お嬢様のとある一日
ある春の日、私はお城でパーティーのお誘いの招待状チェックをしていました。
「お嬢様。こちら、お菓子パーティーのお誘いでございます」
「ホント!? 行くわ! お返事を書きます、手紙を」
「どうぞ」
執事に手紙をもらい、OKの返事を書きます。
「これ、出しておいて」
「かしこまりました」
そう言って、執事は手紙を持って行きました。
◆◆◆
私は柊ネオン。この城の姫です。
金髪のゆるふわロングで、目は海のような色の青。肌も色白で、美人と言われます。
胸もかなり育っており、男性はこちらに目がいくとか。
そんな私を呼ぶために、私の好物のお菓子パーティーを開いてくださるのもめずらしくありません。
今日もそのお菓子パーティーの、『チョコつけ』に来ました。
溶かしたチョコにいろいろなものをつけて食べるようです。汚れても大丈夫なドレスでくるようにと招待状に書いておりました。
「やあ、ネオン。久しぶり」
「アクア様。お久しぶりです」
話しかけてきたのはアクア様。
青い髪で、身長は高いです。私は柊家ですが、アクア様は深海家。
柊家と深海家は昔からの付き合いです。腐れ縁というもの。
そして柊家にはもう一つの腐れ縁があります。
「ネオン様、初めまして。わたくし、白銀カガミと申します」
「白銀家の。カガミ様、初めまして」
白銀家です。
白銀家と柊家も長い付き合い。初対面なので腐れ縁ではないかもしれませんが。
白銀カガミ様は、銀髪の髪を後ろで一つに束ねており、こちらも身長が高いです。
そして彼、甘党らしいのです。
「わたくし、甘党なもので。よろしければご一緒しませんか?」
「私もよ。気が合うものですね。ぜひ」
私は彼と一緒にまわることにします。
交流を深めるためにも。
「それではアクア様、また」
「ああ、また」
アクア様がどこかへ行ったことを確認し、私は口を開きます。
「案内してくれますか? このパーティーは白銀家主催でしょう?」
「はい。まずこちらがフルーツコーナーになります。使い捨ての竹串で、あちこちにチョコレートタワーが用意されてます」
まあ。おいしそうなチョコレート。
私は竹串にイチゴ、キウイ、パイナップルを刺し、チョコレートタワーのチョコレートの滝へと投入。
チョコがたっぷりついたら離し、そのまま食べます。
「カガミ様、とてもおいしいです!」
「光栄です」
「カガミ様、欲張りなんですね!」
カガミ様の竹串には五個ほどのフルーツが刺さっており、それを二本もっています。
カガミ様は赤面してしまいました。
「すみません、つい興奮してしまいまして……」
「いえ!大丈夫です!あちらのコーナーは?」
フルーツコーナーの反対側にあったコーナーに興味を示した私が聞くと、カガミ様はぼそっと答えます。
「スウィーツコーナーです」
「それでは私、スウィーツコーナーに行ってくるわ」
「はい……」
スウィーツコーナーには、マシュマロやプチシューといった定番のほかにも、ケーキやドーナッツといったお菓子まで並んでいます。
これはウキウキしますね。
とりあえず定番を刺してつけると、やはりおいしい。
私はこれを求めていたのですよ……!
カガミ様、実にいいことをしてくださいましたね。今度パーティーを開いて招待してみようかしら。
私がどんどん食べてにこにこしているのを、まわりの方たちがにこにこしながら見守っています。
食べながらもみなさまに軽くお辞儀をして、好感度をあげましょう。
その後、いろいろし、パーティーは幕をとじたのでした。