Rap1057-腹部強打 どうして・・・?-1
Rap1057-タムラ先生夜間外来総合
Rap1057-腹部強打 どうして・・・?-1
「ねえ、敦也ごめん、もう見ないよ!」
バシン、明菜の頬を思い切りビンタ一発。
明菜はつい、風呂に入っている空きに、敦也の携帯をチェックしていた。
「何見てんだ、よ・・・!」
「おい・・・ふざけんじゃ、ねえぞ!」
「ごめんなさい! だって・・・携帯!」
ドスン・・・、よろめきながら床に崩れ落ちる明菜。
「バカヤロウ・・・何度言ったらわかるんだ!!」
「ごめんなさい、ごめんなさい・・・う・・」
なぜか明菜・・・今殴られたあいつが・・・
あいつと未だに別れられない。
蹴られても、殴られても、その後の優しさに、
つい負けて許してしまう。
主な原因は明菜の嫉妬心かも、もてる敦也の女関係が・・・明菜の心を惑わす。
殴られたり、蹴られたり、青タン赤タンはしょっちゅうだ。
しかし、その後の敦也は異常にやさしい。
そしてその夜に抱かれて・・・、
「好きだ、明菜!」
「殴ってごめん! でも原因はお前にあるだろ・・?」
敦也に抱かれたまま、頭を優しくなでられて・・・明菜は
「うん、私が悪いのだから・・・!」
「わたしこそ、ごめんなさい!」
そんな事を繰り返しながら、二人の生活がもう1年近く続いていた。
が、しかし今回は違う。
吹き飛ばされた体が、運悪く尖った家具に腹部を強く打ちつけた。
いつもの痛さとは明菜の反応が明らかに違う。
「・・・!!・・・うっ・・・うぅぅん・・・」
明菜の顔面が見る見るうちに蒼白に、そして冷や汗、
呼吸が荒くなっている。
そして、腹部が膨らんで来ている。
敦也はうろたえて、そこに呆然と立ちすくんだままだ。
敦也の体が動かない、震えが止まらない、
殺ちゃった、のか・・・も
いつもの表情と違う事は明菜の体、特に腹部の膨らみ、それに顔色。
もう敦也は、完全にパニクリ状態だ。
いきなり、体に電気が走ったみたいに、突然何を思ったか、
明菜をおいたまま、走り出した、外に。
見捨てていくのか・・・・、
これはそのままにしておけば、明らかにやばい。
彼女は死ぬだろう、そしたら捕まる。
敦也の思考回路が狂い出した。 ヤバイ、逃げなくては・・・、
“明菜が悪い・・・”
“俺は、少し強くあいつを押し飛ばしただけだ!”
もう既に、アパートを飛び出し、電車に乗って、
アパートからかなり離れた所にいる。
置き去りにされた、明菜は顔面蒼白、呼吸もヤバイ状況だ。
腹部は異常に腫れ上がり・・・・、これは・・・もしかすると・・・
何処かの臓器が破裂して・・・ショック状態に近い・・
もう、明菜意識が薄れて・・・・
薄れ行く明菜の意識や彼女の中で
“よく来たね、明菜・・もう良いだろ・・”
“楽になりなさい・・・貴方は良くやった・・わ!”
“もうこちらの世界があなたには、向いている・・わ!”
姉の声だった、姉もある男に・・・そう同じような目に・・・
“いや・・・まだ・・敦也と頑張る・・・”
今度は母親の声で
“ごめんなさいね、明菜・・・私がしっかりしていれば・・”
“お母さん、そっちはそんなに良いところ?”
“そうよ・・・住みやすいわ!”
“特に・・あなたみたいな、娘は・・・ね!”
“じゃー・・・私も・・・!”
だが、そこで体がゆすられたような・・・携帯が・・・
恋のメロデーの着信音が・・・
看護師の葵ちゃん、明菜に伝えたくてはいけない事が・・・
だが、携帯がつながらない。
明菜・・・彼と上手くやっていけてるのかしら?
何度かけてもつながらない、“どうしたの、明菜”
明菜の性格・・・彼に・・・まずいよな・・・
先日会った時に、顔や背中にアザみたいに・・・
あれはアザだわ・・・、
もしかすると、明菜の嫉妬心が・・・
でも明菜の彼とても優しそうだったし・・・
なぜか嫌な胸騒ぎが・・・
こんな時葵チャンの勘は当たる・・・・
自然に葵ちゃん明菜のアパートへ足が向く。
今日は病院の勤務は日勤だった。
明菜は中学時代の同級生だ。
葵ちゃん、明菜と同じ彼を奪い合って、
一時は険悪なムードになった事もあった。
だが葵ちゃん、何故か明菜と気が合う、
高校進学で二人は別々の高校に進んだ。
そして、二人は中学の同窓会の幹事で、
近いうちに同窓会を開催しようと・・・、
その相談で、会う約束をしていた。
だが、連絡が付かない、携帯はコールオンはするが、
繋がらない・・
きっと何か明菜の身に・・・よからぬ事が・・・
明菜の彼の敦也に・・携帯にコールしても・・・
電源を切っているか・・・電波の届かない所に
“明菜が心配だ・・・急ごう!”
明菜は殆ど意識が無く、瀕死の状態だ・・・・
急げ葵ちゃん・・・急げ葵
この続きは次回へ
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1057
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr