プリベント・スター
俺のファンサービスをことごとく拒否りやがって……どうして俺に気持ちよく執筆させねぇんだ!
――雨宮家 PM.14:00
雨宮「だいたいわかった。つまり、お前たちはなんやかんやあって異世界を巡る旅をしているんだな」
一哉「ああ!」
洋「話が早くて助かるな」
雨宮「信じられるかそんなこと!」
有紗「信じなくてもいい、だがこれが現実だ」
雨宮「だいたいなんで俺の家に来てんだよ!」
初花「詳しく知りたいとか言うから」
雨宮「百歩譲ってあっちの二人は異世界人っぽい!でもお前らそんな感じじゃねぇじゃん!」
ハル「異世界人っぽいって……」
レイニー「まぁ、そうなんでしょうけど」
一哉「うるせぇ!俺たちは異世界人で、なんやかんやで化け物倒してきたんだ!こうなったのも全部慈乃文って奴の仕業なんだ!ぜってぇ許さねぇ!」
雨宮「話が進まねぇ」
??「俺が話を進めてやろう!」
一哉「何だお前!」
山田「俺は山田太郎。この世界を破壊しようとするものだ」
雨宮「な、なんだってーっ!?」
山田「この世界には特殊な超能力を持ったやつがたくさんいるせいでなかなかできることじゃなかったが一番キチガイじみた時間を操る能力を持ったやつがなぜか消えてくれたおかげで俺の見たものを爆発させる力程度でもこの世界が破壊できるようになったのだ」
一哉「あの長台詞を句点なしで読めるなんて……こいつは危険だ」
有紗「どうしてこうなってるのか説明しないなんて……危険ね」
初花「言ってる意味はよくわからないし……こいつは危険ね」
洋「おちつけよお前ら、能力はマジで危険だけど」
ハル「なんだか見た目も名前も平凡そうなのに……危険だわ」
レイニー「説明してるようでしてないなんて……危険すぎる」
雨宮「もう危険なのはわかったから、つーか唐突すぎてわけわかんねぇんだけど」
山田「つまり俺を倒さなければいけないということだ!」
雨宮「そうか」
一哉「いや、別にそうでもなくね?」
有紗「この世界が破壊されようが私たち関係ないし」
初花「そうね。……待てよ?この世界の破壊から守ったら、私たちは世界を救った英雄じゃないか。つまりこの世界の人々から感謝され、貢物で楽な暮らしができるぞ……」
ハル「なるほど……山田太郎!あなたの好きなようにはさせません!」
レイニー「月に代わっ」
洋「それはマズイ」
一哉「死ねぇ!山田ァ!」
山田「当たらんよ」
一哉「うわぁあああ!」
有紗「一哉が爆発した!」
初花「この人でなし!」
洋「見ただけで爆発させることができるなんて……つまり、目にも留まらない速さで動くしかないじゃないか(余裕)」
ハル「目にも留まらない速さで動くなんて……そんなことできるわけが(光の速さで動ける)」
レイニー「逆に考えるんだ。眼を潰しちゃえばいいやって」
山田「 や め ろ 」
有紗「じゃあやっぱり目にも留まらぬ速さで動いて倒すしか……」
雨宮「そんなのどうすんだよ」
有紗「…………(無言の圧力)」
初花「…………(無言の圧力)」
洋「…………(無言の圧力)」
ハル「…………(無言の圧力)」
レイニー「…………(無言の腹パン)」
洋「ガハッ!」
雨宮「俺が戦うよ!」
山田「さぁ、早くしろ。作者の集中力が途切れる前にケリをつけようぜ」
雨宮「何言ってるかわかんねぇが、俺は10倍の速度で動けるんだ。お前の目には留まらねぇよ」
山田「そんなこと、キサマが能力を使う前に爆発させればいい」
雨宮「なんだっt(唐突な爆発)」
洋「雨宮ァアアアアアアアアアアア!!!」
ハル「おしい人を亡くしました……」
レイニー「おかしい人を亡くした……」
初花「くっ、そろそろコントをやってる場合じゃないようね」
有紗「どうすればいいんだ……」
初花「魔法カード!死者蘇生!」
一哉「俺は地獄から蘇った。雨宮の力を受け継いでな」
山田「フッ……それでいい。それでこそこの作品だ。だが実は俺は10倍ぐらいなら眼で追いつけるぞ」
一哉「フッ……俺は雨宮よりさらに10倍の速度で動ける。つまり10×10で百倍だぞ!百倍!」
山田「そんなバカな!だが今のうちに」
一哉「残像だ」
山田「うわぁああああああああああああ!!!」
一哉「世界の危機は去った」
洋「やったな一哉」
ハル「フン、今回は認めましょう」
有紗「初花ー、雨宮にさっきの使えないの?」
初花「残念ね、あれは制限カードなのよ。だから一枚しか使えないの」
有紗「そっかー」
レイニー「しかしこの惨状どうしましょうか」
洋「早く次の世界に行って逃げるに決まってるだろ!」
一哉「さすがだな」
――一哉たちが異世界に行った数分後
雨宮「生きてるんですけどね」
雨宮「これ……山田の死体。どうやって処理しよう」
風晴「お困りのようだね雨宮君」
雨宮「うわっ!か、風晴?なんでここに?山田は消えたとか言ってたけど」
風晴「ちょっと旅行してたんだよ。はい、お土産」
雨宮「ああ、ありがとう」
風晴「とりあえずそれ生きてる頃に戻せば解決でしょ?」
雨宮「そうかなぁ?」
風晴「そうだよ」
山田「この世界には特殊な超能力を持ったやつがたくさんいるせいでなかなかできることじゃなかったが一番キチガイじみた時間を操る能力を持ったやつがなぜか消えてくれたおかげで俺の見たものを爆発させる力程度でもこの世界が破壊できるようになったのだ」
山田「って……えぇ!!」
風晴「やぁ」
山田「なぜ貴様がここに……あいつが消えたと言っていたのに……」
風晴「へぇ……それは誰に聞いたのか、ぜひ教えてもらいたいね」
泣きたくなるね
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