表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/288

Rap1049-タムラ先生 過去 ・・?

Rap1049-タムラ先生夜間外来総合

 

Rap1049-タムラ先生 過去 ・・?


タムラ先生の計らいで、何とか小指を切断して親分に差し出さなくて

良くなった、半端な人間の石橋竜二が、しきりに頭を下げる。

何故か釈然としない岩下桃、これでいいのか? 

岩下桃も彼の更生を強く望むのだが、果たしてこれで終わるのか心配顔だ。


その事を察してかタムラ先生石橋竜二にしっかりと釘を刺す。

「おい、君・・・今度は容赦しないぞ」

「はい、これからはいい加減な事はしません。」

「お金も働いてきちんと返します。」

「二度目はないぞ!!」

「はい!」


「よし、帰れ、・・彼女を泣かすな・・わかったな!」

 「約束します!」

 「どうだか?・・・この人・・・口ばかり・・・」

横から口を出す、岩下桃

 「先生、今度はちゃんと落として下さいよ!・・・へましたら!」


「わかった、が・・・、僕がする前に、君がやっちゃいそうだな?」

 「そうなんですよ、桃のほうが怖そうだな!」

「そうね、桃ちゃんの方がさっき・・積極的だったもん!」

新人看護師の葵が話しに加わる。


「ねえ、あんたたち、切った指はそう簡単に戻らないわよ。」

麗奈が止めを刺す。


ちなみに、やくざ達は、よっぽど根性が座っていないと、

第一関節で旨く落とすここは出来ない。

旨くできた方でも皮膚にぶら下がったままで、

青ざめてその道のプロ、そう医者の助けをかりて切り落とす。

そして、断端形成術なる手術を行ってもらって、何とか格好がつく。


タムラ先生も、昔地方の病院で20本以上の指のお手伝いをさせられた。

 不思議なもので、一度世話をしてあげると、何処から聞きつけてくるのやら、

その筋のお方が後を絶たない。

そして、タムラ先生はその筋の親分たちに一目置かれる。

そうその筋のお方が街などで会うと、大きく会釈される。

ひどい時は大声を出して先生の名前を呼ばれる。


すると、近くを通る一般人がタムラ先生をどれほど凄い親分なのか、

相当上の幹部と勘違いされる。

そんな時はタムラ先生どこかに雲隠れしたくなる。

また、飲み屋等でも、いつの間にか酒が増える。


店の主人に頼んでないと言うと、近くの、その筋のお方が手を上げて、

飲むように言われる。

また、帰ろうとして会計を頼もうとすると、既に会計済だと言われる。

なんだか変な気分だ。

その筋の上のほうの方は、義理に厚い。


一般的に、その筋の方が病院に来ると、体よく断る。

がしかし、タムラ先生は決してその筋の方を断ろうとはしない。

下っ端が、周りの患者に迷惑をかけるような事をした場合、

タムラ先生はこっぴどく怒る。


すると、はじめは向かって来るが、別の少し上の幹部連中が、

その下っ端をこっぴどく叱る。

すなわち、もうタムラ先生に、その筋のお方は決して理不尽な行動は取らない。

そのへんは、本当に義理人情に厚いところを見せる。


普通の医者はなるべく避けようとするが、タムラ先生は根本的に違う。

患者は平等と言うスタンスを貫くのだ。

そこが、その筋のお方に受けが良く、信頼されるのだ。

ある時など、相反するやくざが、同じ病院で顔を合わすような事があっても、

タムラ先生が出て行って、一言、「分かっているな!!」


と言う雰囲気を出す。

だから病院内では抗争は起こらない。

まあどちらかと言うと、タムラ先生は任侠道に近い人生を送って来た。

これ以上は暴露できないが・・・


待合室では、何と皮肉な事に、先ほど喧嘩別れした二人が、顔を合わす事に。

しかし、彼女の方はストレッチャーで運ばれる姿を見た。

と言うより付き添っているマネージャーの青ざめた、

カラフルな白と、赤の模様のスーツ姿を見てしまったのだ。


健太郎は一瞬、眼を疑った。

手術室の待合室で事の次第を理解した。

健太郎も、耳にハエが入って医療機関をたらい回しされた事を話した。

しばし、沈黙が二人の間で続いた。

健太郎は、これからの事を考え、前向きに行動する事を、

マネージャーと約束した。


そして、愛の病状は虫垂炎をこじらして、腹膜炎を併発して、

10日間の入院を医者から言い渡された事を発表する事にした。

まあ苦肉の策だろう。

 マネージャーを、この事を内密にしてもらう様にタムラ先生を訪れた。

医局には麗奈、葵、そして、伊藤愛美が寛いでいた。

マネージャーは、大きな目を見開いてそれぞれの看護師を賞賛した。


今ここに来るべき目的を忘れて。

何と言う、商魂だろう。新たに芸能界に進出すべき人間を、

見つけ出したのだから・・・・、

今までの事、来た目的すら忘れてしまいそうな顔ぶれだ。

「わあ、すげー」

「こんな美女の塊めったに見られない!!」


が、そこへ、恵子先生が入ってきたからなお一層、

大はしゃぎのマネージャー

「ねえ、皆さん!!」

「デビュー、しませんか?」

「何よ、いきなり!」


麗奈は既に何度も誘われているから相手にしないが、

一番食いついたのは葵チャンだ。

「えっ、テレビに出れるの?」

 「そうですよ?!」


「わぁ・・本当・・・うれしいわ!」

「何言ってるのよ、葵 よしなさい!!」

 「でも・・・出て見たい! 出たいわ?」

「無理よ、あなたでは・・!」

今度は、伊藤愛美だ。

「どうして?」

「彼の、狙いは・・・麗奈さんよ!!」

 「やっぱ、そうだろうな!」

「君のアプローチ分かりやすいからな?」

「えっ、分かって、ました?」

 

「当たり前だろ!」

「でも、今回、何でこんなに・・」

「プロポーションのいい方が・・・揃って いるんですか?」


そうしてだかね・・・言葉を濁して、タムラ先生出て行ってしまった。

そこで、今回の趣旨をかろうじて伝える事が出来た。

「わかったよ!」

「後の事は、麗奈君に頼んでおけ!」

そういって、本当に医局を出て、当直室に向かった。


マネージャーは、医局に戻り、残った美人たちに、

金ぴかの名詞を渡した。

特に、恵子先生、麗奈、そして、伊藤愛美にも・・・

葵は自分の顔を指で指した。


マネージャーは、ワンテンポ遅れて差し出した。

一体、このメンバー本当にスタイルは申し分なく、

そして美人ぞろい、本当にこのメンバーで医療ドラマを撮りたいだろう、

写真家木村拓也は・・・・スチール写真

は、世間を騒がすだろう事は必然だ・・・


ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来(総合) R1049


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ