつ艦隊前進! 目標、白色艦隊!」


 数から察するに、おそらくは偵察任務か何かだろう。あの数で戦闘をするつもりでないことは明白だ。なればこそ、威圧を行えばすぐに撤退に転ずるものと思われる。

 が、こちらからの「恐怖(おみやげ)」も忘れずに手渡さねばならない。二度とこちら側に来る気にならないよう、その脳裏に焼き付ける必要がある。

 はて、そういえば我々が「ウラヌス」と呼ぶあの白色艦隊に乗る知的生命体には、脳裏などというものが存在するんだろうか? 昔、まだ恒星外に進出する以前に、我が地球(アース)001では様々な宇宙人像が提唱されていた。低重力に適合し細い脚を無数に持つイカやタコのような宇宙人、目が大きく全身が灰色の小柄で不気味なゴブリンのような宇宙人、定形がなくスライムのようにぶよぶよとした身体の変幻自在な宇宙人など、正直言ってあまり対面したくないような連中ばかりだ。

 もっとも、魔物やモンスターと言われる類を除けば、そんなものはこの宇宙には存在しないことが分かっている。だが、ウラヌスの連中がどういう種族なのか、誰も目にしたことはない。我々とは全く異なる体組織である可能性は高い。

 うーん、イカやタコ、ゴブリンならいいが、スライムは嫌だなぁ……まだ見ぬその未知の文明を築いた生命体に、僕は勝手に嫌悪感を抱く。

 などと考えているうちに、すでに白色艦隊まで47万キロまで迫っていた。


「こちらの停戦の呼びかけに対し、応答ありません!」

「了解した。ではこれより、あの白色艦隊を『敵艦隊』と呼称する。ステアーズ隊に連絡、砲撃戦用意、と」

「はっ! 了解ですにゃん!」

「ジラティワット艦長、こちらも特殊砲撃用意だ」

「はっ! 直ちに、特殊砲撃戦闘用意に入ります! 艦橋より機関室! 戦魔女団(ウィッチーズ)、配置につけ!」


 着々と作戦準備が整う。あちらもこちらの動きを察知し、戦闘態勢に入っているようだ。

 が、今回は数が少ないからだろうか、十字ではなく横陣形だ。あちらにしては珍しい陣形を取る。数が多いこちらを見て、切羽詰まっているということか。


『おっしゃ! 戦魔女団(ウィッチーズ)ども、今日も気合い入れていくぜ!』

『おーっ!』

『だーっ!』

『でもレティシア殿、この砲撃、射程外から撃つって言ってましたわよ。何ゆえそんなことをなさるのでしょう、(わたくし)には分かりませんわ』

『うーん、そうだなぁ、そういやあヴァルモーテンのやつが、中までじっくり焼き上げるピザ釜のような作戦だって言ってたぞ』

『えっ!? ぴ、ピザ釜でございますか!?』

『何だか知らねえけど、意味があるってことだろう。よっしゃ! それじゃこれ終わったら、みんなでピザ食おうぜ!』

『だーっ!』

『おーっ! ピザさいこーっ!』

『ピザはパワーっ!』


 ……おい、レティシアよ、お前の声がこの艦橋で丸聞こえだぞ。おしゃべりをするなら通話スイッチを切れ、スイッチを。


「ステアーズ隊、敵艦隊を射程内に捉えました、にゃん!」

「よし、ステアーズ隊に連絡、直ちに砲撃を開始せよ!」

「はっ! ステアーズ隊に砲撃開始を打電します、にゃん!」


 そしてついに、戦端が開かれる。無数の青白い閃光が、目前のモニターに現れる。


「旗艦オオス、特殊砲撃を開始する。主砲装填開始!」

『こちら機関室だ! 主砲装填、開始するぜ! おりゃあ!』


 まあ、彼女らがやることといえば、5つの魔石に各々が触れるだけなのだが、それでも気合いいっぱいで魔力を込めるレティシアたち。


『機関室より艦橋! 主砲装填、完了!』

「特殊砲撃開始! 撃てーっ!」


 ズズーンという音が、この艦橋内に響く。と同時に、2門ある100メートル級の大型砲が青白い火を噴く。

 この特殊砲撃は、持続砲撃だ。これが10秒間続く。以前の駆逐艦に搭載された特殊砲では、5発で寿命を迎えてしまった。が、こちらは設計を見直し、寿命は30発分まで伸ばされた。だから、その気になれば一度の戦闘で二度撃つことも可能である。


「弾着確認! 命中なし!」

「そうか、了解した」


 射程外からの砲撃だ。狙ったところで、当たりはしない。ただし、射程外といえども多少の「残り火」が届くから、何隻かは被害を受けている可能性はある。

 ともかく、この砲撃は当初の狙いである「威圧」には相当な効果があった。

 この特殊砲撃の直後、白色艦隊は後退を始める。


「敵艦隊、後退を開始しました!」

「了解、適度に距離をとりつつ、追跡する。第2段階に移行」


 さて、ここからが本番だ。やつらめ、どこからワープしてきやがったのか、この撤退する艦隊を追跡すれば、明らかになる。

 だが、このくそ忙しい時に、要らぬ通信をしてくるやつがいる。


『おい、ヤブミ少将!』


 ……なんだこいつは、まさか今さら、最後衛に回されたことを抗議してきたか?


「おい、エルナンデス准将、今は作戦中だ。そういう通信は後からにしてくれないか」

『その作戦に文句がある! なんだって敵を逃がし始めてるんだ!』


 こいつは、作戦の概要を聞いてなかったのか? 最初から敵を撤退に追い込むために、敢えて威圧的な陣形を組み、特殊砲撃を撃つと送っただろう。作戦命令書をちゃんと読んでいなかったのか。


「その件は、作戦命令書に書かれているから、それを読んでだなぁ……」

「提督! 敵艦隊、消失しました!」


 そのやり取りの中、突如、レーダー担当のタナベ大尉から思いがけない報告を受ける。


「なんだと!? 位置は!」

「はっ! 地球(アース)065基準座標で、1023、3312、13!」

「……まだ、撤退行動を開始したばかりじゃないか。そんなところに、ワープポイントが?」


 予想以上に早く、そのワープポイントが判明する。だが、僕の予想に反し、そこからは何も見つからない。


「なんだと? 何も見当たらない?」

「はい、レーダー、ワームホールセンサー、いずれも反応がありません」

「だが、その場所で消えたのは確かだ。何かあるのではないか?」

「今、全力で探索中です。しばらく、お待ちください」


 タナベ大尉の報告からは、芳しくない経緯しか聞こえてこない。しかし、たった今までそこにいた艦隊が消えたのだ。何か、あるに違いない。

 が、やはりというか、こういう時に役に立つ「センサー」が反応する。我々はそれを、「賜物(レガーロ)」または「神の目」と呼ぶ。

 その神の目を持つダニエラが、鏡を覗き込みながら叫ぶ。


「ヤブミ様! 何か見えますわ!」


 レーダーが捉えないものも、この「センサー」は捉えることができる。僕はダニエラに尋ねる。


「方向は!?」

「このほぼ正面! 小さいですが、僅かに見えます!」

「タナベ大尉!」

「はっ! 指向性レーダー照射します!」


 タナベ大尉とダニエラのコンビも長い。しかもこの2人は夫婦でもある。すでにダニエラの発見に反応して、この艦に搭載された指向性レーダーを起動し、相方の捉えた何かを確認しようと試みる。


「レーダーに感! 0時方向、距離10万キロ!」

「やはり、何かあるか……光学観測班!」

「はっ! 光学観測! 対象物を視認! 小惑星です!」


 ダニエラとレーダーが捉えた物体が、映像に映し出される。それは、一見するとごく普通の小惑星だった。

 が、ただの小惑星をダニエラが捉えるはずがない。僕はさらに叫ぶ。


「その小惑星に、何かあるはずだ! 観測を続行!」


 そう、ダニエラの「神の目」が捉えるものは、人が作った何かであるはずだ。ただの岩からできたような小惑星など、捉えるはずがない。これはこれまでの経験から明らかである。ゆえに僕はその物体の精査を下令する。

 そしてやはりそれは、ただの小惑星ではなかった。


「小惑星上に、新たな物体を視認!」


 やはりな、思った通りだ。光学観測班が何かを見つける。


「何が見えるのか!?」

「はっ! 映像に映します! 正面モニター!」


 その映像が、正面の大型モニターに映し出される。その映像を見て僕は、いや、この艦橋内にいるすべての者が息を飲む。

 それはあまりに見慣れた、そして、予想外のものであった。


「全長5キロ以上の白い枠状の構造物、おそらく、(ゲート)です!」

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