1 転生
北の国を攻めるメリットと西の国を攻めるメリットを比べ北の国を攻めることにした。
1 転生
ゲームに夢中になり、スマホしながら歩行し信号に気づかず車にひかれて死亡した。転生した。
転生したのが今迄やってたゲームの主人公らしいというのは判ったが人間でないキャラクターに転生するのがどんなことか理解が難しい。
転生したのは良くある作戦会議の場面だ。
「どうされました。リーダー。」
作戦本部長のマリエールが私に尋ねる。幸い主人公の記憶が蘇り状況が判った。
「いや、何でもない。東部の田園地帯の討伐はほぼ終わり、西に出るか北に出るかだったな。西に出ると北が攻めて来る可能性が高いだったな。北を攻めているうちに西が攻めて来る可能性はないか。」
マリエールが応える。
「西の国にも何人かのスパイを張り込ませております。内乱が絶えずとてもこの国に攻め込むことは出来ないと思われます。」
主人公は考える。
「仮に北へ攻め込むにせよ、西の国の反乱軍に渡りを付け軍事物資などを提供していい関係を作り、よりこちらを攻め難い状況は作っておくべきだな。」
少し言い難いそうにマリエールは応える。
「実は反乱軍の立ち上げ当時から支援をしてます。リーダーはあまりそういった事を好まれないと考え独断でやってきました。」
主人公は首を振り。
「好きか嫌いかと言えば戦いそのものが嫌いだ。みんなで平和に暮らせたらそれが一番だ。しかし、民の暮らしを守るために私は立ち上がった。戦法に好き嫌いはない。安全に効率的に勝利に結び付くならどんな方法でも良い。存分にやってくれ。方向は北の国攻略のようだが、効率的な攻略はないか。」
北部作戦本部長のマイクが発言した。
「北部はまともに戦えば我が国に匹敵する勇猛果敢な国です。内通者を確保しました。道案内城の裏口の解放、城内での内乱を起こすそうです。いかがでしょう。」
主人公は少し考え
「内通者は信じ難い存在だ。こちらの胸の内を明かさず利用出来るところだけ利用しろ、マリエールの指示を仰げ。何時も通り宣戦布告はしない8日後の午前7時出発する。」
兵は慌ただしく動いた。マイクはマリエールの指示を仰ぎ事にあたった。マリエールはマイクと共に内通者と会うことになった。内通者をテレパスして信用出来るなら合図無しで本当の日付を言う。相手がこちらを騙しているなら腰を叩くので2日後の日付を知らせる事にした。
マリエールとマイクは内通者に会った。マイクが内通者と交わした約束を繰り返した。マリエールはマイクの腰叩いた。
「ではこれを活動資金にして下さい。」
マイクはアイテムボックスから金貨の大袋を渡した。内通者を演じているものは礼を言った。マイクは開戦の日付の2日後の日付を伝えた。よろしくお願いします。かしこまりました。の応答があり会談は終わった。
「あの日付は本当か。」
いろいろ意見が出る中でマリエールがマイクの腰叩いたと言う情報が出た。
「もっと早い可能性があると言う事か。しかし、それほど能力者そんな稚拙な手を使うか。」
一種の宣戦布告だろうか、という意見が上がった。ありそうな話だ。不意討ちしなくても勝てる自信があるということか。
マリエールの報告を聞いて、空恐ろしさを感じた。内通者ではないと判って尚情報を与える。それにより警戒されても倒せる自信を示す。
「全権を委ねるよマリエール。」
承りました。とマリエール。
北の国の内通者は偽者だった。それを知って敢えて情報を流す。