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優柔不断の為すところ  作者: K生
1/2

しぬ

初投稿です!大目に見てもらえると嬉しいです、文字数少ないですけど良ければ見てってください



1月の下旬

授業が終わり、駅までの道を楽しげに歩く男子高校生が2人。

矢沢悠里(やざわゆうり)駒田貴斗(こまだたかと)である。

悠里は一見チャラそうに見えるが小心者で、調子だけはいいのでクラスのカーストでは上の方な性格をしている。

貴斗は悠里とは反対の大人しそうな見た目で実際そんなにうるさくするような人間ではないが、ノリに乗ったり聞き上手だったりでこれまたカーストで上の方な人柄である。


「今日も疲れたなぁ、加藤は話長くてダルいわ」


悠里は帰りに決まって言うこのセリフを今日もまた吐いていた。

加藤とは担任のことであり、30代後半の少し神経質な教師だ。


「まぁな、加藤先生だしね。それより明日の課題とかやったん?」

「やっべぇ明日か…やっぱ出さんとなあ。」


2人とも成績は悪くなく、悠里の方は授業態度があまり良くないせいで担任の加藤からお小言を貰っていたりする。

尚、偏差値は平均的な普通の公立学校である。


そこそこ人が居て、そこそこな規模で、学校からの最寄りである駅に着き、2人はいつもの時間に来る電車を待ちながらだらだらと帰った後の事を話していた。

もうそろ電車が来る時になったので、席に座れるように1番線路に近い場所で待機していた。


するとそこでスマホを弄りながら話していた貴斗が寒さで手の感覚が麻痺し、謝ってスマホを落としてしまった。

線路の近くに立っていたのもあって、あろう事か線路にスマホを落としてしまった。スマホは命と同じくらい大事だと日頃から言っている貴斗が、それを見た瞬間顔を青く染めていた。

咄嗟に貴斗は飛び出してスマホを取りに行った。

そしてホームに響く特急列車の通過を知らせるアナウンス。


「やべぇって早くしろ!!!」


悠里がかなり慌てた様子で貴斗に催促する。

急いでポケットにスマホを仕舞い、ホームに上がろうとする貴斗。だが貴斗は普段あまり運動もせず、筋力的なものが平均的な男子高校生より少し劣っていた。

モタモタしている間に電車が遠くからかなりのスピードで走ってきているのが見えた。特急列車なだけあって速度も出ており、今いる駅は停車駅では無いので、近付いても速度は落ちないだろう。

電車が近付くに連れて、貴斗の焦りも増していった。

さっきから何度もチャレンジしているが、焦りが増したことで力が上手く入らずもたついている。

悠里は悠里でパニクっており、自分はどうするべきか決めあぐねていた。そして悠里は最悪の結末が頭に過ぎった。

迷っているべきではないと、やっと気付いたかのように


「おい!!手ぇ取れ!!」


悠里は頭の中に一瞬で駆け巡った様々な想像を振り払うように貴斗に手を取るように叫んだ。

既に涙目になっていた貴斗は悠里の手を慌てながら急いで取り、助かりたいと心から願うばかりに


悠里の手を必死の力で引っ張ってしまった。


「「!?!?」」


手を掴んだ瞬間に必死な力にで引き寄せられた悠里は手を取るために前傾姿勢になっていたこともあり、油断したせいで線路に落ちてしまった。

そして線路に背中を強打し、ガハッと息を吐く。

貴斗は引っ張ってしまった悠里が手を掴んだまま倒れたことで一緒に倒れてしまった。

そして2人がそこで見たのは…最後の光景だった。

もう目前まで近付いているフルスピードで走る電車であった。


短いけど長くしていくつもりです

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