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異世界で料理人を命じられたオレが女王陛下の軍師に成り上がる!  作者: すずきあきら
第五章 ベジタリアンの濃厚メニューと、新たな敵
29/34

7 特製デザートは

Hな回です!

えーっと、Hな回ですねw

Hな回だけど、盛り付けとかクリームの味とか口金とかにこだわってますw


 その晩のアイオリア。


 どうやら自分の部屋へ戻ってもいろいろとまだおさまらないようで、憤懣やるかたなく、うろうろと歩き回っていたものの、


「……そうよ。感謝の気持ち、って衝太郎が言ってたもの。これからどうなるかはともかく、あたしが衝太郎への感謝の気持ちを伝えなくちゃ! 戦いのことも料理のことも、衝太郎がいたから、すべてが適った。もてなし……おもてなし。こんどはわたしが、アイオリアが、衝太郎におもてなしの心を伝える番よ! そうよ! それなら、あの無愛想なケルスティンにアイオリアが圧勝なのは間違いないわね!」


 そこまでひとりごとをはっきりと口に出すと、


「フィーネ! ジーべ! おまえたち、衝太郎のところへ行って、それとなく聞きだして来るのよ! アイオリアにできる、最高のおもてなし、をね!」


 侍女たちを呼びつけ、命じる。

 そして数分後。

 戻って来た侍女たちが、何事かを告げると、


「ぇぇぇえええええっ!!」


 驚きの悲鳴を上げると、かろうじて口元を押さえるアイオリア。

 頬だけでなく、全身がみるみる赤く染まっていく。汗までが噴き出し、きょときょとと視線がさまよう。


「な、な、なんてこと! それが衝太郎の世界の、最高のおもてなし、だなんて。で、でも、これはチャンスかもしれないわ。そう、そうよ! ケルスティンになんてぜったいできない! アイオリアだから、衝太郎をおもてなしできるのよ!」


 そこまで言うと、はぁ、はぁ、と洗い息に肩を震わせるアイオリア。

 なんとか持ち直すと、


「おもてなしの用意よ! フィーネ! ジーべ!」

 あたふたと、準備に取り掛かって行く。



「アイオリア? 呼ばれたから来たけど。うん?」


 部屋の前で声をかける衝太郎。

 しかしいつまで待っても返事がない。

 戻ろうかと思いつつ、ドアノブに手をかけ、回してみる。と、ドアはかんたんに開いた。


「アイオリア?」


 部屋の中が暗い。


 夜なのに加え、ランプの芯をごく短くして部屋の灯りを絞ってある。

 衝太郎の世界でいえば豆電球程度の明るさで、部屋の全体を見回すことはできない。しかし気配は感じる。


「アイオリア、いるのか。明るくするぞ」


 衝太郎はランプに近づくと、小さなツマミを回してランプの芯を出す。もうひとつも同じようにすると、


「や、やめて! 明るくしないでっ!」


 とつぜん声が。アイオリアの声だ。


「なんだ。やっぱりいたんじゃないか。ちょっと待てよ」


 ランプの芯を、もっとも明るいところまで伸ばすと、衝太郎は向き直る。部屋はもう、すみずみまで明るく照らされていた。


「で、用ってなんだ……って! ぇぇぇぇえええ!?」


 衝太郎の声が、途中から奇声に変わる。

 と同時に、


「イヤぁぁああ! 見ないでぇええ! う、ううん、み、見て!」


 どっちなのかツッコミ待ちのようなアイオリアの言葉。

 それもこれも、理由は部屋のほぼ中央、テーブルの上のアイオリアの姿にあった。

 赤いテーブルクロスの上、アイオリアが身を横たえている。

 ふつうならそれはベッドかソファーの上のはずが、テーブルの、それもテーブルクロスの上であるのは、アイオリアの姿が、


「な、な! なんだ、それ!」


 衝太郎も驚き、思わず引くほどだったからだ。


 まず、どんな衣類をまとっていない。

 下着もそうで、アイオリアは生まれたままの一糸まとわぬ姿だ。

 けれどアイオリアの真っ白な肌が、すべてがいま衝太郎の目にさらされているわけではない。


 ぷるっ、とこぼれたバストの先、やわらかな下腹の、腿と腿が合わわる付け根、そうしたところはもっと白く、甘いクリームや果実で隠されていた。


 フルーツパフェ。


 初めてアイオリアが食べて、とりこになった衝太郎のデザート。

 アイオリアはいま、自身をフルーツパフェにして衝太郎に見せているのだ。


「だ、だ、だって! おまえが言ったのよ! 最高のおもてなしだ、って!」

「はぁ! おもてなし? 裸で身体にクリームやフルーツ乗せることが、か。ぅん? もしかして、女体盛りのことか!?」


 ここへ来て衝太郎も思い当る。


 侍女のジーベがやって来て、最高のおもてなしとは何か、と尋ねたのだ。アイオリアからの質問だという。

 そこで衝太郎、


『アイオリアの? はぁー、そうだな。オレの世界じゃ、女体盛りって言って……(中略)……とにかく女子があらわすことのできる最高の感謝、おもてなしって言われてるんだがな。はっははは! まあ、冗談で……あれ?』


 ところが、衝太郎がひとしきり笑ったあと、もうそこにジーベはいなかった。

 訝しがったものの、衝太郎もまた、ケルスティンのことや翌日のこんだて、仕込みなどで忙しかったため、放置してしまった。


 すっかり忘れたところに、こんどは侍女のフィーネが、アイオリアが呼んでいる、と伝えに来たのだ。

 その間、二時間ほどだろうか。


「そ、そ、それでアイオリア、そんなかっこうに」


 思わず後ずさる衝太郎に、


「ちょ、っと! 逃げないでよ! ちゃんとアイオリアを見て! う、ううん、見ないでぇええ!」

「だから、どっちだっての!」


 どこからツッコミを入れていいのか、そもそも、なにをどうしたらいいのか衝太郎もわからない事態。

 だが、顔を半ば覆った指の間から見える、クリームとフルーツにデコレーションされたアイオリアの裸身は、急にムクムクと、衝太郎の興味を惹きつける。


「待てよ……うん」


 テーブルに歩み寄ると、手を伸ばす。

 アイオリアの胸の上に盛られたクリームをひと筋、指ですくった。


「ひぃんっ!」

「ん……甘い。けっこううまいじゃないか」


 クリームのついた指をなめて、衝太郎。もう一度クリームをすくい、同じようになめる。


「ひっ、ん」

「このクリーム、フィーネとジーべが作ったのか」


 だとしたら、まえにデザートの生クリームを衝太郎が作ったときに、手伝わせたから製法はもうわかっているはず。


「そ、そうよ。でも、アイオリアも手伝ったんだから!」

「そうか。オレ抜きでここまでうまいクリームが作れるのはなかなかだ。感心したよ。でも、トッピングはもうひとつ、だな」


 改めて、アイオリアの裸身を見下ろす。


 テーブルの上、あおむけに横たわったアイオリア。緋色のテーブルクロスに、白い肌が映える。

 おもにトッピングされているのはバストから股間の間で、だから露出度的には水着を着ている程度ではある。


 アイオリアの推定Cカップのバストは、周辺をケーキの淵のように生クリームで盛り付けられている。

 その中には、バストと中心へ向かって、ぶどう、キウイ、マンゴーが同心円状に飾られ、バストトップとおぼしき位置には、艶やかなストロベリーがそれぞれひとつずつ、上をツンと向いて乗せられている。

 バストの下から、ウエスト、その向こうまで、やはりたっぷりの生クリームが飾られているが、


「ちゃんと口がねを変えてある。クリームの表情に変化が出て、いい感じだぞ」


 生クリームは、絞り器で絞り出す。

 その先の口がねによって、クリームの形や質感も変わってくる。


 バスト周辺は星型の口がねで、ギャザーたっぷりに。スポンジケーキの淵を彩るように、生クリームをひとつひとつの水滴型に絞ってある。

 クリームの中は、ぶどう、キウイ、マンゴーを同心円状に並べ、バストトップにはストロベリーを、それぞれひとつずつ、ピンと上を向いて立たせていた。


 バストの下からアイオリアのお腹、さらに下へは、口金を丸型や、サントノーレと呼ばれる片側が尖った楕円形のものにして、生クリームにゆったりと波のような表情を作っている。


 アイオリアのヘソには光沢も艶やかなチェリーが押し込まれ、宝石のようだ。

 そして股間部分では、生クリームをたっぷりと盛り上げ、オレンジ、メロンがリッチに盛り付けられていた。


「けど、このトッピングと生クリームのデコレーションはいい。ほんと、アイオリアの肌にうまくマッチしてるっていうか、プロポーションの凹凸を上手に使ってるんだよな」


 改めて、衝太郎がアイオリアのバストから、ストロベリーを摘み上げた。


「きゃっ! か、勝手に取らないでっ」

「食べなきゃ、ケーキの意味ないだろ?」

「えっ、まさかほんとに食べるつもり? クリームとフルーツを食べちゃったら、アイオリア、裸になっちゃうじゃない!」

「女体盛りだ。それがおもてなしだろ?」

「えええっ! 女性の身体を使った料理のアートだって、その美しさを目で楽しみ、愛でるものだって聞いたから、わたし……!」

「そんなわけないだろ。てか、食べ物を粗末にするなよ。全部食べてやるからな」

「ひぁっ! やめて、やめて! 食べないでっ! イヤぁあああ!」


 そこへ、不意にドアが開いた。


「アイオリアさま!」

「きゃあああっ! な、なによ、ジーベ、それに、フィーネも」


 あわてて身を隠そうとするアイオリアだったが、ふたりに気づいて身を起こす。

 部屋へ入ってきたのは動揺しきったフィーネと、あくまでも冷静なジーベ。だが報告内容は驚くべきものだった。


「た、た、大変です、アイオリアさま! て、敵が!」

「敵に街を囲まれています。その数およそ三千です」


突如現れた敵は?

ケルスティンではない、ですよね?

それは次回!

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