月の書
――なんやかんや
はる「フフフ……ついに来たか」
一哉「お、お前はうどん太郎！」
初花「そういえばそんな設定があった気がする」
はる「私は一撃で死ぬから死ぬ前にいろいろ喋らせてもらうぞ」
有紗「断る！」
はる「待って！」
レイニー「待ちません」
はる「待って！」
ハル「お断りです」
はる「チョマテヨ！」
初花「進まないから、喋らせてあげて」
はる「済まぬ。えーと、何から話そうか……」
一哉「そぉい！」
はる「待ってよおおおおおおおおおおおおお！！」
四季「なんだ」
風晴「僕たち」
洋「いらなかったな」
一哉「悪は去った。これで平和な世界に」
文「なると思ったか！」
有紗「なんだって！？」
文「はるを倒してくれてありがとう。私じゃどうすることも出来なかったんだ」
初花「で？ あんたの目的は？」
文「私の目的はすべての世界を一つにし、支配すること。そのために君たちに世界を繋いでもらったのさ」
一哉「なんだって！？」
文「世界の創造主である奴を倒すことができるのは世界の法則から外れた存在。つまり一哉しかいなかったんだ」
四季「なんのこっちゃ？」
風晴「さぁ？」
洋「つまり真の黒幕はあいつってことだ」
レイニー「そっすね」
ハル「また面倒なことを」
文「あとはこの事実を知る君たちを亡き者にすれば、私が世界を支配できる！」
初花「あー、あの一撃でやられたやつが喋らなかったから私がネタばらしするけどさ」
文「え？」
初花「フェンリル倒す際にもらった力。アレね、あいつの。他にも面倒だけどいろんな力預かって代わりに世界頼まれたの」
一哉「は？」
有紗「ちょっと待って」
ハル「じゃあ初花さん全部知ってたの？」
初花「レイニーも知ってたわ」
レイニー「とんだ茶番ですよね」
文「だったら初花、お前を」
初花「どうにもできないんでしょ？」
文「ちくしょう！だったらせめてこの世界ごと潰してやる！」
一哉「させるか！」
文「痛っ！」
有紗「やっちまえー！」
全員「おー！」
文「あばばばばばば」
初花「これで、本当に終わりね」
一哉「ああ、永い戦いだった」
四季「じゃあ俺帰るわ。ハル、レイニー行こうぜ」
ハル「アッハイ」
レイニー「普通に帰れるんだ……」
風晴「僕も来たかいがなかったなぁ。帰ろう」
有紗「お疲れ様」
初花「さて、この後一哉と有紗はどうするの？」
一哉「え？俺たちも元の世界に帰るぞ？」
有紗「帰れるんでしょ？」
初花「そう、じゃあここでお別れね」
一哉「ああ！楽しかったぜ！また会おうな！」
有紗「オタッシャデー」
――なんやらこやら
洋「で？お前こそこの後どうするんだよ」
初花「世界の管理人、支配者としてここで生きるのよ」
洋「そっか。さびしくないのか？」
初花「私は退屈さえしなければなんでもいいの」
洋「じゃあ、俺もここでお前と過ごすか」
初花「え、やだ。帰って、どうぞ」
洋「その扱い継続かよ」
初花「なんで扱いが変わると思ったの？バカなの？死ぬの？」
洋「俺だって帰れるなら帰りたいけどさぁ、俺の世界ってもう形も残ってないんだぜ」
初花「じゃあどっか適当な世界行って、どうぞ」
洋「優しくしてほしいな、なんて」
初花「断る」
洋「いいよもう！バーカバーカ！一人寂しく老衰して死ね！」
初花「はぁ、仕方のない奴ね」
洋「え、いいの？」
初花「雑用係として死ぬまでこき使うわ」
洋「……ま、いいか」
また作品を書く機会があれば会いましょう
