表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

飛んでいく娘

岩山までやって来たわ良いが

酷い天候であった

木が無い岩肌には

辺りの風が、否応なく、吹き付け

金髪をなびかせ

赤髪を、まき散らそうとしている

されど、とうのふたりは

たいしてそんな事は、気にも留めず

それを、村長は、さすが業者の方だとも

馬鹿なだけなのではとも思ったりもしたが

その人とは違う二人をこんな時だけは、頼もしく感じた

「それで、どこらへんなのですか」

男は、雨も降りだした

岩山で、白髪交じりの老人に、聞いた

「さあ、出るか出ないかは、わしには、分かりかねます」

「それはそうでしょ、何時でも出れる怪異なんて

番町皿屋敷のお菊さんくらいでしょ」

「お前信じているのか」

「っえ・・・・どういうこと」

娘は、まさかと言う顔をして、男を見たが

そんな時

いきなり、娘が、何者かに吹き飛ばされた

それはそう見えた

娘は、空中を、川に流されるかのように

男たちの頭上を、流れていく

「おっおい」

男は、それを、平然と見て言った

しかし、娘はそんな余裕はなく

何とか地面に降りようとしたが

それは、娘をしつこくつかんでいるように

一向に下に下げることはない

「おい、大丈夫なのか」

男の背後で、風の音にまぎれながら

別の男の声が聞こえた

「ああ、これぐらいでは死なんだろ・・ただ、どうも妙だ」

「妙だと」

後ろで、男が面白そうに言った

村長のみは、あたふたと

飛んでいく娘を見ていたのである

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ