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ようやく時空の扉と異次元の入口ですね!


……──異次元ポータルアクセス。


──フレンド、またはパーティを募集しますか?


「んーっどうしようかな。初期ダンジョンだし、まずはソロでじっくりレベリングするのも手だけど……。」


いつも居る相方、桃華の存在が一瞬脳裏にチラついた。


「ははは、モモにも振られちゃったしー新たな出会いにも期待しますか!!」


あまりにも悲しい独り言を呟きながら、リリーはパーティ募集のボタンをタップする。


検索結果が合致し10秒足らずで4人パーティが完成する。


──プレイヤーが見つかりました、そちらのダンジョンへ転送します。


フィフィフィン。


1人はNPCそのほか2人は今さっき始めたであろう新人プレイヤーが条件に合いパーティメンバーとなった。


「初めまして!! 私リリーって言いますよろしくー!!」


「ああ、よろしく盾なら俺に任せてくれ。」


「はっ!! 初めまして!! 私、魔法使い装備初めてで……!! いや、なんでもないでしゅ!! せっ精一杯頑張ります!!」


──……白髪の巻き髪長髪少女が噛んだ。なんかたどたどしい子だなあ、ちょっと可愛いかも。


「……ああ、こちらこそよろしく……、頼むよ。」

青く吸い込まれそうなルビーのような瞳に紫がかったボブヘアの中性的なイケメン女剣士スキン。


彼女なりにこだわっているであろう出で立ちがより一層彼女への期待感を増す。その冷静沈着な佇まいからこの人となら楽しくゲームを出来ると思った。


──が、気になる事が1つ。


戦闘が始まる前にその女剣士と少しでも仲良くなりたいと思ったリリーは会話を続ける為、女剣士さんの綺麗な瞳を目で追ったのだが──……。


追えば、追うほどに彼女の目線が逃げていく──……。


「ありゃ……。私そんなに目付き悪くキャラメイクしちゃったかな……。」

ボソっと他のプレイヤーに聞こえない程度の小さい声でそう呟く。


「ごめん! べ、別にそんな事は……ない。」


『……?あれれ、聞こえちゃった?」


「この剣士さん 何だろう。人見知りなのかな……と言うかなんか不思議な人だなあ……。ん〜っ……。ま! いっか!! 気になるけど今はダンジョン攻略が1番大事!!』


「皆さんありがとうございます!! それでは行きましょうか!!」


「はっ、はい!!」


「おう!! よろしくな」


「よろしく頼む。」


「へへー〜!! 楽しみましょう!! あっ、そうだ。ダンジョンに行く前に自己紹介! 私リリーって言います! 改めてよろしく!!」


「おう!俺はジョニーだよろしく」


「はひっ!! 私はツバキって言います!! 気持ちはずっと魔法使いです!! 今作からですけど……。へへ。」


「リリーか。是非ともよろしく。私はペティル初ダンジョンお互い楽しもう。」


「よぉし!! それじゃあ行こう!! アクセス!!」


◇◆◇


……ゴゴゴ。

──ズオオォン!!


バチバチと電撃の様な音を鳴り響かせ、ポータルからの次元移動が完了する。


「こっ、…─ここが!! Dgoの初期ダンジョン!!」


──異次元ポータル《火炎渦巻く炎の洞窟 第1階層》にパーティはアクセスした。


灼熱の渦やマグマのようにグツグツと煮えたぎる危険エリアが至る所に設置される過酷な環境。暑さも尋常ではなく常夏の比ではない。


「すっすごーい!! あつっ!! 当然ですけど、めちゃくちゃ暑いですねここ!!」


「……。これは、流石に参るな……。よし。皆これを」

──パリン。


「ん? ペティさん どしたのって なっ!!」


「「暑くない!!」」

ペティルが大きい硝子の小瓶のようなものを割ると、パーティメンバー全員が【炎耐性】を獲得したのか、へたばる様な暑さを完全に克服したのである。


「すっすごい!! ペティさんそんなアイテムどこで!!」


「ああ、これかい? 実は私このダンジョンは1回クリアしてるんだ。だからこれは1周目の獲得アイテムでね。これなら少しは楽に動けるだろう」

にこっと、その綺麗な笑顔をこちらへ向ける。


──リリーは確信したこの野良は当たりだと。

6話でした続きます。

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