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  作者: よるのとびうお
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冬日向


私は一人、黄昏ていた


雪がこんなに積もると何もする事ないわね。

昔なら二人で雪の冷たさを味わったのに


そんなことを考えていると、

昔、あなたが貸してくれた本を思い出した


私はその本を読んでみることにした

それは、あなたとの記憶に触れる為であったが、

次第に私は引き込まれていく


本を読み、あなたに触れると、

何故だか、いろいろなことをしてみたくなった


次に会えたら驚かしてやるんだから。


私はあなた以上に本を好きになった

あなた以上にファッションを学んだ

あなた以上の時間を、あなたの分まで楽しんだ


けれど、コーヒーは苦いままだった


あなたに会う時が楽しみだわ。

お勧めの本も見つけたし、

おしゃれにも気を使う様になった


コーヒーはまだ飲めないけれど、

これからあなたのところへ向かうとするわ。

だって、話したい事がたくさんあるんだもの。


あなたは先に行ってしまったが、

私は最後まで幸せだった



だいぶ遅くなってしまったわ。

あなたが待ちくたびれてなければいいけど。


私は静かに目を閉じた

長い冬が終わり、芽吹きの季節になれば、

また、あなたに会える気がして


会えたらなんて言おう


やあ、また会えたね、

なんて格好つけようかしら…


次第に光がなくなり、力も抜け、音が遠のいていったころ


私はあなたの元へと向かった


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