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白き死神の挽歌(エレジー) ——極寒のコッラ、五〇五の墓標  作者: beens
第2章 コッラの奇跡 ——守るべきもの

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第9話 見えざる恐怖

 ソ連軍の前線基地では、異様な空気が漂っていた。

 焚き火を囲んで暖を取ろうとしていた兵士たちが、次々と謎の死を遂げていたからだ。

「おい、火を消せ! 狙われるぞ!」

 将校が叫ぶ。だが、極寒の中で火なしで過ごすことは、死を意味する。

 兵士たちは恐怖と寒さの板挟みになっていた。

 パンッ。

 

 また一発。

 今度は、タバコを吸おうと顔を上げた通信兵が倒れた。

 銃声は聞こえるが、どこから撃たれたのか全く分からない。

「森だ! 森の方からだ!」

 機関銃手が闇雲に森へ向かって乱射する。だが、弾丸は虚しく木の幹を削るだけだ。

 シモは400メートル離れた場所で、静かに次弾を装填していた。

(今の掃射で、あそこの枝が折れたな)

 敵の反撃位置を確認し、頭の中の地図に書き込む。

 彼は無闇に連射しなかった。一発撃てば、場所を変えるか、あるいはじっと動かずに気配を消す。

 

 スコープを使わない彼の狙撃は、敵にとって厄介極まりなかった。

 レンズの反射光がないため、双眼鏡で探しても見つからないのだ。

 

 この日、シモは一人で20名以上の将校と下士官を射殺した。

 ソ連軍の進軍速度は目に見えて落ちた。指揮官を失った部隊は、ただの烏合の衆と化していた。

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