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【短編版】学校の護り方〜その教師、実は最強につき! 普段はただの女子校の現代文教師が実は敏腕公安警察だった件。うちの生徒に手を出す不届き者から俺が全力で守ろうと思う。だって可愛い教え子だから〜

作者: 津ヶ谷
掲載日:2021/07/03

短編です。

楽しんで頂けたら幸いです!

 桜並木の桜がひらひらと舞い落ちる今日この頃。

冬の凍えるような寒さからは一変し、春の暖かな風が頬に触れる。


 今日からまた新しい1年が幕を開けることになる。

この季節は新しい生活の不安や期待に胸を膨らませる人が多いだろう。


 俺、狩谷真人は帝華女子大学附属高等学校に勤務する現代文教師である。

特に代わり映えのない日常がスタートすると思うが、俺が望んでいることでもある。


「おはようございます」


 俺は職員室の扉を開ける。

この高校は女子校ということもあってか、教員もほとんんどが女性である。

男性教員は俺と校長と理事長くらいだろうか。


「狩谷先生、おはようございます。理事長が1限の前に来てほしいとおしゃってました」


 俺がデスクにカバンを置いた時、校長が伝えにきてくれた。


「ありがとうございます。今から行ってきます」


 俺は校長にそう言うと、職員室を出て理事長室へと向かった。

新年度が始まったばかりなのにお呼びだしとは少し緊張するものである。


 というのも、俺は理事長の鶴の一声でこの高校に採用された。

大学で中高国語の教員免許は取得したが、俺は別の職に就いていたのである。

その職もとある事情で退職し、今はこうして教員として働いている。


 階段を登った突き当たり、理事長室とプレートが掲げられた部屋がある。

その扉の前に立つとノックをする。


「狩谷です」

「入ってくれ」


 中から理事長の渋い声が飛んでくる。


「失礼します」


 俺が中に入ると、そこには理事長と見覚えのあるようで無い男性が座っていた。

おそらくは50代半ばと言ったところであろう。

60歳になる理事長よりは若く見えた。


「すみません。来客中でしたか。お呼びだと伺ったのですが、出直します」

「いや、この方は君への客人だ。まあ、座りなさい」


 理事長は部屋の中央付近にある立派なソファーに座るように促した。

俺は理事長の隣に腰を下ろす。

客人という男性の対面に座るという形である。


「失礼します」

「この度は突然のご訪問となり、申し訳ございません。正式にアポイントをと思ったのですが、急ぎの案件でございまして」


 その男性は軽く頭を下げた。


「いえ、大丈夫です」

「恐縮です。申し遅れました。私、こういう者です」


 その男性は俺に名刺を差し出した。


「頂戴致します」


 その名刺には『警察庁 長官官房人事課長』という肩書きと共に『小山田隆史』という名前が書かれていた。

警察庁の人事課長ともなればエリート中のエリートである。

そんな方が理事長と繋がりがあるのはまだ納得できるのだが、俺に一体なんの用があるというのであろう。


「あの、そんなお偉い方が私にどういったご用件で?」

「狩谷真人さん、あなたの噂は警察庁にまで届いております。文書捜査のプロで今まで数多くの難事件を解決に導いてきたとか。それに、武道も達者でかなりお強い」


 確かにその通りである。

俺はここの教師になる前までは神奈川県警の捜査一課に所属していた。

しかし、俺はある事件をきっかけに警察を退職した。


「昔のことですし、今はただの先生ですよ」

「ご謙遜を。今回のお話は異例中の異例となりますが、警察庁の公安課に再任用される気はありませんか?」


 小山田さんから予想外の言葉が飛び出した。


「あの、それは一体どういう意図があるのでしょうか?」

「もちろん、表向きは今まで通り教師として働いて頂きます。しかし、裏では生徒と国家を守る公安になってほしいのです」


 近年、学校で起きるトラブルは学校だけで解決できる問題ではなくなって来ているのが現状である。

おそらく、それを危惧しての上層部の提案だろう。

ちょうどいいところに元警察官がいたと言うわけだ。


「少し、考えてもいいですか?」

「もちろんです。すぐに答えをもらいに来たわけではありませんので。決心がついたらそちらの連絡先にご連絡を」

「分かりました」

「では、私はこれで。狩谷さん、いい返事を期待しておりますよ」


 そう言うと、小山田さんは理事長室を後にした。


「面白いことになったな」


 理事長はニヤニヤしていた。


「いいんですか? 理事長!」

「私としては君が生徒や我が校を守ってくれたら心強いし、なんの問題もない。二足のわらじが辛かったら警察に戻ってもいいと思っている」


 理事長は何かと俺を警察に戻そうとしていた。

「分かりました。とりあえず、少し考えてみます」


 そう言うと、俺も理事長室を後にした。


 

 ♢



 始業式を終えると、俺は自分の担当するクラスの教壇に立った。


「今日からこのクラスの担任の狩谷真人です。知っている人も多いと思いますが、私の担当は現代文です。皆さんの授業も担当すると思いますので、よろしくお願いします」


 俺は新しいクラスに挨拶をすると、ホームルームを終えるチャイムがなる。


「じゃあ、次の時間もホームルームになるから遅れるなよ」


 俺はそう言うと、教壇を降りて廊下に出る。


「狩谷先生! また一年お願いね!」

「狩谷っち! 先生の授業わかりやすいからまた先生でよかった!」


 俺は2年生の担当となった。

その中には1年から教えて来た子も多くいた。


「うちらの担任めっちゃイケメンじゃない?」

「それな! 大人の余裕って感じ格好いい!」


 どうやら、俺は嫌われるどころかイケメン認定されているらしい。

当然だが、女子校なので女子しかいない。


「護ってみてもいいかもな。この子たちの未来を」


 俺は生徒たちの笑顔を見てつぶやいた。


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