Rap1044-タムラ先生大忙し、耳に虫、腹痛、指の切断?-2
Rap1044-タムラ先生夜間外来総合
Rap1044-タムラ先生大忙し、耳に虫、腹痛、指の切断?-2
大磯健太郎は、公園にある、街灯の下のベンチで寝ていた。
そこへ何故かハエが、健太郎の顔の周りをうろうろ、
比較的大きな形のいい耳、そう外耳にとまった。
何処かで美味そうな臭いを付けて来たのだろう。
暫くとまっていた。
無意識に健太郎は右耳をこする。
ハエはその攻撃を旨くかわし、右耳の周りを着地したり、
空中に飛び立ったりしている。
しかしそのハエ、何を思ったか外耳から内耳に・・・、
その瞬間健太郎の手が、耳を塞ぐ様な結果に。
するとハエは奥に追い詰められてしまった。
健太郎は大慌て、大変な事に・・・・・。
右耳の中は想像を絶する騒音。
そうハエが羽をばたばた、出られなくなってしまった。
健太郎はもう完全にパニック状態。
本当にうるさい。
振動音が高音で“ジイ、ジジ、ジイ、ジジ”もうどうして良いのやら、
こんな事前代未聞だ。
必死で追い出そうと、体を動かしたり頭を揺すったり・・・・・、
でもハエは出て行かない。
逆にハエの反撃が始まった。
今まで以上に速いスピードで羽を動かす。
ハエ自体も何とか脱出しようと・・・。
健太郎の耳の中はもう非常事態だ。
どうしよう、この事態・・・・ 知り合いに事の次第を携帯で・・・
携帯で受話器を左耳に、しかし頭の中はもうぐちゃぐちゃ。
「宏、助けてくれ・・・耳にハエが・・・」
「何だって? ハエ・・・ハエがどうした・・・?」
「俺の耳にハエが入っちゃったんだ。 どうしたらいい?」
「うそっ・・・マジかよ!」
「馬鹿やろう・・・、うそ言ってどうする!!」
「ははぁ・・・ぷふーふ」
相手はおかしくて、突然吹き出した。
「なに・・・、笑っているんだ・・よ!」
「あっ、ごめん・・でも、なんか変な高音が・・・するよ!」
「だから、本当に俺の右耳に入っているんだ。」
「ほら・・・お前も聞こえるだろ!?」
「ああ、分かった、信じる・・よ!」
「それで・・・・、どうすればいい?」
「そうだな・・・やっぱ病院・・行けよ!」
「そうだよな! でも、何科だ?」
「それは・・・耳鼻科・・かな?」
「でも、こんな時間に耳鼻科・・やっている所・・あるか?」
「じゃあ、119番だな・・・」
「えっ、119番・・・救急車、消防署に電話?」
「そう、119に電話だな・・・」
「わかった、そうして見る。サンキュー!」
喧嘩別れした山本愛、スナックで憂さを晴らしている。
その彼女・・・、急に腹痛が、ちくちく、かなり痛い。
愛は、マネージャーを追い返してしまった事を後悔している。
彼と喧嘩した事も・・・
酒そんなに呑んでいないし、原因は酒ではない・・・・、はずだ。
では、・・・妊娠? ありえない、 あれは、終わったばかりだし・・・
しかし、生理不順なのは、ずうーっと・・・、だ。
精神的にも参っている、いろいろな面で・・・。
時折、予想外な時に・・・下着に・・血液と・・おりものも・・・
すっかり酔いがさめてしまった、山本愛。
どうしよう・・・ やっぱ、マネージャーに電話か・・・・
「ねえ、私お腹がすっごーく、痛いの!」
「そんなの、しょっちゅうじゃない!!」
「違うってば、本当に痛いの・・・ うっ・・」
「本当なの・・・?」
「本当よ、本当に本当・・・なの!」
「仮病じゃなさそうね! で、どうしたい?」
「やっぱり、病院に行かないと駄目かな?」
「そうね、じゃー・・・心当たり探して見るわ・・!」
「ありがとう、感謝します!」
「めずらしく、しおらしいのね! 直ぐに調べて、連絡するわ!」
「はい!」
「おい、よしてくれ、怖いよ。お願いだ・・!」
「何言っているの? 約束でしょ、親分と!!」
「そうだけれど・・・でも・・・コワ・・・イ よ!」
「ほら、指を出しなさい!」
もう誘けづいて、泣くばかり。
しかし、この彼女無理やり血の出ている手をつかみ、
まな板の上に乗せる。
本当に、切断する気だ。
彼女、Sっ気が非常に強い。
「おい、よしてくれ、お願いだよ!!」
「だめ!! あなたお金ないんでしょ?」
「それは・・・そう・・だが・・!」
「じゃあ、覚悟しなさい!」
「いやだよ・・・! いやだ! お願い許して!」
「私に謝ったって・・・どうにもならないでしょ?」
「それは、・・・そ・・う だが・・!」
「はい、覚悟決めて、直ぐ終わるから!」
何とこの彼女、本気だ。
手首をしっかりと持ち、まな板の上に乗せ・・・・、
そのまな板の下には、真っ白な手ぬぐいがひいてあった。
そして、今にも小指の第一関節にナイフが・・・
「本当に、お願い、やめて・・下さい! 助けて!」
「ほら、じっとして、行くわよ!」
そして、本当にナイフが小指に・・
「痛い、痛い、痛ぁい!」
ナイフの刃が5ミリ程入った所でそれ以上に進まない。
骨に刃が当たったのだ。
かなりの鮮血が飛び散った。
それとほぼ同時に、男は今まで以上の、
渾身の力で腕を引っ張り、
その傷ついた手を別の手で覆った。
「もう止めて、お願い!」
そう言って、一目散にその場を逃げ出した。
さあこの三人これからどうなる事やら・・・
また次に続きます。
そろそろ、タムラ先生、麗奈、葵の出番が来るのか・・・
乞うご期待・・・
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1044
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr