3/4
黄落
二人は一日中、一緒だった
今日もいい天気ね
私はベットのあなたに話しかけた
コーヒー入れるわね。
コップを一つ取り出し、中に少しだけ注ぐ
辺りに漂う消毒液の匂いに混じり、
あなたの好きな香りが漂ってくる
私もこの香りは好きよ。
でも、やっぱり苦いわ。
いつものやりとりを一人でしていると、
ふと、あなたのしわくちゃな顔が綻んだ気がした
あなたは目を瞑っている
私はそっと手を撫で、優しく握った
出会ってから随分と時間が経った
けれど、未だに色褪せぬ日々を一つずつ辿り、
眠っているあなたと語り合った。
私は幸せだわ。
だって、あなたといられたんだもの。
そう呟くと、
あなたが優しく握り返してくれた気がした
秋の陽射しがまた一段と傾き、消毒液の匂いにも慣れた頃、
あなたは遠くへ行ってしまった




