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Rap1094-えっ、頭痛、嘔吐、呼吸困難 キノコ中毒?4-3

Rap1094-タムラ先生夜間外来総合


Rap1094-えっ、頭痛、嘔吐、呼吸困難 キノコ中毒?4-3

 

 勇哉は、典子のディナーを十二分に堪能した。

予想を超える美味に、勇哉は驚きの連続だった。

「典子・・・本当に美味しかった!」

 「うれしぃ、わ!!」

「典子の荷物から香辛料や、ハーブの匂いがした・・!」

 「それで・・・?」


「うん・・まあ・・・!」

 「何が・・・言いたいの?」

「典子・・・、ある程度は出来ると思っていたが・・・!」

 「それで・・?」

「まさかこれ程まで、本格的に・・・・・出来るとは!!」

 「!!!・・・!!・・・!!!」


「途中で・・・投げ出すかと・・・!」

 「思った・・・・んだ!?」

「本当に申し訳ない! 心から謝る!!」

 「別に・・・いいの!」

 「きっと・・・そんな彼女に・・ばっかり!!」

「実は・・・、そうなんだ!!」

 

「そうよね、あなた・・・純だから・・・」

「騙されてばっかり・・なのね!?」

「僕が食べた料理で・・・」

「今日のが・・・世界一美味しかった!!」


 「そう・・・!!」

「その言葉で・・今までの事帳消しにしてあげる!!」

「わぁ・・良かった!!」

その言葉が終る頃、二人はきつく抱き合った、どちらからともなく!


軽井沢の深夜から・・

早朝まで、冷え込みがきつかった。

しかし、二人はそんな寒さはまるで感じなかった。

例え毛布一枚に包まっていても・・・・


少し早めに二人はベッドから起きて、

別荘の散策に出かけた。

散策から帰り、近くのベーカリーから出来立てのパンを買って来た。

その時はさすがに車で移動した。

早朝は車が進入出来る時間だから・・・

 

そのベーカリーに記憶はあった。

そして、何故か自分の両親と同じくらいの店主から、

軽く会釈された。

勇哉も、微かに記憶の、切れ端が・・・見えたようだ!


勇哉は、そこで食べる事を典子に勧めたが、

典子はそれを拒否した。

  「ねえ、二人きりの朝食がいい・・の!」

勇哉は、典子の気持ちを十分理解して


「わかった、・・・・・そうしよう!!」

典子はその後、精肉店でこれも自家製のハムと、

朝取り卵を購入した。

その店でも、店主に挨拶された・・・気がした。


 二人は、別荘に戻り、キッチンに材料を並べ、

予定通りの料理を作った。

今朝は、あえて二人でキッチンにいたい気持ちを、

典子は制止して・・

「もう・・・、勇哉クン ちゃんとお座りしてなさい」

「はい!」もう勇哉その言葉しか無いのだろう。


勇哉は典子のエプロン姿を、眩しく、頼もしく、

自愛のこもった瞳で見つめて、

至上の幸せを噛み締める。


何故かにやけている自分に、心で“最高に幸せ”と呟いた。


昼食まで二人は車で少し遠くに出向いた。

勇哉は小さい頃父親に連れて行かれた、

ある場所に向かった。

 そこは、日の入りの少ない、湿気の強い林に向かった。

そこは、この季節の味覚の一つ、そうキノコ狩りの出来る場所だ。

 勇哉は当然食用と、毒のあるキノコの分別はつく・・・・・


「ねえ、これ大丈夫?」

色鮮やかなキノコに目を付けて取ろうとする典子に

「だめ! それはダメ!!」

勇哉にしてみれば、かなりきつめの口調で言った。

 「そうなんだ・・・?」


「まず、色鮮やかなのはダメ・・なんだ!」

少し歩き続けて、典子は大きめの木の周りに、

多くの地味目のキノコを見つけて 

「これは?」

「うん、これは大丈夫だね!」


 「勇哉、意外と凄いんだね!!」

「何が・・?」

 「だって、今の若い男性ってこう言うの、苦手じゃない?」

「わぁ、典子・・酷い・・僕だって・・少しぐらい取り得、あるよ!」


 「そうだよね・・・凄い、 ごめん・・ね!!」

「まあ、典子の料理の腕と比べたら・・・たいした事、ないかも?」


しかし、ほんの少しの二人の心の隙間に・・・大変な事が・・・・



 

ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来(総合) R1094


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr



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