第33話 到着
目標から1日過ぎました。
やっぱり一週間では無理でした
これでも頑張ったんですよ
とりあえず本編をどうぞ
杏です。
私達はイサギの用意した車でマシンナーズキャッスルを目指しています。
今は高野を走っています。
今この車に乗っているのは私、奏、イサギの三人(それとも二人と一機?)です。
アリアさんはまた攻め込まれたら大変だ。ということでオリュンポスに残りました。
正直不安です。
私達二人は刀や銃を使ったことなんてないから。
一応オルフェウスさんがロケットランチャーを持たせてくれたけど私達でちゃんと扱えるかどうか…。
イサギ
「嬢ちゃんら、もう10分程で着くさかい用意しときや」
イサギに言われ私達は車を降りる準備を始めた。
10分後、イサギの言ったとおりマシンナーズキャッスルに到着した。
杏
「イサギ、早く健太達を助けに行こ!」
イサギ
「いや、わいらは頭叩きにいくで、あいつらには獅童がついとるから問題ないやろ、せやからわいらで少しでもダメージ与えとこ言うことや」
そういい終わると私達を縄で縛り付けだした。
杏
「なにすんのよ!」
イサギ
「なに言うとんねん、なんもせえへんかっらわいら侵入者扱いされて殺されるで。それに右手首、左に捻ってみ、簡単に解けるさかい。」
私は言われた通りに手首を捻った。すると縄はするするっと解け地面に落ちた。
本当に解けた。
イサギは落ちた縄を拾い上げ、再び私を縛り上げた。
そして正面の扉からマシンナーズキャッスルに入って行こうとした。
それを私は止めた。
杏
「正面から行って大丈夫なの?すぐに見つかるんじゃ…」
イサギ
「大丈夫やろ、中嶋らは多分裏に回っとるやろうからそっちに戦力行っとるはずや、わいなら敵の本拠地に正面から堂々と入るなんて真似絶対せえへん」
イサギがそこまで言ったところで、奏でがそういえばと前置きをし、言葉を続けた。
奏
「元が正面から突撃して、健太達が裏から潜入するって言ってましたよ」
奏から情報をもらいイサギはニッと笑った。
イサギ
「それなら尚更正面からや、獅童やったらもう決着ついて健太達の方行ってるやろうからな」
イサギがそこまで話したところで私は思った、「コイツどんだけ元信用してんだよ」と
イサギは「ほな行こか」とだけ言ってマシンナーズキャッスルに入っていった。
私達はマシンナーズキャッスル内部に入ってきた。
イサギ
「やっぱし思うた通りや、この辺の機械兵士が全滅しとる」
とイサギは部屋の隅を指差して言った。
イサギの指差した方を見ると元機械兵士らしき残骸が鎮座していた。
私達はその残骸を横目にエレベーターを使い上を目指した。
イサギ
「こっからは一応エレベーター使えんねんけどなちょっとめんどくさいで」
とエレベーターの中で説明を始めた。
私達は仕方がないので聞くことにした。
イサギ
「エレベーターで最上階行くにはな、まずこのエレベーターで7階(屋上)まで上がって、乗り換えて5階まで降りる更にまた乗り換えて2階に行き乗り換えて4階に行ってまた乗り換えて3階に行ってもう一度乗り換えてこれで6階(最上階)に到着や、どや?面倒やろ?ちなみに今言ったエレベーター一個一個全部が直通やからな。それと階段もあるけどこっちも同じ手順やからエレベーターの方が楽やろ?」
私達は唖然としていた。面倒臭過ぎるでしょ、もっと楽に昇れる方法ないの?
イサギ
「ほんまは各階止まりのエレベーターあんねんけどな、わいそれ使われへんねん」
イサギは「すまんな」と頭を下げてきた。
そうしているうちに屋上に到着した。
そしてエレベーターを乗り換えて5階を目指す。
このエレベーターの中では特に話すこともなく、何事もなく5階についた。
そして、2階に降りるエレベーターに乗り込もうとした。
その時後ろから声をかけられた。
???
「おや、イサギさん其方のお嬢様方はどうしたのですか?」
イサギ
「ジグザ…さん」
なんとジグザに見つかってしまった。
イサギ
「いや、この嬢ちゃんらはですね、オリュンポスから人質として攫ってきたんですよ」
ジグザ
「そうですか…、確か私はオリュンポスを潰してこいと言った筈ですが?それに他の者達はどうしました?」
イサギ
「実は、オリュンポスに居ったアリアっちゅう奴がやたらと強かったんですわ、それでわい以外はみんなやられてもうて…、恥ずかしい話なんですがこの二人を盾にしてなんとか帰ってこれたんですわ」
ジグザ
「そうですか、アリア・スフィール・フェンリルですか、でしたら帰ってこれただけで十分、その上人質まで連れてくるとは、私は貴方を過小評価していたようですね」
イサギ
「いやそんな事はないですよ。それじゃあわいはこいつらを牢屋に連れてくさかい、これで失礼します」
ジグザ
「ええ、其れでは私も少々用事が在りますのでこれで失礼します」
そこまで言うとジグザは屋上へ上がるエレベーターに乗り込んで行った。
イサギ
「ほんまビックリしたで、予想はしてたけどまさかほんまに鉢合わせるとは、でもバレんでよかったわ」
とイサギはホッと胸を撫で下ろした。
その後は特に何の問題もなく6階まで登ることが出来た。
そして、機械人間のボスの部屋の前までやって来た。
奏
「ここがボスの部屋?」
イサギ
「そや、それじゃあ行くで」
イサギは扉を開き、私達は部屋の中に入っていった。
部屋に入るとそこはとても広い空間が開けていた。
部屋の中央には長机が置かれており椅子は5つ、そして、机の奥には一際大きな椅子が置かれており、そこに一機の機械人間が鎮座していた。
その機械人間は私達を見ると口を開いた。
ボス
「イサギ、その者共はなんだ?」
イサギ
「こいつらは……、こいつらはあんたを倒す為にわいが連れてきたんや!」
イサギがそう言ったところで、私と奏は縄を解き、刀を構えた。
ボス
「そうか、裏切ったか。ならば墜ちろ」
ボスはそう言うと椅子の手すりでなにかの操作をしだした。
すると、隣にいたイサギがいきなり倒れた。
杏
「え?」
ボス
「私に刃向かうからだ。次は貴様達だ」ボスは椅子に座りながらハンドガンを私に向けて撃ってきた。
部屋にパァンと銃声が鳴り響いた。
第33話 到着 END
次回は20日を目標に頑張ります。