Rap1077-階段から転落・・意識は、出血は?3-1
Rap1077-タムラ先生夜間外来総合
Rap1077-階段から転落・・意識は、出血は?3-1
小雨の降り続くる都心の歓楽街、
今夜は何故か一人でゆっくりと呑んでいた。
今でも彼女の周りにオーラが・・・
その名は永山弘美26歳。
今は少し仕事の途切れた、実力派女優!
プロデューサーと仕事の打ち合わせで、
あるホテルのラウンジで待ち合わせて落ち会い、
新企画のトレンデードラマの準主役として決定した。
その後一人で呑んでいた。
普段は酒に強い弘美だが、何故か今日は気分がイマイチだ。
原因は、自分が主役にならなかった事だ。
そして、次はきっと、等とおだてられ泣く泣く了承したのだ。
そのまま場所を変えて、自分を納得させるために、酒を飲む。
もう既に調子が6本、目の前に並んでいる。
当然マネージャーも、返している。
そこで、トイレに行こうと階段をおり始めた。
ズルズル、ガタン・・ うっ、 ゴロゴロ・・・
何と弘美不覚にも階段を踏み外し、暫く動けない。
鮮やかなパールホワイトの、ワンピースがまくれ上がり下着が丸見え
パールのネックレスも頭の上に弾けている。
起き上がれる状態ではない、
そのままゆっくりと後頭部から鮮血が・・・
意識も・・・
右下肢から膝に掛けて、脚の位置がおかしい。
膝から下肢にかけて骨折か・・・?
店の従業員が叫ぶ
「救急車! 早く・・救急車だ!」
レジにいた女子従業員が電話をした119番に
「はい・・・、消防署です、火事ですか! 怪我ですか!」
「怪我です、怪我、階段から落ちで・・・!」
「落ち着いて下さい! 状況を詳しく教えて下さい!」
「頭から出血、それに・・意識が無いみたいです!」
「場所を教えて下さい!」
「クラブ***青山***住所・・・999です!」
「ハイ、***病院 夜間外来受付です!」
「救急搬送要請です。」
「年齢25から6歳前後!」
「階段から落ちて胴部外傷右足に骨折 意識不明です?」
受話器を手で塞ぎ
「先生よろしいですか?」
麗奈が確認
「いいぞ!」今日は単純にOKサインだ
「受け入れ、OKです!」
「了解、ありがとうございます!」
「8分で到着予定です!」
傍で話を聞いていた、伊藤愛美少し不安気味、
何処か麗奈さんだと対応の仕方が違う。
タムラ先生を愛美きつく睨む。
いかにも拗ねて、いる様子が伺える。
「あら、伊藤さん・・・何か?」
「いいえ・・・何でも・・・!」
二人の言葉の隠れたバトルが、
段々とエキサイトしている様子が、
葵ちゃんにはよくわかる。
伊藤先輩が来るまでは、私にだってチャンスが・・・
あったのに・・・
程なくして、救急車のサイレンが・・・そして止まった。
既に、3人とも救急外来搬入口に揃って立っていた。
当然タムラ先生も待ち構えている。
救急隊がストレッチャーを運び入れる。
それに群がるように4つの白衣が一斉に分担して、
患者の必要な場所へのアプローチをはじめる。
血管確保、脈を診る、脚の状態を確認、
酸素マスクを救急車のから病院へのと、差し替える。
もう既にチームワークは万全だ。
「頭部に裂傷、出血まだあります!」
「意識レベル、回復の兆し!」
「右膝から上肢にかけて骨折濃厚!」
「よし、CT検査、頭部、膝から下肢」
「膝から下肢にXP2方向 胸部XP 腹部XP2方向!」
「血液検査、尿検査、急げ!」
「はい!」 「はい!!」
採血は愛美が担当、そして、バルーンで、尿検査を行う。
CT検査、XP検査で麗奈と葵が検査室へ運ぶ。
葵ちゃんが搬送中に、患者の顔を見ながら、少し驚きの声を発した。
「麗奈先輩!」
「この患者・・・芸能人よ!」
「そう・・でもそんな事は後で・・」
「早くCT室へ運びましょう!」
「あっ、ハイ・・・勿論!!」
麗奈も、そう言いながら患者の顔を、
今以上に真剣に見ている。
CTのホールにセットして、外で待つ麗奈と葵ちゃん、
口火を切ったのは何と、麗奈だった。
「永山弘美さんね!」
済まして、麗奈は言う。
「あっ、先輩だって・・!?」
「そうね・・・・、それに今は患者さんから離れているわ!」
「そう言う事ですか?」
やや納得気味の葵ちゃん
「そう、私にだって・・芸能人の事・・少しは分るわ!」
「へえ・・以外・・それに何かありそう・・?」
「他には何も無いわ!」
「本当ですか・・?」
「ほら、患者者さん、もう終わりよ!」
「急ぎましょう!」
「はい、オペ室ですね?」
ただ今のCT画像は、オペ室のモニターにも同時に写されている。
それを、タムラ先生見ていた。
そして、CT画像は脳外科の先生もCTルームで見ていた。
そして、ナースセンターが急にあわただしくなった。
永山弘美のマネージャー、そして関係者。
一番めんどうくさいのも来ていた。
そう、マスコミだ。
マスコミには、危うくカメラを回される所だったが、
事務長が飛んで来て寸前の所で阻止出来た。
しかし、マスコミはうるさい。
永山弘美の病状を聞かせろとうるさく詰め寄る。
「どうなんですか、永山さん!!」
「命に別状は・・・?」
「教えて下さい!」
困った、事務長タムラ先生に泣きつく。
「マスコミが、記者会見をしろとうるさいのです。」
「ほっとけ・・よ!」
「でも・・・それじゃあ・・・!?」
「分った、検査が分り次第明日に行うと言ってくれ!!」
「はい・・・!?」
事務長は、何とか取り繕って、マスコミを追い払った!
今回はこれまでです
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1077
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr