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妄想注釈物語  作者:
2/11

日蓮が『共産党宣言』に注釈してみた件

経済と救済を同列に語るな、無明の徒よ。

【原文:『共産党宣言』冒頭より】

「ヨーロッパに幽霊が出没している――共産主義という幽霊が。」


【日蓮聖人の注釈】

なるほど、最初から悪霊の自己紹介で始まるとは潔い。

我が国にて、幽霊とは死者の未練なり。

さすれば貴様らの“共産主義”とやらも、過去の欲望にすがる執念の顕現か。


お前たちは幽霊と語り、私は仏と語る。

この差は大きいぞ。



【原文】

「あらゆる歴史は階級闘争の歴史である。」


【日蓮】

おろか者め。

仏法の歴史とは、一切衆生が仏に至るまでの浄土構築の過程である。

階級闘争などという血の臭いを撒き散らす前に、

己の煩悩とまず戦え。


「資本家」とやらを倒して悦に入る前に、

おのれの貪・瞋・痴を三毒として討ち果たせ。


見よ、経典にこうある——


「煩悩即菩提、地獄即涅槃」

それが真の革命である。



【原文】

「労働者には祖国がない」


【日蓮】

むしろその“無国籍の発想”こそが亡国の因である。


私は身命を賭して、日本国を仏国土とすることを誓った。

労働者とやらが国家と仏法を切り離すとき、

そこに残るのは虚無だけぞ。


仏法は国土と共にある。

労働者よ、祖国を持て。

そして、法華経を国宝とせよ。



【原文】

「プロレタリアは世界を失うものがない。得るものは全世界である。」


【日蓮】

それが“得られた”世界とやらが、

物質だけの充足であったならば、

貴様らはまるごと地獄へ直行じゃ。


私は佐渡に流され、命を狙われ、

それでも「我、日本の柱たらん」と言い切った。


世界を得たなどとほざく前に、

一巻の経を抱いて火中に身を投げてから言え。



【最後の注釈】

マルクスよ、エンゲルスよ。

お前たちの言葉は人々を煽るには足る。

だが救わぬ。


いかなる“革命”とやらを起こそうとも、

人の心に三毒あらば、地獄はすでにそこにある。


真に民衆を救いたければ、

唱えよ、南無妙法蓮華経。


それ以外の道などない。

日蓮、筆を擱く。

イメージソング。

Rage Against The Machine「Killing In the Name」。

https://youtu.be/ctiKD8jtvV8?si=U3qKKvDqAUQzfpT9

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