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Rap1006-えっ飲み込んだ・・・ダイヤの・・!2―2 

Rap1006タムラ先生夜間外来総合 


Rap1006-えっ飲み込んだ・・・ダイヤの・・!2―2 


 「涼がわるい!」

「違うだろ!」

「香奈が飲んでしまうから悪いんだろう!」

 「涼・・・」

「香奈だ!」


ほかの患者さんに迷惑がかかるので、二人、

隔離病棟に閉じ込めた。

何しろ、お互いをけなすだけで全然反省の色が無い。

隔離病棟と言っても精神病棟ではない。


たまたま最上階に開いていた個室があったので、

そこに閉じ込めたと言った感じだ。

最近めったに使わなくなった、政治家や、会社のトップの、


隠れ蓑として使われていた事が多かった。

しかし最近はその様な使用もいろいろ問題があり、

空室となっていた。

また涼の父親の入れ知恵もあった様だ。


「あんたたち、まだそんな事で喧嘩してるの!」

「いい加減にしなさい!」

 「だって、・・」

「だっても、へったくれもありません。」

「今から、レントゲン室に行きなさい!」

「タムラ先生が待っていますよ!」


 「はい?」

 「で、どうするんですか?」

「それは、検査次第!」

「いま、イヤリングがどうなっているかが、重要よ!」

 「お腹切るのですか?」

心配そうな、香奈

「だから、検査次第よ!」

「ほら、早く行って!」


二人で部屋を後にしようとする二人に、麗奈は涼に、

「君はここにいなさい!」

「結果は後で教えてあげるから・・・!」


と、香奈を連れて、エレベーターに向かう。

心配そうに香奈を見守る涼、これは、タムラ先生の指示なのだ。


「看護師さん、これから私どうなるの?」

「大丈夫よ、タムラ先生がうまく処理してくれますから!」

「ねえ、看護師さん?」

「タムラ先生って大丈夫!」


「貴方、どう思う?」

「うん、少し怖そうだけど、優しそう・・・」

「そうよ、貴方の思った通りよ!」

「ねえ、麗奈さん、タムラ先生の事好きでしょう!」

 

「えっ、どうして、・・・」

「見てればわかるもん? 私、意外と敏感だもの・・!」

 「・・・そんな事ないわ・・・・」


「うそ、うそだね!」

「お互いに信頼しあっているもの、すべてに関して」

 「一緒に仕事する機会が多いからよ・・・」

「いや、違うわ、特別な空間二人で作っているもん!」

 「・・・・!?」


 「貴方、何でこんな無茶したの?」

「よくわからない、寂しかったからかな?」

 「でも、貴方の体今、結構危機よ!」

「そうなのよねー」

 「そうなのって! 貴方、他人事みたい!」


「お腹切るって、痛い?」

 「そうねー、でも、そうと決まったわけじゃ・・・」

「涼君は、何て?」

 「まるでだめ、ただおろおろするだけ!」

「彼とは、どうして付き合ったの?」


 「合コン」

「どれ位前から・・」

 「半年前から!」

 「はじめ彼、すごく優しかったわ!」

 「欲しいもの、みんな買ってくれたわ!」

「そう、でもそう言う人って、いい人なの貴女にとって?」

 「そんな事ないわ」「でも、簡単に買ってくれちゃうの」


「じゃ、貴方、彼に愛情感じている? 愛している?」

 「わからない?」

「貴方本当に愛している人いる?」

「彼のためなら、死ねる?」

 

「きっと、無理かな」

「でも、体求められると、すぐ許しちゃうわ!」

「そう!・・・」

麗奈少し目に涙、何故か涙が止まらない。


 「あ、麗奈さん、泣いてる、私のために泣いてくれてるの?」

「・・・・」「あなた、両親は?」

 「わからない、中学2年生の時家出したの!」

「そう、いろいろあったのね?」


 「でも、今日、麗奈さんにこんなに優しく、そして、

香奈のために本気で泣いてくれた人初めてだわ。」

「渋谷や新宿、池袋で知り合った子達の涙!」

「目先だけと言うか、結果的に利害関係が大きく絡んでいるの!」

「香奈にわかってしまったわ!」


そういって、また目から大粒の涙がこぼれなく流れている。

それにつられて、麗奈も、もらい泣き。

涙をこらえて、香奈は麗奈に向かって


「私も、そんな彼ほしいな!」少し寂しそうな香奈

「タムラ先生みたいな?」もう、麗奈はあえて否定はしなかった。


そして、かれ、私の事そんな風に思っていてくれているのかしら?

一抹の不安が心の隅によみがえる。


「ねえ、涼君は?」

 「彼ね、人はいいんだけど、誘惑に弱いの!」

 「今の娘、結構積極的じゃない、その誘いにすぐ負けてしまうの」

 「だから、昨日涼の家に無理やりやって来たらしいの!」

 「そして断れずに、私がいるのに・・・・」

「家の中に入れてしまったらしいの!」

「そんなー」


「彼の事だから、自分から誘ったんじゃないと思うの」

 「でも、彼女の誘いに負けて、寝ちゃったと思うの」

「許せないわ!!」

「わたし、彼のこと良くわかるわ!」

「断れないの、いけないとわかって・・・」


「そう、でも彼のこと好き?」

 「はい、」

「心から、結婚してもいいと?」

 「はい!」


 麗奈は浮ついたその男、涼を少し反省させる意味で、

「じゃー、少し、懲らしめましょう!」

「ふらふらした態度や根性を、叩き直してもらいましょう!」

「タムラ先生に!」

 「・・・・えっ・・・どんな風に?」


「さあレントゲン室に行きましょう。」

二人は、まるで姉妹のように仲良く手をつないで。

何故か麗奈はこの娘がとても可愛く感じられる!

 それは・・・・・??


「先生患者さん連れてきました」

 「そうか、遅かったじゃないか!」

「ちょっとね!」二人見詰め合ってにこりと笑う。

「きみたち、まだ処置は、終わったわけではないんだぞ!」

 

「もちろん!」

「でも先生の事信じていますから」

何故か、麗奈の返事、

「おい、患者は香奈ちゃんだろ?」

「タムラ先生なら朝飯前でしょう」と、

ここの番人であるレントゲン技師の大城が余裕で答えた。


「ばかやろう、お前がいるからだろう!」

「俺だけでは、無理だ!」

「よいしょ、感謝するよ、カツ丼でも奢らなければならないかな?」


先生たち、ごたごた下らない事言わないで、

早く取り出してあげて!

麗奈が痺れを切らして怒鳴りだした。

「おい、すまん」

「では始めよう!」

その一言で、あっという間に昨夜の状況が再現された。


防護室にはすでに、必要な器材が整っていた。

まだ、胃の中にあるダイヤのイヤリングは特殊な方法で

(胃カメラの形状で)、胃の中に入り特殊な器材で、

イヤリングの角張った所を、丸く保護し、

刺激が感じないように包んでしまった。


その包んだダイヤを気管支内を逆流させ、

うまく取り出すのにおよそ、40分で終了させてしまった。

さすが、プロだ!


もちろん全身麻酔 目が覚めた

香奈は一体何が起こったのかわからない。

ただ、お腹に傷はない、少し喉が痛いだけだ。


 涼を驚かすため、お腹を開腹して取り出したことに、

しておく事に話をあわせる。


タムラ先生がやって来て、

「君、香奈君の(看病)面倒暫らく見れるか?」

「はい、必ず!」 


そう言って、香奈の体から取り出した、

ダイヤのイヤリンクを手渡した。

すこし、血液が付着したままで、ガーゼの上に載せて・・・・


それをみて、涼は本当に反省しているようだ。

この事がこれから、二人の深い絆が生まれる事を願って。


麗奈も、香奈に、困った事があったら、

すぐに相談に来るようにと話すと。


香奈から

「私、麗奈さんみたいな看護師さんになりたいです!」

「絶対になって見ます!」

「そのときは、ここで働かせてください!」

「麗奈さんと、そして、素敵なタムラ先生と・・・・」



ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来(総合) R1006


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr 


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