みんなでゲートキーパーモンスター撃破ですね!
「そぉーらっ!!」
──ズサッ!
「……ん。あれ……硬ッ!!」
おかしい。この槍の手応え──……さっきの敵とは違うレベルの差を感じる。
ゴォー!!!
敵モンスターに攻撃を与えた直後、敵の名前、ステータス画面が頭上に表示される。
□―――――――――――――――――――■
『フレイムゴーレム』(Lv8)
・属性『炎』
■―――――――――――――――――――□
「──マズイ!! Lv8このレベルが3体……。」
──シュン!!シュン!!
ひとまず、パーティメンバーの戦闘ラインまで引き下がる。
「任せてくれ!!!」
【挑発】【シールドバリア】
ジョニーが敵を引き付ける。
「わっ、私も!! ええい!」
【威圧の光】
……──ウゴゴゴゴ!! ウッウガア!
呪文によりゴーレム2体が目くらましをくらい、混乱させる。
AGIアップの時間制限は45秒。
この時間はあまり無駄にしたくない。直ぐさまもう1人のDPSに協力を求める。
「ペティさん一緒に行きましょう!!」
「ああ、無論。そのつもりだ!!」
「えっと! ……そうだこれ。はい!!ペティルさん!!」
【光の加護!!】 【光の加護】
《▫光のヴェールによって、特定の属性のステータスダウンを無効化する》
《属性攻撃上昇10%》
《▫無効化:受ける体術攻撃のクリティカルを一定時間を無効する》
【▫加速:身体能力の上昇】
──フォオン!!
ゴーレムに効果的な属性ステータスアップ、属性耐性がペティルにも付与される。
「はあああぁっ!!!」
「──これで!!」
「「おわり!! だ!!」」
──ウゴォオー!!!
ズガガガガン!!
目にも止まらぬ2人の連撃、連携力でゴーレム軍団を一掃する。
そのコンビネーションは初めてパーティを組んだ2人とは思えない位のチームワークであった。
剣技と槍による攻撃のシンクロ。
相手の行動を鈍らせる槍スキル【パラライズアタック】を発動させ、1体目のゴーレムを拘束。瞬時阿吽の呼吸でペティルがそれを凄まじい連撃により撃破。
それに次ぐ2体目、3体目とスムーズに片付けていった。あっという間に殲滅完了。ゴーレムの脅威は消え、パーティへと立ち塞がったその巨体が砂と消え消滅する。
「──……凄い、この人何でこんなに息が合うんだろ……。」
「よし、これで先に進めるね。リリー良い連携だった。さ、宝箱を開けよう」
「お!! ホントだキタキタ!」
……──ジャラァ。
ピロロン。
◇―――――――――――――――◆
▫フレイムゴーレム3体撃破。
・《戦利品》
ゴーレムのレンガ×6
ヒールポーション×2
636ゴールド
・ ゲートキーパー戦利品『赤宝箱』
・ダンジョンディメンションアイテム『鍵の欠片』
◆―――――――――――――――◇
「おぉっ。結構良さげなドロップ……! さてさて宝箱っ。宝箱っ!!」
──……ギィイイ。
宝箱を空け、その中身が露わになる。
「えっ!! わぁああ!!! いーなー!!これ!!わー!」
「おぉ、良いじゃないか。」
「ふふっ。この装備は絶対リリーさんですね!」
【装備アイテム:フェアリルパーカー黒】【装備アイテム:フェアリルフード うさ耳】その2つが宝箱の内容だった──……。
アイテム投票の結果は無論、種族がフェアリルのリリーに集まりそのアイテムを獲得する。
……──|E【装備】
早速装備する。
自分のしっぽを追いかけながらくるっと一回転。ダボッとしたモフモフでふりふりのスカート付きパーカーと黒兎の耳付きフードがとても可愛い。
とても個性的でゴシックな色合い、そのスキンの魅力に引き寄せられるリリー。
「どうかな!! みんな!!」
「ああ!! とても可愛いよリリー」
基本無表情なペティルがにこっと微笑んだ。
ぽわっ。
──……プシュー!
「あっ、あわわ。さ! さーいこー!! あはは!!」
耳まで真っ赤になってしまったその火照る顔をフードで隠しながら次の階層への扉へと駆け足になるリリーであった──……。