表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/288

Rap1044-タムラ先生大忙し、耳に虫、腹痛、指の切断?-2

Rap1044-タムラ先生夜間外来総合

 

Rap1044-タムラ先生大忙し、耳に虫、腹痛、指の切断?-2


 大磯健太郎は、公園にある、街灯の下のベンチで寝ていた。

そこへ何故かハエが、健太郎の顔の周りをうろうろ、

比較的大きな形のいい耳、そう外耳にとまった。

何処かで美味そうな臭いを付けて来たのだろう。


暫くとまっていた。

無意識に健太郎は右耳をこする。

ハエはその攻撃を旨くかわし、右耳の周りを着地したり、

空中に飛び立ったりしている。


しかしそのハエ、何を思ったか外耳から内耳に・・・、

その瞬間健太郎の手が、耳を塞ぐ様な結果に。

するとハエは奥に追い詰められてしまった。

健太郎は大慌て、大変な事に・・・・・。

右耳の中は想像を絶する騒音。


そうハエが羽をばたばた、出られなくなってしまった。

健太郎はもう完全にパニック状態。

本当にうるさい。

振動音が高音で“ジイ、ジジ、ジイ、ジジ”もうどうして良いのやら、

こんな事前代未聞だ。


必死で追い出そうと、体を動かしたり頭を揺すったり・・・・・、

でもハエは出て行かない。

逆にハエの反撃が始まった。

今まで以上に速いスピードで羽を動かす。


ハエ自体も何とか脱出しようと・・・。

健太郎の耳の中はもう非常事態だ。

 どうしよう、この事態・・・・ 知り合いに事の次第を携帯で・・・

携帯で受話器を左耳に、しかし頭の中はもうぐちゃぐちゃ。


「宏、助けてくれ・・・耳にハエが・・・」

 「何だって? ハエ・・・ハエがどうした・・・?」

「俺の耳にハエが入っちゃったんだ。 どうしたらいい?」

 「うそっ・・・マジかよ!」

「馬鹿やろう・・・、うそ言ってどうする!!」

 

「ははぁ・・・ぷふーふ」

相手はおかしくて、突然吹き出した。

「なに・・・、笑っているんだ・・よ!」

 「あっ、ごめん・・でも、なんか変な高音が・・・するよ!」

「だから、本当に俺の右耳に入っているんだ。」

「ほら・・・お前も聞こえるだろ!?」


 「ああ、分かった、信じる・・よ!」

「それで・・・・、どうすればいい?」

 「そうだな・・・やっぱ病院・・行けよ!」

「そうだよな! でも、何科だ?」

 「それは・・・耳鼻科・・かな?」

「でも、こんな時間に耳鼻科・・やっている所・・あるか?」


「じゃあ、119番だな・・・」

「えっ、119番・・・救急車、消防署に電話?」

 「そう、119に電話だな・・・」

「わかった、そうして見る。サンキュー!」


喧嘩別れした山本愛、スナックでさを晴らしている。

その彼女・・・、急に腹痛が、ちくちく、かなり痛い。

愛は、マネージャーを追い返してしまった事を後悔している。

彼と喧嘩した事も・・・


酒そんなに呑んでいないし、原因は酒ではない・・・・、はずだ。

では、・・・妊娠? ありえない、 あれは、終わったばかりだし・・・

しかし、生理不順なのは、ずうーっと・・・、だ。


精神的にも参っている、いろいろな面で・・・。

時折、予想外な時に・・・下着に・・血液と・・おりものも・・・

 すっかり酔いがさめてしまった、山本愛。

どうしよう・・・ やっぱ、マネージャーに電話か・・・・


「ねえ、私お腹がすっごーく、痛いの!」

 「そんなの、しょっちゅうじゃない!!」

「違うってば、本当に痛いの・・・ うっ・・」

 「本当なの・・・?」

「本当よ、本当に本当・・・なの!」

 

「仮病じゃなさそうね! で、どうしたい?」

「やっぱり、病院に行かないと駄目かな?」

 「そうね、じゃー・・・心当たり探して見るわ・・!」

「ありがとう、感謝します!」

 「めずらしく、しおらしいのね! 直ぐに調べて、連絡するわ!」

「はい!」



「おい、よしてくれ、怖いよ。お願いだ・・!」

「何言っているの? 約束でしょ、親分と!!」

 「そうだけれど・・・でも・・・コワ・・・イ よ!」

「ほら、指を出しなさい!」


もうおじけづいて、泣くばかり。

しかし、この彼女無理やり血の出ている手をつかみ、

まな板の上に乗せる。

本当に、切断する気だ。

彼女、Sっ気が非常に強い。

「おい、よしてくれ、お願いだよ!!」

 「だめ!! あなたお金ないんでしょ?」

 

 「それは・・・そう・・だが・・!」

 「じゃあ、覚悟しなさい!」

  「いやだよ・・・! いやだ! お願い許して!」

 「私に謝ったって・・・どうにもならないでしょ?」

  「それは、・・・そ・・う だが・・!」

 「はい、覚悟決めて、直ぐ終わるから!」


何とこの彼女、本気だ。 

手首をしっかりと持ち、まな板の上に乗せ・・・・、

そのまな板の下には、真っ白な手ぬぐいがひいてあった。

そして、今にも小指の第一関節にナイフが・・・

「本当に、お願い、やめて・・下さい! 助けて!」

「ほら、じっとして、行くわよ!」

そして、本当にナイフが小指に・・


 「痛い、痛い、痛ぁい!」

ナイフの刃が5ミリ程入った所でそれ以上に進まない。

骨に刃が当たったのだ。 

かなりの鮮血が飛び散った。


それとほぼ同時に、男は今まで以上の、

渾身こんしんの力で腕を引っ張り、

その傷ついた手を別の手で覆った。

「もう止めて、お願い!」

そう言って、一目散にその場を逃げ出した。


 さあこの三人これからどうなる事やら・・・

また次に続きます。

 そろそろ、タムラ先生、麗奈、葵の出番が来るのか・・・


乞うご期待・・・      


ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来(総合) R1044


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ