表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/64

050 初日

世界大会初日。会場の舞台(そで)、関係者専用通路から会場内を(のぞ)く。




―――いよいよだ…。




世界大会ということで、父さんも有給とってかけつけてくれた。関係者席には、父さん、母さん、(あずま)のおっちゃん、そして(しゅん)。ギャラリーさんもすごい数で、正直言って、日本大会とは比べものにならない。



FPSがゲームの世界三大大会、その一角を担っているのは知っていたが、改めてその人気を思い知る。



ネットでいろいろと調べてみると、その人気の秘密は「無料プレイ」にあるらしい。日本に設置されている筐体(きょうたい)は、1戦につき100円を投入しなければプレイできない。しかし、海外展開されている筐体は、基本プレイ無料。IPやスポンサー広告で収益を維持しており、課金的な要素はほとんどない。




―――日本でも無料にしてくれたら良いのに…。




まあ、そう思わないこともないが、これは経営判断。俺が口出せることではないのだが。



そのような気軽にプレイできる敷居(しきい)の低さ、そして単純明快なルール。技の相性(あいしょう)関係に起因(きいん)したジャイアント・キリングが起こりやすい一方、最終的には経験値や技術がものを言う。初心者から熟練者まで、幅広い層に支持され続けて今日の地位を得ているそうだ。




―――ダイキ先生、感動しました!




こっちに来て以降、いろいろな方から声をかけられた。そのうちの一つ。とっても嬉しかったし、格好よくしなければとも思った。ちなみに英語だったので、俺の適当訳であることは否めないが。



今、俺はプロゲーマーとしてこの場に立つ。もちろん大量のスポンサーがつくトッププロと比べれば、吹けば飛ぶようなレベルでしかない。ただ、それはギャラリーさんには関係のない話なのだ。いかにして勝つか。真剣勝負のなかから、想像を超えるエンターテインメントをお届けしなければならない。それがプロ。



(がら)にもないことを考えてしまったが、せっかくなら足を運んでくださったギャラリーさんに喜んでもらいたいのだ。一人のゲーマーとして。




―――さてと…そろそろ戻るか。




試合開始まで少しあるので、控室でうろうろ。




「ダイキ選手、まもなく試合開始です。ステージへお願いします。」



「はい。」




緊張感はほとんどない。語彙(ごい)が不足して表現できないが、一番近い言葉を探すならば、ワクワク感が心を覆っている。果たしてカウンターは、世界トップクラスにも通用するのか。そしてトッププロはどんな対策を講じてくるのか。




―――さあ…1フレームの世界へ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ