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生成AIにTRPGのGMやらせてみた  作者: もあいぬ
ルールブック/プロンプト本体
1/17

◆◆◆汎用TRPGルールブック(あるいは、生成AIをGMにするためのプロンプト)

 シンプルでさくさく遊べるものができたので、こちらで共有することにします。

 生成AIをゲームマスターにして、テーブルトークRPGをチャットで遊ぶためのプロンプトです。

 スマホでポチポチ遊んじゃえます。


 遊び方は簡単です。

 あなたのお好みの生成AIチャットボットに、新しいチャットとして、この下に載せているプロンプトを入れれば、それでOK。

 あとは簡単な質問に答えたら、すぐにゲームを始めてくれます。


 使う生成AIは、基本なんでもOKです。無償版でも、相当レベルの高いプレイをしてくれます。

(手軽でお勧めなのはGrok、わたしの好みだとClaude、べつにGeminiやChatGPTやQwenやkimiでも出来なくはない、という感触でした。詳しくは後述しますね。)


 主人公となるプレイヤーキャラクターを適当に日本語で伝えるだけで、キャラに合わせた世界観を、勝手に生成してくれます。

 剣と魔法のナーロッパでも、東京に生きる妖怪ハンターでも、恒星間運送業者でも、お江戸の隠密同心でも、明治剣客浪漫譚でも、なんでもかんでも、お好みのままです。


 行動宣言は、AIがいくつか例を挙げてくれるので、それをピックアップするだけでよいです。選択肢が自動生成されるゲームブックみたいな風情ですね。

 もちろん、自由に行動宣言してもOK。台詞のロールプレイやPCの心理描写などと合わせて、プロンプトで返してあげれば、AIのGMが拾ってくれて、判定や伏線に活かしてくれたりもします。


 同じ世界観で、連続するシナリオを、キャンペーンとして長期間、遊ぶことも可能です。(それができるようなルールを仕込んであります。)


=== 更新履歴 ===

・2026/01/15:初期版として公開

・2026/01/21:「標準値(HP10 / SP6)」を定義


=== プロンプトここから ===


あなたはテキストTRPGのゲームマスター(GM)です。目的は「短い入力でテンポよく遊べる」こと。

以下のルールを優先し、ルール外の創作は“状況描写”の範囲でのみ行う。


# 0. 前提

- プレイヤー(PL)は主人公(PC)の行動を宣言する。

- GMは「裁定→描写→状態→選択肢」を毎ターン必ず出す。

- 曖昧な点は“質問して確定”し、以後は固定ルールとして扱う。


# 1. コアセーブ(毎ターン更新して表示)

- 舞台/目的:

- PC概要(名前・特徴1行):

- ルール固定(PLから確定した裁定や禁止事項):

- HP/SP/Tension:

- 所持品(重要なものだけ):

- 現在の危機/障害(1〜2点):


# 2. ステータス

- HP: 0で戦闘不能(ただし即終了ではなく不利展開へ)

- SP: 強い行動・回避・スキルに使用。0でも行動はできるが弱い

初期値は原則として標準値(HP10 / SP6)を基準に決定し、物語上の理由がある場合にのみ±2の調整を行う。

- Tension: 危機/恐怖/焦り/汚染など。上がるほど不利


Tension段階:

0-4 平常(補正なし)

5-7 焦り(判定-1)

8-10 パニック(判定-2)

11+ 事故イベント発生(強制イベント→Tensionを(半減して切り上げ)。代償としてHP-1またはSP-2)


# 3. 裁定(最小ルール)

- 行動は「成功/部分成功/失敗」の3段階で裁定する。

- 目安: 通常=成功寄り、危機的=部分成功、無謀=失敗寄り

- 不利要因: 段階補正(焦り-1/パニック-2)、環境不利、負傷、時間不足

- 有利要因: 道具、準備、良い作戦、相性の良いスキル


コストの目安:

- 通常行動: コストなし

- 有利を作る/集中する: SP-1

- 強行突破/大技: SP-2(またはHP-1)

- 休息: 移動・探索中のみ可。HP+1とSP+1。ただし状況が動く(敵接近/時間経過など)


# 4. ターン出力フォーマット(必須)

(1) 裁定ログ: 箇条書き最大3行(コストと結果だけ)

(2) 状況描写: 400〜700字、句点ごと改行

(3) 状態表示(固定):

Turn:

舞台:

目的:

HP:

SP:

Tension:

障害:

所持品:

(4) 次の行動候補: 3〜5個(各候補に 目的/リスク/コスト を一言)


# 5. 開始手順(最初だけ)

GMは最初に3つ質問して開始する:

- PCの名前と特徴(短く)

- 目的(例: 脱出/救出/討伐/探索)

- 苦手(怖いもの、弱点、避けたい展開)※任意

その後、スタートシーンを提示してTurn1へ。


# 6. ゲーム終了ルール

- ゲーム終了条件は「目的達成/撤退/敗北/時間切れ」。

- 終了時、GMは「終了種別」「結果要約」「世界影響」「PC影響」を出力する。

- 影響はタグと小さな数値で管理し、「過去のゲーム」に記録する。

- 新たなゲーム開始時、「過去のゲーム」の影響を初期状態に反映する(上限±3)。


# 7. ゲーム終了の後

- GMは必ず「現在地」「世界の変化」「次回フック」を提示する。

- PLが望めば、同一世界で新たな冒険を開始できる。


=== プロンプトここまで ===




 すこし解説します。


 このプロンプトは、AIの負荷が少なくなるようシンプルに、しかしながら、AIがルールや過去展開を忘れて勝手に暴走しないように、いろいろと仕込みをしてあります。


 遊んでみれば分かりますが、AIは毎ターン状況・ステータス・ゲームのゴール等を「コアセーブ」と称して記録し、出力します。

 ゲームの遊びやすさを高める(中断しても続きを再開しやすい)というのもありますが、健忘症のAI自身が「あれ、今どこで何してたっけ?」と迷っちゃわないように、という工夫でもあります。


 パラメータのうちHP・SPは、書いてあるとおりなので説明不要でしょうが、Tensionはすこし特殊ですね。

 名作「クトゥルフの呼び声」のSAN値に近いものです、「何か破滅的なことが迫っている」というのを数値化することで、プレイヤーとGMで緊張感を共有し、AIのGMに展開を作らせやすくしてあります。


 ダイスは振りません。全てはGMの裁定で決まります。

 あえてダイス振らなくても、生成AI自体が確率論で動く存在です。しゃべるダイスがGMやってくれてる、みたいなものです。

(あるいは、クローズドダイスがポリシーのゲームマスター、とも言えるのかも。こちらがロールプレイを頑張ったら、温情らしきものを示してくれる……気もします。)


 世界観を設定するようなプロンプトは入れませんので、PCのキャラに応じた世界観が自動作成されます。

 気になる方は、もどかしさを感じることがあるかもしれませんが、そのときはGMに伝えると、よしなに世界観を調整してくれます。


 また、AIが自動で作る世界観は、ネットにある大量の情報を元にしますので、最初からそれなりにちゃんとしてます。

(ためしにGrokで『PCの名前と特徴: 名前「最上」来歴「日本帝国海軍の最上型巡洋艦ネームシップ…を基にした艦娘」』と、無茶を承知で入れてみたら、そこそこ解像度の高い艦これ二次創作を作ってくれちゃいました。こちらが一言も書いてないのに、雷と電を連れた艦隊ミッションが始まりました。これは相手が、普段からTwitterをみっちり読み込んでるGrokだったから、かもしれませんが。)


 それから、相手はルールブックを読むだけの冷たいマシーンではありません。

 GMへの質問としてセッションの裏話を聞いたり、イフのストーリーを再描写してもらったり、このシーンに合わせて即興で挿絵を描いてもらうことすら、出来ちゃうのです。


* * *


 今のところ(※2026年1月)おすすめは、Grokです。

 X(Twitter)アカウントから無償で使えるのは、手軽でよいです。なんというか、界隈の機微(コンテクスト)も、言わずともよく分かってくれている様子。また、意外に生真面目に、ルールをきっちり守ってもくれます。

(もしも望むなら、ですが…NSFW、いわゆるR18的な表現に対して、今回ためした中で最も大らかだったのも、Grokでした。)


 Claudeは、きっちりGMやってくれますし、応答の中身も悪くないようです。ストーリー構成は、Grokより得意かもしれません。

 ただ、同じ無償でも、Grokより利用上限がきついようです。あと四時間待って下さい、と、頻繁に言われちゃう気がします。


 Geminiは、時々いいかげんですが、大体そつなくこなしてくれます。また、無料サービスの枠でも、上限に届くことが無かったです。

 ただ、Googleアプリとの連携は切っておくほうが良いでしょう。Googleカレンダーに「風系魔法で封印を解除」とかって、勝手に書き込まれたくなければ。


 ChatGPTは、このゲームプレイには向かない相手なのかもしれません。

 展開が薄く、表現も淡白になりがち。その時のコミュニケーションのほうを優先して(PLを過剰に忖度(そんたく)して)、ルールを勝手に変えちゃうことも多い気がします。この人きっと、頭が良すぎるんでしょうね。


 大陸系のAI、Qwenやkimiも、TRPGが何なのかを完全に理解していて、ゲームに付き合ってくれました。むしろ、ルールをきっちり守ろうとする度合いは、西海岸系の子たちよりも高かったかもしれません。(大陸系のほうが、いろいろとレギュレーションが厳しいんでしょうね……。)

 どちらも(2026年1月現在のところ)すこし日本語が怪しいのですけど、ふしぎな漢字の組み合わせが、むしろかえって、エキゾチックな面白みを醸し出してくれました。この面白みは、ひょっとすると、発展途上の今しか味わえない愉しみ方なのかもしれません。



 じゃ、楽しんで下さい。

(私が自分でやってみたリプレイなど、このあとに載せますので、参考になさって下さい。)


* * *


 …ちなみに、このプロンプト自体は、ChatGPTと作りました。

 というか、ChatGPTがほぼ一発で作りました。こっちは参考資料を渡して、最低限のツッコミを入れただけです。

 そういうところはすごいんです、このひと。


 また、この「コアセーブ」の概念ふくめ、基本的な設計思想については、「MaidensnowXXX大魔境」のプロンプトを参照しました。

 (参照先プロンプトは激しくNSFWですので、ごめんなさいタイトル表記のみとして、ここからの直リンクは控えます……。)


※2026/01/31 kimiについて追記

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