表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/288

Rap1090-体が痒くて寝むれない・・疥癬2-1 

Rap1090-タムラ先生夜間外来総合


Rap1090-体が痒くて寝むれない・・疥癬2-1 

 

 麻生あそう弘枝ひろえは、叔母を迎えに、

老人ホームに車で出かけた。

祖母は老人ホームに入って半年、体の自由が利かなくなり、

月に2度家に帰る。

 叔母を迎えに行く為、弘枝はワゴンに車を変えた。

理由は、ワゴンで無いと車椅子が入らない。

当然父親からの援護を受けてだが・・・・・


「麻生さん、家でゆっくりして、楽しんで来てね!」

 「うぅ・・うん!」

叔母は、うれしそうな顔を看護師さんに見せる。

 「看護師さん、それでは明日午後6時に戻ります!」

「はい、それでは、気をつけて・・ね!」


送り迎えは殆ど弘枝の仕事だ。

弘枝は、この後が大変なのだ。

 まず、車から車椅子を出し拡げる。

その拡げた車椅子に、叔母を車から抱きかかえて、車椅子に移動する。


これが、とにかく大変だ。

介護の仕事をしている人は難なく移動出来るみたいだが・・・

しかし、弘枝は経験が無い、そのため本当に苦労する。

弘枝は身長160センチ体重**で、それ程小さくはない。

祖母を落とさないために、抱きかかえて車椅子に移動する。

その仕事の回数は1泊で最低3回から4回だ。


祖母を家のベッドに寝かせ、一安心

だが弘枝は、部屋に入り体中に痒みを感じる。

原因をあれこれ考える。

家の中には蚊や虫が侵入しないように、十分に注意している。

 

弘枝は体に虫や蚊がつく事を極端に嫌う。

咬まれたり、刺されたりすると、直ぐに真っ赤に腫れ上がるのだ。

 これは、両親から貰った、大嫌いな一つだ。

脚が刺されたりすると、直ぐに腫れてミニが穿けない


今真剣に原因を探る、思い当たる事が一つある。

それは、シェリー、そう家で飼っているダックスだ。

しかし、ダックスは犬猫病院で蚤の駆除は完璧だ。

 母親に、体に発疹が出来て痒い事を伝える。

すると母親も同様の事を言う。


「ねえ、ママ、シェリー・・に蚤居ないの?」

 「そうね、ママもそう思って検査したわ!」

「で、結果は・・?」

 「それで?」

「彼は無実だわ!!」

 「そう、それじゃー犯人は?」

「不明よ!?」

 

「へえ・・・そうなんだ?」

「それで、ママも困ってるの!」

 「そうよね、ミニは履けないし・・・」

「服が困るのよ・・ホントに!」

「そう・・・、そうなのよ!!」

「あなたも・・脚赤くなってる!」

「この体質、ママが原因・・なんだ!?」 


「ダニの駆除は先月業者に頼んで・・駆除出来たし?」

 「シェリーは無実だし・・??」

「じゃー、パパかしら??」

 「でも・・パパそんなに痒がっている様子無いわよ!」

「ねえ、貴方一度皮膚科で見てもらったら?」

 「えっ、私が??」


「そう、貴方が今の状況で一番酷いんじゃないの?」

 「まあ、そうかも・・・!」

「そうね・・・、痒くて昨夜なんか寝れなかったわ!!」

「じゃぁ、貴方が行くのが本筋ね!」

 「分ったわ!?」

「明日、早速皮膚科に行くわ!」


だがしかし、弘枝はめんどくさいのと、時間の関係で、

近くの診療所に受診した。

診療所の、診断は、ダニ・・・、

それも犬か猫のが、人間に移ったんだと言い張られ。

 ステロイド軟膏と、抗アレルギー剤、それにセレスタミンを、

処方されて帰宅した。


殆ど、医院が繁忙で患者の話を聞いてもらえる状態ではなかった。

しかたなく、弘枝はもらった内服薬と塗り薬を服用した。

だが、幾分かゆみは薄らぐようだが、

発疹は全然と言って良いほど改善されない。

 それ以上に、発疹の箇所が広がっている気がする。


その事を、ママに話すと、私が診療所に言った事を責めた。

実は、ママも同様の事をしたのだ。

どうも、親子似たような事をする様だ・・・

弘枝は、ネットで少し調べる事にした。


ネットで皮膚科のページを調べると、どうも、

原因は祖母に有る気がして来た。

祖母が施設で痒みの元を、我が家に運んで来た可能性が色濃くなった。

 おそらく、疥癬だろう、と言う結論に達した。

すると、治療法は根本的に違う。


 あの診療所の先生・・・、

文句言ってやりた衝動に駆られた。

だが、忙しさを理由にして、私の話をもろくすっぽ聞かないで、

薬を出す神経には、腹立たしい。

ママは、果たして何処へ診察に行ったのやら、


そのママも同じような目にあっている。

だから、あの時ママは皮膚科に、

受診するように言ったのだろう・・・か?

兎に角、明日は、皮膚科に受診しない事にはらちが明かない。


弘枝は総合病院の皮膚科に受診する事にした。

初診の受付を済まし、皮膚科の前の椅子に神妙に座っていた。

 弘枝は、順番が来るまで患者さんを観察した。

本当に、様々な患者さんがいる。

包帯を頭に巻かれ、頭全体を真っ白なネットで包まれ、

下を向いて出て来る患者。


顔が真っ赤で、アトピーの病歴が長いのか、

ステロイド焼けしている中年のおじいさん。

ニキビ真っ盛り、青春している15歳から16歳の一見男子に見えそうな、

体格の良い女子

 

想いっきり日焼けで、まるでここはビーチかと言わんばかりの、

露出の多い服でブラの紐がズレルのですら、

痛そうな後悔たっぷりのギャル。


 

ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来(総合) R1090


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ