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戯曲 トルーデン  作者: 岩﨑大翔
11/11

第三幕 第三場 お昼寝

 第三幕第三場

 

 トルーデンの自室

 トルーデンとオリヴィアが入ってくる。

 

 オリヴィア

トルーデン様、お父様とても聡明なお方なのね。私とても感心したわ。

 トルーデン

そうだろう。私は父のようになれたらといつも思う。しかし背中は大きい。そして遠いんだ。なあオリヴィア、そういえば今度城下に行った時のこと、少し面白かったんだが話を聞いてはくれないか。

 オリヴィア

ええ。勿論よ。どんなお話なの?

 トルーデン

二人の聡明な人と出会ったんだ。いつかこの宮殿にと思っているほど素晴らしい方達だ。

 オリヴィア

ええ。それで?きっとすごい人のお話なのね?

 

 暗転

 10秒経過

 明転

 

 オリヴィア

まあ、そんなことがあったのね。でも不思議ね、ねえ窓を見て?空はこんなにも綺麗に晴れ渡っているのよ、私には何も翳りが見えないんだもの。川のこと?魔女のこと?でもきっと大丈夫よ。お父様は素晴らしいお人だし、何も心配はないわ。このお城だって、外にも内にも門があるし、たくさんの兵隊さんが守ってくれているんだから。むしろ、そうよ!不安は、やっぱり漬け込まれやすいなんていうじゃない?気を強く持つべきよ。私のトルーデン様でしょう?大丈夫よ。

 トルーデン あゝ。ありがとう。でも油断が足を取るのは本当だろう。君にも万が一がないともわからない、部屋の鍵はよく確認しておくんだよ。

 オリヴィア

ええその通りにするわ。ねえ、そういえばだけど、また街に行くだなんて聞いたわ、本当なの?もう少し私の方を構ってくれても良いのよ。ねえ、それって本当?

 トルーデン

本当だよ。国の将来のためだ。それに、話したような素晴らしい人格者がまだ私との出会いを待っているかもしれないんだ。私はその責務を果たさなくてはいけないよ。幼い頃父も昔はそういう人だったと聞いた。危ない目にもたくさんあったみたいだけど、信じられないだろう?でもだからこそああいう偉大な人になれたんじゃないかと思うんだ。もうきっと全て揃っているはずなんだから、あとは経験ばかりだよ。

 オリヴィア

ふふっ。そうね、私が間違っていたわ。貴方のまっすぐな瞳を見ていると、そうねぇ、ほんとうっとりしちゃう。私いつまでも貴方の話が聞いてられるわ。


オリヴィアが目をまどろませ、上品に欠伸をする。立ち上がりベッドの側に向かって歩きながら


 オリヴィア

ふふっ、ねえ、昼下がりってとっても眠くなるのね、トルーデン様、ちょっとこっちへきて?

 

 トルーデンを手招きする。

 

 オリヴィア

一緒にお昼寝しましょ?もう今日は私のそばにいても良いんじゃないかしら?

 トルーデン

オリヴィア、ほんの少しだけだよ?

 

 二人でベッドへと入る。

 

 暗転


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