表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/64

047 島国

俺は今、空を飛んでいる。



もちろん浮遊(ふゆう)の超能力に目覚めたとか、異世界に転移して魔法が使えるようになったとか、そういうわけではない。飛行機に乗っている。行き先は大海原(おおうなばら)に浮かぶ島国、目的はFPS世界大会への参加だ。



あと、大きな目的がもう一つ。




―――母さんに会うの、久しぶりだな。




世界大会が開催される国、母さんの出張先だった。電話で話したりはしているものの、実際に会うのは久しぶり。半年…いや、もう一年ぶりくらい。




―――何だか…緊張する。




不思議な感覚だ。もちろんうれしい気持ちはあるのだけど、なんだろう、よくわからない感覚が胸を覆っている。世界大会への緊張感も相まって、信じられないほどに背筋が伸びている。




大樹(だいき)…。」



「ん?(しゅん)、どうしたの?」




俊が苦虫を嚙み潰したような表情で、こちらを見ている。より正確に言うならば、窓が視界に入らないよう、顔を傾けている。




「だ、大丈夫…?」



「…。」




そういえばこの表情、見覚えがある。かなり昔、俊と亜美(あみ)が付き合う前の話。俺が柄にもなく気をきかせて、俊と亜美を二人っきりにしてあげようと目論(もくろ)んだことがある。場所は遊園地。ここはベタにいこうと観覧車。しかし、俊の完全拒否により、なぜか俺と亜美が観覧車を一周。



俊はかたくなに言わないのだが、おそらく高いところが苦手なのだ。そういう俺も苦手で、観覧車では終始無言を貫くという離れわざを披露。悠美(ゆみ)さんとのデート…どうしよう。




「アイマスク…あるよ。」




効果があるか不明だが、いろいろと備えはしてきたつもり。世界大会を前にして、テンションを暴落させるわけにもいかない。




「…ありがとう。」




出だしから不安が重なるが、苦手なものはどうしようもない。慣れとかそういう次元の話ではないし、そもそも無理をすることでもないのだ。無理なものは避ければよい。これがカウンターの真骨頂。




―――あれ…これって、帰りも…。




大変なことに気がついてしまった。誰か、某有名漫画に登場するドアを作ってください。できれば配送料は無料で。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ