Rap1074-高熱が続き風邪・・いや違う?-2
Rap1074-タムラ先生夜間外来総合
Rap1074-高熱が続き風邪・・いや違う?-2
店長と、山下亮助との誤解は暫く続いた。
だが亮介の必死の訴えで、薫がやばい事をやっとの事で理解してもらった。
「店長、薫さん熱が酷いです!」
「!!・・!!・・」
少し落ち着きを取り戻した店長、横たわる五十嵐薫の姿をまじまじと見て、
事の重大さを、やっと理解出来た。
が、しかし自分の非を認めようとせず、ばつが悪そうに、
亮介をどやし付ける。
「何で、早く言わねぇーんだ!!」
「だから、さっきから・・説明してましたよ!」
「店長、それより早く薫、病院に連れて行かないと!!」
「そうだ、お前早く病院連れて行け!」
「でも・・・何処に連れて行けば?」
「お前知らねーか?」
「あっ、最近夜間でも診てくれる病院、知ってますよ!」
「何処だ、そこは何処だ!」
「今調べてます!」
そう言って、亮助は自分の携帯を検索して病院に連絡した。
「ハイ、***病院夜間外来です」
「どうなさいました?」
「実は、熱が高熱で・・・だるいのです!」
「他には?」
「ハイ、高熱で今ボーっとして寝てます!」
「意識が無いのですか?」
「そうみたいです!」
電話の相手がいらいらしているのが明らかにわかる。
「では、車でも救急車でもいいですから、直ぐに連れて来て下さい!」
「ハイ・・・直ぐに!」
「どうなんですかね? 今の電話!!」
看護師の伊藤愛美、タムラ先生にOKサインをもらって、
患者の受け入れを指示した。
今ここに、看護師の麗奈はいない。
タムラ先生と愛美の少し緊張の会話が続く。
「患者は女性! おそらく好きなんだろう!?」
「それで、如何していいのか・・彼が動転して電話!」
「ですか・・・ ねぇ?」
「そんなところだろう! 男は純情なんだよ!」
「先生も・・・そうだったのですか?」
愛美も麗奈がいないのをいい事に、
タムラ先生と必要以上の会話。
もしかすると、愛美もタムラ先生に好意が・・・・・
程なくして、患者らしき女性といかつい体格の男性、
それと今時のスリムな男性が入ってきた。
いかつい男性が、ぐったりした女性を負ぶって・・・
その後ろを女性の靴とハンドバックを持ってついて来た。
「そこに寝かせて! そっとね・・・!」
看護師の伊藤愛美が、いかつい男性に指示した。
「はい!」
返事をしたのは何と、スリムな男性山下亮介だった。
その返事に納得のいかない素振り。
彼女を今まで負ぶっていた、いかつい男店長
「おい・・!」
「いいから、早く寝かせて! 」
今度は、そのかなり強気の愛美に目線を送るタムラ先生。
“あれ・・・この看護師も 強そう・・気が!!”
「先生、看護師はみんな強いですよ!!」
「そうだよ・・な!!」
やっぱり、思っていたのだから声に・・・・
愛美も無言でタムラ先生を睨み返す。
「どうしたの!」
気持ちを切り替えて、患者の薫に優しく声をかける。
薫は病院に着いたせいか、意識は戻って、
先ほどの夢のような、空を飛ぶ感じはもう既に無い。
“あの背中・・・気持ちよかったな!”
「貴方たち、外に出て下さい!」
「はい!」「はぁい!」
二人は追い出された。
当然だ、これから女性の診察だから・・・
「はい、昨日から熱が出て・・・それにだるくって・・」
「何で直ぐに来なかったの?」
「風邪だと思って・・・!」
「まあ、熱が出て・・だるければ・・・でも今のあなた?」
「はい!!」
何を言われるのやら、聞かれるのやら・・・ドキドキの薫、
それにこの先生意外とイケテルかも・・・・
「トイレに行く回数・・極端に少なくない!?」
「はい、仕事柄・・!?」
「膀胱炎とか、尿道炎、腎盂腎炎になった事は?」
「い い え・・・!」
「検査! 尿一般、血液一般至急だ!」
始めが肝腎、あの看護師に付け込まれないように少しきつめに・・・
「はい!」
来たな、麗奈さんとは扱いが違う・・・
明らかに、私を意識して・・る?
「点滴もやるぞ!」
「はい、採血は留置針で・・・そのまま点滴出来ます!」
「中身は、スルペラゾン1gでいいですか?」
愛美は、この患者再発を繰り返していそうな感じなので、
セフェム系の抗生剤に、βラクタマーゼ阻害剤混合の抗生剤を指摘した。
「それに、アドナ50mg1A アスコルビン酸500mg1A
「トランサミン500mg1A!」
くそ・・・! あいつもやるもんだなあ・・・
ふらふらする五十嵐薫を、付き添いながらトイレに連れて行く葵ちゃん。
薫から渡された、生暖かい検尿コップの中を、職業柄つい覗き込む。
やっぱり尿が汚れている、急性腎盂炎、膀胱炎か・・・
今までの状況を静観していた葵ちゃんはふと考える。
麗奈先輩と愛美先輩どちらも美人なんだよな?
麗奈先輩はミス順日本だけど・・
あの伊藤愛美先輩も何処かで見たような・・・たしか雑誌に・・・
えーと・・週刊誌だったかな?
血液検査の管2本を持ち検査室に向かう伊藤愛美、
ボーっとしながら歩いている葵ちゃんに
「ハイこれもお願い! 早く行ね!」
わぁー言われた・・・・!
あっ・・・思い出した。
そうだ、サッカー選手の***と2ショットだ!
愛美さん結構盛んなんだな・・・次はタムラ先生・・・うむ・・ヤバイ!
今日はここ迄
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1074
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr