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あいうえお作文  作者:
1/1

明日に向かって

文頭に注目。

曙の空に花咲いて、金色の夢が千に散る。色め いた笑みの陰にある、波間に漂う海鳥は一羽一羽 と消えていく。うねりをもった一陣の緑を含んだ 青い風。得難さを知って、自然と知って、それが 永久に変わらぬことを、それが永久に代わらぬこ とを、それが永久にカワラヌことを。親孝行をし なければならないように、親が子供を育てるよう に、毎日必ず食事をするように。必ず人が死ぬよ うに。きっと、そうきっと。苦しい時も病める時 もこの景色は変わらずにある。ここに、ある。浚 う波足の白さを、水平線で交わる天海の青さを、 壊されるなら。死に値してもおかしくないと思う のは欺瞞だろうか。頭上を飛行機が飛び交い、ど こかに人を殺しにいく。戦争をしにいく、責任を 加担しているということだ、自らの安全を脅かし ているということだ、我々の子孫らにこの景色を 残せないということだ。それを世界中の人は知っ てまだ不穏な空気を続けようというのか。例えい かなる理由があろうとも個人以外の不確かな境界 で多数の人が争ってはならない。血は受け継いで いくもので無意味に流血させるものではない。強 さは己を誇るものではない、強さは虚栄だ。手を 差しのべられる 優しさが力であって、強さでないものだ。時は満 ちて、平和を安寧を美しきこの世を優しさで包み 込むことに多くの人が疑問を覚えない。波の飛沫 を浴びて、太陽を浴びて育った子供たちよ、少年 たちよ。日常とはなんと儚いものか、代え難いも のか、失い安いものか。ぬるま湯に浸かりきった 平和を怠惰だと呼ぶなら兵器の飛び交う戦争を憤 怒と、見えない壁に仕切られて隣人同士がいがみ 合う心の戦いを傲慢と呼ぼう。願いの詰まった小 瓶は白銀の涙に吸い込まれて消える。ノアの方舟 でも人間は海に殺され海に消えた。遥か彼方にぎ らりと反射するのは先ほどの想いか。日が暮れて また過ぎて星が瞬いてまた暮れての繰り返しでこ の世は続いて行く。ふと歴史を省みれば、血みど ろの道を知らずに歩いてきたことを知る。平和 へ、平和を訴えてもいいのではないか。本来のあ るべき姿は互いに殺しあうものでなく、手を繋ぎ あうものだ。窓を開け、空を見よ。未来はこんな にも明るい。無限に憎しみが続いていくようにま た愛も続いて行く。芽生えのための種を一人ずつ が植え、己で育て、また種を作る。もはや争って いる場合ではない、資源の枯渇や食糧難、現代の 抱える問題に直面 している今。優しさを育てるべきではないだろう か。夢を見ることのできる社会を、人を信じられ る社会を造り上げよう。夜の闇も永くは続かな い。雷雨の激しさも永くは続かない。隣人を愛 せ、己を磨け。瑠璃色の海に平和を誓え。歴史は いつも繰り返すわけではないから私たちはもっと 希望をもたなければ。論無くして大義なし、この 空を海を子供たちに残そう。


明日に向かって。

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