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5/8

その5 ~ゲーム本編~

全部でその8まであります。本日8/13はその4からその6までを、明日8/14にその7、その8を投稿する予定です。

その2がゲームのインスト、その4から実際にゲームが始まります。

「おい、小娘、お前の番だぞ」


 大臣がサイコロをルージュにほうり投げます。ルージュは冷たい笑みを浮かべて、大臣を見すえました。「ぐっ」と言葉につまる大臣を無視して、サイコロをふります。その結果、今回はルドルフ大臣→ルージュ→ワオンの順でカードを出していくことになりました。


「チッ、まぁいい、とにかく次だ! 次こそしっかり打ち合わせした通りに出すんだぞ!」


 エラそうにふんぞり返る大臣でしたが、ルージュの顔からスーッと表情が消えていきます。それを見て、ワオンは顔をほころばせました。


 ――てことは、ルージュちゃんは白雪姫か毒リンゴのカードを持っているってことだね。ルージュちゃん、自分じゃ気づいてないみたいだけど、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()――


 ワオンはチラッと自分の手札を見ます。今回は小人カードが三枚手札にあります。つまり、ルージュとルドルフ大臣の手札には、白雪姫カードと毒リンゴカードがあるということです。もちろん、どちらがどちらかはわかりませんが……。


 ――どっちにしても、次のサイコロでおいらが一番大きい目を出せば、黒魔女を封印できるんだ、がんばるぞ――


 大臣がカードをふせて、それを受けてルージュもカードをふせました。ワオンも小人カードを1枚ふせます。そして……運命のサイコロです。


「まずはわしからふるぞ」


 大臣がサイコロをふります。出た目は4でした。そのあとルージュもふり、5を出しました。ワオンの顔が青ざめます。


 ――まずいぞ、これ……。おいら以外の人が、大きな目を出したら、もしかしたらまたさっきみたいに、白雪姫カードと小人カードをめくることになっちゃうかもだ! 責任重大だぞ――


 黒いサイコロをぎゅっとにぎりしめて、祈るように手をかかげて、ワオンはついにサイコロをふりました。コロコロと転がっていき、サイコロはグラグラとゆれます。4、5、6と、三つの面でぐらりぐらりとゆれ、そしてついに……。


「やったぁっ!」


 サイコロの目は6で止まったのです。思わずガッツポーズするワオンを、ルージュもうれしそうに見あげています。これで生き残ったのです。ワオンはウキウキ気分で大臣のカードをめくりました。白雪姫カードです。そしてルージュのカードをめくりました。


「毒リン……えっ、なんで!」


 思わず声をあげるワオン。ルドルフ大臣も怒りで顔を真っ赤にしています。対照的に、ルージュはまゆ一つ動かさずに、優雅な笑顔を浮かべています。


「この子娘が! なぜ毒リンゴカードを出さんのだ!」


 大臣がつばをまき散らしてどなりつけました。ワオンも信じられないといった様子で、ルージュをじっと見つめています。ルージュの出した小人カードと、ルージュの顔を交互に見て、口をパクパクさせる大臣でしたが、突然封印の間に、苦しそうなうめき声が響きわたったのです。


「ウググ、グゥゥゥッ……!」


 三人はビクッと身を震わせて、急いで声がしたほうに顔を向けます。ピシピシッといういやな音とともに、黒魔女の像にひびが入っていったのです。ひびが入るたびに、身をよじるようなうめき声が聞こえます。ルージュが鋭い目でルドルフ大臣を射抜きます。


「この声、やっぱり黒魔女ね! 白雪姫と小人が出会ったら、黒魔女が復活するっていうのはうそだったのね!」

「えっ、うそ?」


 ワオンが口をぱっくり開けて、まん丸い目をぱちぱちさせます。大臣はグッとくちびるをかみしめ、そのまま顔をそむけます。


「なんのことだね? このわしがうそをつくはずがないだろう?」


 言葉とは裏腹に、大臣の額は汗びっしりでした。口ひげを指でいじりながら、それでも大臣はしらばっくれます。


「とにかくわしは知らん。ルールはさっき教えた通りだ。とにかく白雪姫カードと毒リンゴカードをそろえれば、黒魔女が復活……じゃない、封印されるのだ」

「今、復活っていいかけたでしょ? やっぱりそのルール、本当は勝利条件じゃなくて、敗北条件だったんじゃないの?」


 ゴホゴホッとせきこむ大臣を、ルージュはふんっと鼻を鳴らしてさらに追いつめます。


「とにかくわたしたちはもうやらないわ。反逆罪に問いたいならご自由にどうぞ。でも、その前にわたしだって、女王様に全部いうから。大臣が白雪姫カードと毒リンゴカードをそろえるようにいっていたって。女王様なら、正しいルールを知っているはずよね?」

「ままま、待て、それは……」


 あわてて引き止めようとする大臣を見て、ルージュはうふふっと笑いました。


「どうして待たないといけないの? もしそれが正しいルールだったら、別にいいじゃないの。……それともやましいことでもあるのかしらね?」

「ぐぅ……、この、小娘が……!」


 大臣は歯ぎしりしながらも、突然くくくと低い声で笑い始めたのです。これにはさすがのルージュもわずかにまゆをひそめます。


「くくく……くく、くははははっ! ふん、そこまでいうならいいだろう、教えてやる! そうさ、お前のいう通り、白雪姫カードと毒リンゴカードがそろうと敗北するのだ! ……お前たちがな!」

その6は本日8/13の19:45あたりに投稿する予定です。

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